5月14日の稼働日記
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- 打チ人知ラズ。(わし)
5月14日の稼働日記
この日は沖海3を打っていたのだが、投資35000円、通常回転数1200回超えの時点で大当たりが3回しか獲得できない悪展開の真っ只中にあった。
そんな時、「◯◯さん(わしの本名)、調子どうですか?」と中山くん(仮名)が缶コーヒーを差し出してきた。中山くんとの出会いについては4月8日公開コラムで紹介済みなので参照してほしい。
余談ながら、人間関係の妙(社会人としてのキャリア不足)が分かっていなかった時、今思えば若気の至りということになるのだが、このパターンで缶コーヒーだけ貰って立ち去ったことがある。
このやりとりを見ていた先輩に、「缶コーヒーを渡すのは"話に付き合え"という意味であってサービスするためではない」と指摘され、勉強させてもらった思い出がある。これは高校時代のバイト先での話ではあるが、これ以来タダで貰える物は何もないと肝に銘じている。何事もコミニュケーションが大切なのだ。
とにかく缶コーヒーを受け取り、わしも悪展開で流れを変えたかったことから、渡りに船とばかり、「少し時間いい?」と中山くんの承諾を得、2人でホール外のベンチに腰を下ろした。
まず缶コーヒーのお礼を丁寧に述べた後、「最近はダメだね」と本音を抽象的に言った。すると「俺、当たりはするんですけど、連チャンしないんですよ!」といきなりのボヤキ節全開となった。「今日はルパンで2回連続通常っすよ! 18%が連続っすよっ!!」と青筋を浮かべながら吐き捨てていた。
まぁ長く打っていればそんなこともあるだろうと、「まあ、しゃ~ないやん。でも負けてるんとはちゃうんやろ?」とわし。「ええ、今月は20万勝っています」と中山くんは表情ひとつ変えずに(当たり前のように)言う。
そう言えば1月にしゃべった時、「今月は45万勝っています。戦国乙女、あれは甘いですよ」と聞いてもいないことを聞かされたことがあった。戦国乙女が甘いということは良い情報だが、45万勝っている云々は「いらん情報」だと思った嫌な記憶がよみがえる。
そうか。中山くんは誰かに勝っていることを自慢したいのだな。わしはそれを素早く見抜き、収支には触れずに「GW中はどうやった? GWは里帰りしとったから今日2週間ぶりに来てんねん」と話題を変えることにした。
すると彼はその質問を素直に受け取ってくれ、「そうっすね~…いや、いつも通りでした」との返答。しかしタケシからの情報では、それなりに釘はシマっていたと聞いている。そこで、「へぇ~、GWもシメてなかったんだ」とすっとぼけてみた。
すると中山くんはしたり顔で、「そうなんですよ、俺、GW中も毎日来て釘見たんで間違いないです。いつも通りでした」と確信的に教えてくれた。20万も勝っているのだからそれなりの台は打てたのだろう。だがわしの質問の真意は、ホール全体の調整状況を聞いているのであり、彼個人の話はどうでも良いことだった。
結局その点の返答はなかったが、タケシと中山くんのどちらの言い分が正しかったのかは問題ではない。わしはGWを休暇に充て、マイホールにはツラすら出さなかったから、どのみち関係ない話だったのだ。
そして暫くの間、収支の話、打ち方の話、体調の話、中山くんの好きな誌上プロの話などをした。もしかして、中山くんがこのコラムを知っているかもしれないと、それとなく話を向けてみたりもした。もし知っていれば、不思議な形でわしのことを知っていることになるが…残念ながら全く知らない様子だった。
まあ、中山くんも話した内容がすかさずコラムのネタにされているとは思ってもみないだろうし、わしが良いように書いていることを知ったら嫌な気分になるかもしれない。このことは知らない方が良いだろうと思う。
そんなこんなで話を進めていると、ある打ち方の話の流れから、玉増やしをやりすぎると出禁を言い渡されるという話になった。中山くんは、わしらが共通で知っている店舗で出禁を通告されたそうだ。わしはパチプロ唯一無二の勲章は、出禁を喰らうことだと思っているから先を促した。そこで発せられた言葉は…
「便所の備品を壊したと疑われて出禁になりました」
であった。発言の意味が全く分からず、プロが玉増やしで出禁になる話が便所!? と思い、「はぁ? それじゃ意味分かれへんなぁ。具体的に何て言われたん?」と聞いてみた。
すると、「便所で用を足した後、蓋をしめようとしたら、(便座が)カポッとずれちゃって、それでどうしようかと迷っていたらホールの清掃係に見られちゃいまして…」と解説を始めてくれた。しかしどうも腑に落ず、「初めから壊れてた可能性もあるし、そんなことで出禁になれへんやろ?」と突っ込んでみた。
「そうなんですよ。次の日に行ったら、(店員に)呼び止められて、"昨日の備品が壊れされた件は、モニターチェックと従業員の証言からお客さんの可能性が一番高いから出入り禁止にします"って言われて出禁になりました」と言う。ようやく事の次第を理解し、中山くんには申し訳ないが大爆笑してしまった。
結局、ムダな反論はせずに通告に素直に従ったそうだ。やってもいないことを疑われたのはムカつくが、出禁になっても惜しくないホールだから問題ないと言っていた。それは同感であるが、こんなアホみたいな話は初めて聞いた。注意されても玉増やしを続けた上での出禁話を期待していただけに、とんだ肩透かしだった。若干「ネタかな?」とも思ったが、それを突っ込むは次の機会で良い。また面白い話を聞かせてくれるだろう。
中山くんは中山くんで「苦労があるのだな」としみじみ思っていると、「俺、戻ります。そろそろ(離席時間が)ヤバそうなんで…」とルパンを打つためにベンチを立った。
わしもちょうどコーヒーを飲み干したところだったのでそろそろ戻ろうと思った。時刻は17時を回ったところ。持ち玉の約2500玉を打ち込んだら帰ろうと決め、最後の悪足掻きに向かった。
しかし悪展開を嫌い休憩したのが功を奏したのか、それから21時50分までに大当たり17回を追加し、見事この日の勝利を飾ることができた。終日実戦の途中、大笑いをして福を呼び込んだのかもしれなかった。
逆に中山くんは無残にも負けてしまったようで、19時頃「お先に失礼します」と言い残して去っていった。少しだけ、可哀想な気がした。なぜなら、今日の勝利と大笑いを呼び込んだのは彼の功績のような気がしたからだ。
追記。五月場所は13勝で優勝次点だった稀勢の里。優勝に準ずる成績だから来場所は綱取りへの期待が高まるところだ。
彼は大関として歴代屈指の安定した成績を残していると思う。だが、優勝経験がないのが彼の弱みだ。実力は横綱級なのは間違いない。ファンにはこのジレンマが堪らない。来場所こそ全勝優勝してほしい。その実力は間違いなく備わっていると信じている。
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