約5ヵ月振りでの開店は嬉しかった
- TOP
約5ヵ月振りでの開店は嬉しかった
※パチンコ必勝本CLIMAX2011年11月号に掲載されたものを加筆・修正しています
景気低迷の中、追い打ちをかけるように大震災に見舞われ、ただでさえ良い印象を持たれていないパチンコ店は、ここぞとばかりに世間からバッシングされた。私に言わせれば、これは明らかに差別、迫害である。
ちなみに宮城県内においては、今回の地震で多くのパチンコ店が被災し、膨大な修繕費の負担や長期休業に追い込まれ、津波をモロに被って廃業した店もあるのだ。
きちんと法律にのっとって営業し、業界をあげて輪番休業などの節電を行なっているというのに「パチンコ店頑張れ」などという世評は聞いたことがない。いくら頑張っても世間から感謝されないのでは立つ瀬がないというものだ。そういう意味でパチンコ店は本当に大変な商売だと思う。
まるで人ごとのように書いてしまったが、前述のことはパチンコ専業の私にとっても非常に由々しき問題で、店が繁盛してこそ安心して打てるのである。
ところで来年以降、国の財源確保のためカジノの導入が検討されているようだが、その布石としてパチンコ店に対する規制が相当厳しくなってきているように思う。私のテリトリー内においても数年前から閉店時の出玉補償がなくなり、釘折れしてもすぐに直してもらえなくなった。
聞くところによると、10月からは一部の地域で4パチの換金率が一律28個交換になるという話だが、もっと驚いたのは、客側にデータを公表するなということで、回転数の表示器がなくなってしまうかもしれないというのだ。おそらくこれらはまだ序の口で、今後またアッと驚くような規制が出てくるのではなかろうか。
いずれにしろ、これからは打つ台の期待収支における均一化が進み、今までのように釘を見て回る台を探すなどということができなくなるのだろう。そうなれば、私らのようなパチプロが消える日もそう遠くないかもしれない。
8月下旬某日(曇)
今月始めは先月までの不調が嘘のような爆勝ちが続き、10日過ぎには早くも月のノルマの収支を達成したのだ。
とは言っても、仕事量自体は1日平均2万円ちょっとだったので、いずれ帳尻は合ってくるのだろうと思っていたが、やはりその後は急に失速し、20日を過ぎての収支は遂に仕事量を下回ってしまった。
9月初旬に千葉県の南房総へ趣味の昆虫採集がてら友人を訪ねるプチ旅行を計画しているので、その資金くらいは調達したいのだが、このまま失速が続いたらちょっとピンチだ。
ところで今日は新台入替12時開店の店やメジャーなイベントの店がたくさんある。もちろん私なりに行く店の優先順位は決めているのだが、1番の候補の店でも他店に比べて突出して良いわけではない。
昔の優良店のように、新台さえ取れれば鉄板で打てるのであれば迷わないのだが、実際に行ってみないとわからないのだ。
結局迷ったあげく、震災以来約5ヵ月振りに営業を再開したF店のグランドオープン2日目へ行くことに決めた。
実はこの店、昨日やっと震災から立ち直って18時グランドオープンだったので見に行ってみると、半年近くも営業できなかったにも関わらず、ちゃんと釘を開けていたのだ。それより嬉しかったのは、ずっと前からの知り合いの親しい店員のH君が元気に店をかけ回っていたことだった。
思い起こせば16年前の会社員だった頃、連日仕事帰りにボロ負けしている私が休みの日に朝イチから店へ行った時「とりあえずこの台、1回は当たるから打ってみてください」と耳打ちしてくれた。
教えてもらったのはフリフリダービーの1台だったが、なんとその台、たった500円で15連チャンもしたのだ。今思えば、店側が仕込んだ潜確台だったのだが、彼はあまりに負けがヒドい私を見かねてペナルティを犯してわざわざ教えてくれたのである。
その日、ずっと彼に教えてもらった台を打ち続けたが、なんと6万発も出て珍しく爆勝ちしてしまった。当然のごとくお礼をしようと思ったのだが、彼は「バレたらクビになるかもしれないので、もうこれっきりということで勘弁してください」と申し出を頑なに拒否されたのだ。
その後、彼はその店を辞め、何年かブランクがあったが、この稼業を始めて2年目にF店で彼と久し振りに再会したのだ。彼は相変わらず誰にでも親切で一生懸命働いており、私は自分のことのように嬉しかった。
ちなみに彼とはプライベートでは一切関わりをもたないようにしているので、それが今でも気軽に挨拶できる良好な関係を保っている秘訣だと思っている。
