アナログがええで~
  1. TOP
  2. 打チ人知ラズ。(わし)
  3. アナログがええで~


先週分にてAKBについて書いたコラムのコメントを募集したところ早々に多数のコメントを頂戴した。意外にも好意的なコメントが多く、今後の励みになった。改めて、厚く御礼申し上げます。

さて、わしの子供時代が昭和末期と重なることは何回か書いたが、それは即ち、わしがモロにファミコン世代だということを意味する。小学3年生の時、かの有名なスーパーマリオブラザーズが発売されたのだが、これには当時の子供は誰もが夢中になった。もちろん幼少時のわしも例外ではなく、不器用にコントローラーを操り、夢中でクリボーやパタパタと戦ったものだ。

ちなみに、スター獲得中(無敵状態)にコイン獲得などは無視してBダッシュでステージを走り抜けるのがわしの得意技だった。いま思えばそんなことにこだわっていた事自体が不思議だが、なぜ海中ステージでファイヤーボールを放てるのかが子供達の熱い議論の対象だったりした。


その頃のアイドルは16連射で名を馳せた高橋名人である。名前は忘れたが、黄色い連打スピードを計測できるおもちゃがあり、子供達はボタンをこすったりして競って高橋名人の記録に挑んでいた。そんなある日、誰かが画期的な裏技を仕入れてきたのだ。

それはこの連打機を椅子の隅に載せ、ボタンにしなりの利く20センチ程度の定規を手で挟む。それで一斉にこの定規を上下動させると、高橋名人の記録など瞬く間に抜き去ることが可能になるという画期的なものだった。高橋名人は自力で連打していたのだが、わしら子供達は高橋名人の記録を抜いたという事実に満足し、次第に高橋名人の存在をを忘れていってしまった。

ファミコンでの一番の思い出はドラクエの「ふっかつのじゅもん」に四苦八苦したことだ。40文字程度のパスワード入力なのだが、当時はこれを書き写すしか手がなかった。それに子供のやることだから、書き写し間違い、字が汚くて読解不能、さらに書き写した紙切れ紛失などのエピソードは、当時を知る者は誰もが体感したはずだ。ドラクエ2のハーゴンやシドーを倒した時よりも、ラスボス近くの長い復活の呪文を間違いなく入力できた時の方が喜びも大きかったように思う。要は、この当時のレベルで十分満足できていたのだ。


そんな昭和のゲーム世代のわしだが、先日秋葉原をぶらぶらしていた時に最新のPS4の映像を見る機会があった。昭和のゲームは平面的な動きが中心だったが、現代のゲームは立体的で奥行き感も抜群で、見ているだけで酔いそうになってしまった…。

現行のパチンコ台の液晶画面もゲーム機並みのクオリティーを追求しているとも聞くし、こういった最新の映像表現に注目はしているが、果たしてそこまでのクオリティーが本当に必要とされているのかは疑問が残る部分でもある。


ある時、早上がりを余儀なくされ木造長屋の我が家でネットサーフィンをしていると、中古機販売業者がYouTubeにアップしていた90年代に一世を風靡した台の液晶演出集に辿り着いた。初代の花満開や麻雀物語やフィーバークイーン(これはドラム機)など、かつてわしも打ったことのある機種群である。

アップされた動画を見ていると、以前書いた2代目以降が初代の厚い壁を破れない話は、余計な作り込みに問題があるのではないか!? と感じられた。進化の過程では、足りないものを補うなど新たに付け加える部分があるのは製作者として当然の行為とは思う。しかし初代を愛した打ち手目線で見ると、2代目以降の、この新たに加えられた部分が気に入らなかったりするということに気が付いたのである。


例えば、初代クイーンの最大の魅力は効果音にあると思っている。ドラム機ゆえの演出限界を補って余りある、当たるか半コマハズレの時に出る"煽り"の効果音だけで充分。ラストの「ピピピピィィイ~」が聞きたいのだ。

8年ほど前に、直近のリメイク機が登場したので打ってみた。だが、妙な予告演出が多数加わっており、このリーチ時の煽りを当時より見る機会が少なかったように思う。スペックなどは当時をほぼ踏襲していたが、"これ聞きたさ"で打っている身にしたら、どうしても物足りなさ感が大きく、二度と打つ機会には恵まれなかった。


そんな画像集の中、特に目を引いたのが2回ループ時代の代表機種、初代大工の源さんだ。源さんは現代でも充分に通用する液晶演出を備えている。全回転リーチ、スベリ予告、数種類のSPリーチ、SPリーチのから発展する激アツSPリーチ(コンベア高速)など。お願いリーチでは、当たり図柄の6コマか8コマ手前から移行すれば大当たり確定といった法則性もあったように思う。

はたまた、3回のチャンスがあるクレーンリーチでは、2回目までに大当たり図柄を3つ揃えておきながら、次の持ち上げに移って結局ハズれるなんていう、超ガッカリパターンもあったのだが…。


そんな初代源さんの欠点は、衆目の一致するところかもしれないが、再抽選機能がないことだろう。この手の2回ループ機は、初回大当たりはもちろん、確変時に単発を引いた次の大当たり図柄が肝腎要になってくる。

通常時に確変図柄の激アツリーチ発生など、丸1日打っても2回程度しかお目にかかれなかった。また確変時のリーチでは高確率で当たるから2回目にヘルメットなどの通常図柄でリーチなると、その時点で絶望的な気持ちになる。ヘルメットを引き当てた時の源さんは涙を流しながら喜ぶが、こっちからしたら「別に泣かんでもええわっ」と言いたかった。すなわち、再抽選機能がない分、リーチバランスは確かに悪かった。


パチンコ台の液晶演出は、この源さんレベルのクオリティーでわしには充分だ。それがダメなら、スーパーマリオのようにファイヤボールがクリボーに当たれば大当たり、この程度の簡単なもので充分だと考えている。ただし、エンドユーザー開拓の観点では、20年近く前の液晶演出レベルよりも、見ていて酔いそうだと書いた最新のクオリティーが求められているのだろう。

しかし、そんなユーザーばかりではないとも思う。わしのような人間にも許容可能となるようなバランスを取りながら進化して欲しい。リーチバランスが秀逸なだけでも名機になれる素地は充分なハズ。良いものは、そのままで…それが希望だ。


余談ながら、YouTubeを見ていて意外な事実が判明した。それは子供の頃、まことしやかに高橋名人死亡説が流れた。わしはそれを信じきっていたのだが、今回なんと存命が確認できた。それは高橋名人が悠仁親王殿下誕生の街頭インタビューに答えている動画を発見したからだ。活躍当時、テレ東で冠番組まで持っていたのにテレ東の誰からも忘れられ、テレ東の街頭インタビューで普通に質問され、一般庶民として喜びのコメントを出している姿には大爆笑。昔より痩せた感じはあったが、声は当時のままで実に懐かしかった。


追記。大関・鶴竜が初優勝と横綱昇進を確実にした。新横綱の誕生は素直にうれしい。鶴竜のような朴訥でコツコツ型の人間は大成してほしい。今まで、クンロク大関に甘んじていたのが不思議で仕方なかったが、来場所以降は安定した成績を残せる横綱になるだろう。

好角家として書き留めておくが、次の大関は豪栄道、その次は照ノ富士と予想する。照ノ富士は白鵬に引導を渡す男になりそうな気がしている。