マイホールとは!? ~その1~
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マイホールとは!? ~その1~
初回コラムにて完全なジグマスタイルで1軒の店にしか行かないと書いた。今回はそのマイホールについて書いてみたい。
人口約20万都市の中心部の駅前にあり元日以外は年中無休。パチンコは400台規模で客層は年配の方、いわゆる"ジジババ"がメインだ。3円交換ながら平日でも地域トップレベルの稼働率を誇り、土日祝祭日の午後には座る台がなくなるほどだ。
ただしメイン層がジジババなだけに鉄火場のような雰囲気はまるでない。ここが大阪の下町なら「兄ちゃん、飴ちゃん食べるか?」と黒飴をくれそうなオバハンが多数存在し、わしには懐かしい空気感を漂わせているのも魅力のひとつだ。
余談ながら、"わし"という一人称からわしが広島県人と思っている方がいるかもしれないが実は元大阪市民なのだ。
東日本大震災の影響で突発的に店休となった時なども、"地域のコミュニティの場を提供できず…"というような張り紙をしたように、ホール側もそういった役目を担っているという自負心を持つくらい連日通う人が多いのが特徴だ。言うまでもないが、わしも"超"がつくほどの常連である。
開店前の並びを見ていても、常連同士とのコミュニケーション目当てに来ているとしか思えないほど打ち方が超デタラメで、お布施専門ながら毎日満足気に通うおじさんがいる。さらには大声で話をして入店し対面の出口からそのまま帰ってしまう謎のじいさんもいると聞いたことがある。年金支給日ともなれば満員御礼、常連が一堂に会するアットホームなホールなのである。
そんなホールに通う理由は、まず家から近いという点が挙げられる。正味な話、単なる通常営業店なのだから、そうそう甘い台にはありつけない。であれば、歩いて行ける場所で交通費や移動時間を少なく済ませるのはとても重要。
ホールにツラを出すのは本職のある日と休みの日以外で年間150日以上はあるが、スカを喰う(打てる条件に達しない)ことは始めから織り込んで考えている。交通費や移動時間も収支の一部と考えるわしは、期待値(実収支)からその分を差し引いて計上している。
しかしこの考えをケチ臭いなどと笑ってはいけない。恥を晒せば150日の中でスカを喰う日数は結構な回数になってしまう。その度に高い電車賃を使っていたら…想像するだけでゾッとする。使うカネ(貯玉の有効利用や交通費等の経費)を抑えるのは必勝法のひとつだと確信して毎日を過ごしている。
次に客層がヌルいという点も大きな理由だろう。上記のジジババに加えて子育て中のママさんや駅前の立地を活かし仕事帰りのサラリーマンも多い。また夜の商売人、日本で成功したのか、ひどく羽振りの良さそうな外国人も結構いる。まあこの辺りはカニ歩きのお布施係だ。
ここが場末だと強烈に感じさせるのは、就職を諦めてパチンコで食べていこうと決心した(話をしたことはないから勝手な想像)と思われる若造連中が、徒党を組んで開店からマーク屋として虎視眈々と前日打っていた上手そうな連中の後釜を狙っていることだ。しかしこの連中はカネがないからMAXタイプには手が出せない。
あと羽根物や甘デジコーナーでたまに見かけるのが本格的な失業者風の人。このタイプはリーマンばりのYシャツにネクタイ姿で几帳面な釘読みで台を選択する。さらに生活が懸かっている(これも想像で恐らく妻子を食わさねばならない)から打つのも真剣で技術もかなり高い。稼ぐ自信があるからパチンコなのだろうが、目つきが血走り醸し出すオーラが切なくすぐにそれと分かる。この辺りが勝ち組だと思うが、まあわしのライバルではない。
では、わしのライバルは…ズバリ同業者。すなわちパチプロということになる。初めに断言するが、一流以上のプロが求める期待値の台はマイホールにはほぼ存在しない。一流は期待値3万円以上(3円交換で大海2なら概ね25回以上)がとりあえず目安だと思うが、このレベルの優秀台はまずないので来る価値がないのだ。
そんな状況下にひしめくパチプロにも当然ピンからキリまであるのだが、マイホールにはわしを含め二流以下がほとんどだ。わしは本職の稼ぎも薄給ながらあるし、それにもう根を詰めて打ち続けるのはダル過ぎる。今は自分のペースに合わせて打っており、周りのプロ連中からすれば"セミリタイアの老いぼれ"とでも見られているのだろう。
わしが認めるマイホールの住人を1人紹介しよう。通称"魔人ブウ"はパチンコの腕は上々なのだが、木の股から生まれたとは正に彼のことで、常にムスッとして表情の変化が全くない。感情の起伏はあるのかもしれないが、そんなことはおくびにも出さない。また誰かと話をしているのを誰も見たことがなく、常連仲間が吉野家でかち合った際、「大盛りと卵」との小声を聞いたのが唯一の肉声だ。
そんな彼は仕様の甘い、旧甘タイガーマスクで連日出しまくり、店に機械代の回収を諦めさせ入れ替えに追い込んだ。店もこんなヤツを勝たせても仕方ないから容赦なく締めたハズだが、彼は無表情で打ち続けた。結果的には自分のクビを締めたといえなくもないが、その後は違う台でキッチリ立ち回って勝利を重ねている。マイホールイチの凄腕と見込んで強力なライバルだと勝手に認定した。
なにはともあれ、色んな人がいるマイホールはド遅刻を別にして、人の棲み分けがキッチリしている所を気に入っている。それぞれが専用台っぽい台を持っている。朝イチ整理券で他人が打っていた台を奪うような真似は上記のマーク屋連中もしない。要するに、他人に恨まれてまで奪う価値のある優秀台は存在しないということだ。
逆にいえば、時間通りにさえ行けば思い通りの台がキープできる。わしはそんなショボイ台しかないマイホールは場末の虎口だと思うが、なんとか糊口を凌ぎ続けている。
追記。わしがマイホールに通い続ける理由はまだある。次回への持ち越しとしたい。
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