ロートルの時代とは!?
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- 打チ人知ラズ。(わし)
ロートルの時代とは!?
友人のアキオは元パチプロで、80年代の普通機しかない時代から数年前のリタイアまで約30年近くの稼働実績を誇る。そんなアキオと久しぶりに顔を合わせ、パチンコ談義に花を咲かせてきた。アキオも当時の話が懐かしかったようで、その日に終えねばならない仕事を多数抱えて焦るわしをなかなか離そうとしなかった。とはいえわしの方でもエンジンがかかってきてしまい、結局終電間際まで話し込んでしまったのだが。
アキオは超ロートル(老いぼれ)ではあるが、キャリアだけは無駄に豊富だから、現状からは考えられないような話がじゃんじゃん飛び出してくる。まさに"古き良き時代"というべきものだろうが、「ネタだろ!?」と思わずにいられないようなものも多かった。
今の台は確変率(継続率)が高く閉店間際まで打つと取り切れないリスクが発生する…そんな話題がキッカケとなり、こんな話を聞かせてくれた。
その昔、3穴クルーンの当たり穴に玉が飛び込めば5000発獲得といったような、いわゆる"一発台"の全盛期のこと。仮に閉店時間が23時だとすると、より23時に近く大当たりを獲得したお客に、大当たり出玉の2倍なり3倍なりの玉をサービスしていた店があったそうだ。そんなハウスルールが設定されるとどのような現象が起こるか?
蛍の光が鳴り終わっても、誰も打つのを止めないのである。それどころか、一発台のシマは仕事帰りのサラリーマン達で満席な上、閉店直前だというのに、誰もが嬉々として現金投資を続けている。
ハウスルールでは23時により近くで大当たりを獲得した人に権利が発生する。そんな時間に現金投資を続けている以上、狙いはそのハウスルールの適用を勝ち取ること、その大当たりを消化できるか否かはハナから問題になどしていないわけだ。それに相手は一発台だから、話が早い。現行のセブン機のように回転開始から大当たり獲得までリーチ演出を3分も要するものではなく、3穴クルーンに飛び込んだ玉の成否は10秒を要しないだろう。
閉店の瞬間まで、それはそれは熾烈な戦いが毎夜繰り広げられたにちがいない。22時59分45秒に大当たりを獲得して喜んでいる人が、その7秒後の同52秒に別の客に大当たりを獲得され、出玉倍増の権利を失うという悲劇もあったそうだ。
アキオ的には大爆笑の光景だったようだが、当時の熱気が伝わってくる話である。当時は閉店時間の概念も曖昧で、おおらかな時代だったから許されたのだろう。このハウスルールに納得して打てば、ホールも客も誰も損をしないという「共存共栄」が見事に成立していると言えるのかもしれない。
今は存在しない一発台だが、連チャン性能を持ち合わせていないから、大当たり獲得から消化まで仮に5分要したとしても、閉店6分前までキッチリ打てる計算になる。これはパチプロにはかなり魅力的な要素だ。
そもそも閉店6分前まで稼働を強行している台なら優秀台である可能性が極めて高い。打った時間が積み重なって期待値時給になるわけだから、優秀台を掴んだ時には1秒たりともムダにしたくないのがパチプロの本能。特に閉店間際の消化時間は、台のデキを承知の上で粘っていることを考えると、開店直後の消化時間より遥かに価値の上がった時間帯だ。恐らく当時のアキオもササクレだって稼働していたに違いない。
現役パチプロのわしが羨むような時代に現役時代を送ったアキオだが、現行機に打つ魅力を見い出せずデイトレーダーに転向してしまった。その事は以前触れたが、密かにそれは、ロートル過ぎて体力的にパチンコを打ち続けるのがキツくなったのだろうと思っていた。
だが今回、"古き良き時代"と現状を比べて愚痴るアキオの話を聞いていて、妙に納得してしまった。パチンコ本来の面白さである玉の動きに一喜一憂する部分が大いに減ったこと、現行機が単なる抽選機の域を大いに逸脱し演出に凝りすぎていること、そしてそれが逆に魅力を削いでいる部分も多分にあると、五十肩を擦りながらほのめかしていた。
わしの閉店間際のエピソードで思いつくのは、美空ひばりで閉店1分前に時短消化が終わった時のことだ。詳しく覚えていないが、恐らく21時台に引いた大当たりが望外の連チャンをして、完璧な偶然が重なってこのタイミングでの終了になっただけだ。アキオが体感していた熱気はまるでなく、ただ取り切れた喜びに浸っていただけのように思う。
また別件だが、ある日の稼働を終え、その日に打ち切れなかった貯玉を使ってAKB48の優秀台探しをしていた。この時、何気に座った台で望外の連チャンが続き、取り切れなかったことがあった。蛍の光が鳴るやいなや「じゃあ、コレが終わったら終了で」とマイホールの顔見知りの白シャツ(主任)にあっさり告げられ、残っていたRUSHの権利を放棄させられた。まぁ出玉の部分は仕方のないことではあるのだが、温情など微塵も感じさせないあの冷酷な対応はどうもいただけない。
しかしこの時は、以前も触れたことがあるが、Vルートへの誘導釘がボロボロで、羽根開放に対してあまりにも玉を拾わない"空振り"だらけの調整がなされていたという事情があったことは触れておきたい。実戦可能時間が刻々と減っていく状況下、なかなか連チャンを消化できないことでついササクレだってしまい、わしは、「クソッ、普段いっこも連チャンせぇへんくせに、こんな時だけ連チャンしやがる、アホちゃうか」と地丸出しで出玉を流している主任に毒づいた。しかし主任は、「あーすいませんねぇ」と感情のこもっていない口調でサラリと流すから、まさに火に油である。
余談ながら、現行機の中でAKB48はかなり消化の早い部類に属する。そのAKB48で15連チャンなど1時間以上を要する連チャンを閉店間際に引くのは実に運が悪い。
長い前置きとなってしまったが、何を言いたいのかというと、閉店1時間前近くになるとシマがほぼ通路と化すということの無駄さだ。閉店近くなると誰も打たなくなるのは当たり前、現行機では連チャンを取り切れないリスクしか生まない。そう考えると、10時20分(閉店30分前)を過ぎて現金投資を始める人はまずいない。
これはホール経営の観点ではラスト1時間は売上がないことを意味するわけだから、ホールにとっても悩みの種だろう。それを解消しようにも、アキオの時代のようなハウスルール適用も現状下では不可能だから八方塞がりなのかもしれないが。
そういう意味では、ホールが最も欲しい機械とは、閉店30分前でも稼働が取れる機械かもしれない。そしてそれは、わしが最も打ちたい機械とも合致している。そんな機械を誰もが切望しているから、今後のメーカーの台作りに期待している。
追記。後輩大関だった鶴竜に先を越されてしまった稀勢の里。彼は今後、4人目の横綱の座を目指すことなった。そこで、わしは9月場所に彼の応援に行くことにした(尻を叩きに行くのだ)。
万年クンロク大関だった日馬富士が突如2場所連続全勝優勝で昇進した例もあるし、9月場所、彼が横綱の座にいることは決して夢物語ではないと信じている。
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