わしの苦悩~その1~
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わしの苦悩~その1~
前回、わしクラスのパチプロには誰もなりたくないだろうと書いた。これには読者様も異論ないハズで、わしですら今の分際は痛恨の極みなのだから…。今回はそんなパチプロとしての現実を粛々と書き進めたい。
まず、あまりにも世間体が悪い。当たり前の話だが、たとえ職業がパチプロだと強弁してみても世間ではまるで通用しない。そんな職業など存在しないからゴミの遠吠えと罵られるのがオチ。よってローンが組めないとかクレジットカードの審査が通らないなどという話はよく聞くものだ。
わしは成田空港をよく利用するのだが、あるカードを使っていると、航空会社が付けるマイレージが割増で貯まるクレカへの切り替えを頻繁に勧められる。そこで、「わしは無職ですから必ず審査に落ちます」と言って断ることにしている。これがオッサン化したズブさなのか、単に馬鹿正直なのかは知らないが、どうでもいい話の逃げ口実にはうってつけでよく使っている。
まぁ余計なお世話だろうが、読者様にアドバイスするのであれば、この手の歩きながら聞かされるウザ話は立ち止まって聞いては向こうさんの思うツボ、ということ。わしはベテランだから歩みを止めず手刀を切って去るようにしている。
現在はかろうじて本職を持っているので、クレカの審査はなんとかクリアしており、貯め方は何気にセコいがマイレージ集めを趣味の1つにしている。しかし、もし家を借りようとなったら話が違ってくるだろう。本職の源泉徴収票を提示しても収入額が少なすぎるため、入居不適者の烙印を押されるは確実な情勢だ。なので、ええオッサンが学生寮風の木造長屋のワンルームで寝起きする羽目を余儀なくされている。まあ分相応と諦めて長屋住まいを続けるしかあるまい…。
余談ながら、家を借りようと不動産屋に行って門前払い…これは若気の至りなのだが、実際のわしの体験談だ。当時はカネさえ持っていればと思っていたが、不動産屋の担当に、「いくらパチンコで勝っているとおっしゃられても…そんなのは世間では通用しません」と説教された(馬鹿を相手にしている感がアリアリだった)情けない過去の持ち主だ。
パチプロを続けるデメリットはまだまだあるが、メリットの方に話を進めたい。その1つが時間を思い通りに使えるということだろう。それと、わし自身が決めた原則さえ守っていれば額は少ないがまだ稼げるということも1つある。
そして、思い通りになる時間と稼ぎの利用先が、先述した成田空港(&海外)ということだ。パチンコばかり打っている人生では死んだ時、『こいつの一生はパチンコ三昧だったアホなヤツ』と墓前で罵られそうな気がするので、生きた証をどこかに残したい…そんな思いからの行動だ。
しかしこれは非日常の話なので日常の話をしてみたい。普段パチンコを打つ際、第一義に終日稼働をとりあえず目指す。まあ、目指したところで思い通りになることの方が少ないので成り行きに身を任せている。経験則でこの成り行きに身を任せるという行為は多分に危険をはらんでいるがどうしようもないと諦めている。
だが、もう1つの趣味の大相撲開催中は話が一変する。終日稼働を目指すのは基本的に同じなのだが、なにかと屁理屈を付けては早上がりの口実を見つけるようになる。
見た目が余程の優秀台は別だが、大相撲開催中の台選びは持ち玉比率が上がりそうな(稼働時間が長くなる)ライトタイプは避け、初打ちの新台(いつか試し打ちをして台選びをしなくてはならない)や一発勝負で当たったら全ツッパ(当たっても持ち玉壊滅も早い)のMAXタイプを選択する傾向が強くなるように思われる。これは本能と言えるかもしれない。
優秀台に座ってしまった時は早上がりを諦めて追加投資も辞さずに期待値を追うが、いつでも打てるような台の場合は、三時半頃に持ち玉が尽きるのが理想的展開になる。この時間ならば歩いて帰って幕内中継が始まる時間にテレビの前に座れる。この稼業、良い部分はなにもないのだから少しぐらい息抜き(サボり)は必要だと考えている。まぁわしはその程度のパチプロなのだ。
昨年最大の痛快事は5月場所での旭天鵬涙の初優勝だ。13日目辺りから完璧にパチンコは二の次の相撲モードに突入した記憶がある。しかも相撲観戦で手を打って喜んだのは久しぶりで、優勝決定戦での"はたき込み"がいかにも旭天鵬らしく最高の大団円だった。
わしのご贔屓は横綱白鵬関。白鵬の強さやコメントはいつも身を奮わせ涙して見聞きしている。第一人者として大局観があって年下の人物で最も尊敬しているのが白鵬だ。白鵬が父親を尊敬する心というのは、まさに今のわしが忘れてしまっている部分な気がする。まあ、わしに言わせれば白鵬のすべてが素晴らしいとなるのだが。
あとちょっとだけ言わせてほしい。世間には早く日本人横綱の誕生を願うという議論があるが、わしは日本人云々より人物と心懸けこそが大切だと思っている。国籍や育ちの違いなど、師匠の指導次第で乗り越えることができる。白鵬(モンゴル人)と宮城野親方を見てそう思っている。
最後にじれったいのが大関稀勢の里関。この男、時として鬼神のような強さを発揮するが、それと同じぐらいポカをやる。しかし本人もそれを自覚していて、それゆえに努力を続ける姿に共感を覚える。
誰もが認める強さを持ちながら安定的に力を発揮できない…わしと似たこんなタイプが好きだ。彼が大好きだ。この殻を打ち破った時、史上最強の大関になりそうでメチャクチャ期待している。そんな彼を応援したいがためパチンコをそっちのけにしてテレビの前に帰って来るのだ。
追記。パチプロとしてのデメリットは"世間体が悪い"しか書かなかった。暗い話題になりそうだがパチプロの現実を知っていただくのには良い機会だと思い、残りは次回へ持ち越しとしたい。
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