この日は他にもたくさん候補店はあったが、あえてF店を選んだのはH君のことが気になっていたから。たぶん私以外にも彼のファンはいるはずで、どんな商売でも同じだと思うが、やはり第一線で客に対応する人の資質は大切である。
8時に入場抽選が始まったが、集まったのは50人ちょっとだった。近くの大型人気優良店のメジャーなイベント日でもあるので、いくらグランドオープン2日目とはいえ、場末的な小さなF店では太刀打ちが難しいのは致し方ないところか。
抽選の結果、私の番号は28番。一応候補はあるが、特にこれといった狙い台はないので、最後尾で入ったとしても問題はない。
8時20分に入場開始。経験上、18時開店の釘が翌日据え置きということは考えられないが、問題はどれくらい閉まっているかだ。昨夜は海系で1000円25回転前後ありそうな感じだったのだが…。ちなみに換金率は等価に上がっているので、出玉がまともなら1000円あたり2~3回転落ちても御の字だ。
店に入ると、やはりどの台も見事にヘソが閉まっていた。おそらくこれでは1000円20回転も厳しいかもしれない。ただこれから他の店へ行っても台は選べないので、ダメ元で何台か試してみることに。
とりあえず獣王の1台を選んだが、ヘソ幅は平行より気持ち広い程度。しかも寄りに若干マイナス調整が入っており、もし等価じゃなかったら手を出さないレベルだ。
実際打ってみると、最初の1000円で18回転だった。これでもボーダー以上なので、ボッタクリとは言えないが、私にとっては粘れないレベルである。他にも2台獣王を打ったが、いずれも1000円20回転には届かず、シマから離れた。
これだとたぶん他のシマも似たり寄ったりだと思われたので、ここでやっと退店を決意して出口に向かった。しかしたまたま通りかかった大海SPのシマで何気なく見た1台の、ある重要部分の釘が1本だけ少しプラス方向に振られていたのを見つけた。
故意に釘を叩いたのかどうか定かではなかったが、うまくいったらプラス2~3回転以上は望めるのではないかと思い、打ってみることにした。
もしキーポイントの1本釘がノーマルなら1000円20回転も怪しいところだが、実際打ってみると最初の1000円で26回転。しかもその玉筋が明らかにプラス調整の恩恵によるものと思えたので、ラッキーな拾い物だった。
その後回転率は落ちたが、それでも安定して1000円あたり23~24回転をキープし、なんとか日当3万円の期待値がある優秀台だと判明。後はとことん打ち込むだけなので、いつものように無想モードに突入すべく精神を集中した。
そして頭から大当たりして欲しいという願望が消えてしばし経った10時44分、この台の投資2万7000円目の623回転でそれは突然訪れた。
あの特有の「ギュインギュインギュインギュイン」という派手な効果音を伴って、アンコウとジュゴンのクロスリーチが走り出したのだ。頭の中はほとんど無の状態だったが、直後に確変大当たりだということに気づき、嬉しさがこみ上げてきた。長年打っているが、なんだかんだ言っても、やはりパチンコの1番の醍醐昧は大当たりなのだ。
この確変は7連チャンし、その後も早い初当たりと連チャンに恵まれ、22時14分、33回目の大当たり後、時短を消化して即ヤメした。
今日は優秀台を打てたことも良かったが、それよりも心配していたH君が元気で働いている姿を見られたのが何よりの収獲である。
彼とはどちらかがパチンコ関係の仕事を辞めたら飲みに行こうと約束しているが、H君にはできるだけ長くこの仕事を続けてもらいたいものだ。
早番の帰り際に彼から「昔と違って上手になりましたね」と言われたが、ちょっと複雑な気持ちだった(笑)。
投資…27000円
回収…21771個
大当たり…33回
ボランティアの若者たちの正体は?
あの忌まわしい大震災から半年経ったが、三陸沿岸は至る所で未だに大きな爪痕が残っており、相変わらず復興作業には人出が必要だ。そんな中「学校名を伏せてボランティアをやっている高校生たちがいる」という噂があった。彼らは夏休み中何人かで連日手伝いに来ていたらしいのだが、校名を決して明かさないのだという。
しかし後に彼らの学校が私の出身校だということがわかった。どちらかというとおとなしく目立たない校風で、最近は母校のことなど歯牙にもかけていなかったが、後輩たちも捨てたものではないと嬉しかったと同時に頭が下がる思いだった。
動画
導入日情報
コラム
看破ツール