まるで博打の日々
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まるで博打の日々
※パチンコ必勝本CLIMAX2011年10月号に掲載されたものを加筆・修正しています
先日、東京から来た友人が「仙台は若年層のパチンコ打ちが東京よりずっと多いから大変だね」と言っていた。
これはどういう意味かというと、熱心にパチンコのことを勉強しているのは若い人に多く、当然そういう人たちの比率が上がれば店もカラめに調整するだろうし、立ち回りも厳しくなるということである。
他の地域においても私のような輩はたくさんいると思うが、おそらく宮城県ほど若年のパチプロの比率が高い場所はないのではなかろうか。いっそのことギリギリの生活費も稼げない状態になってくれればパチプロを引退することにも踏ん切りがつくのだが…。
思い起こせば、この稼業を始めた頃は住宅ローンの返済や子供の学費などを工面するために必死で頑張っていた。そのおかげで、パチンコが好きとか嫌いとかそんなことを考える余裕もないほどハングリーだったのだ。
月に2~3日しか休まずに連日13時間以上打ち、期待値が高いイベントの時などは徹夜もいとわなかった。とにかく最近は状況の悪化と情熱の欠如で、いつこの稼業を辞めても不思議ではない状態なのである。
7月中旬某日(曇)
今月も相変わらず収支が期待値を下回っているが、これまでのところ仕事量的には十分だ。それに昨日まで5日連続でフル稼働し、今日はメインに使っている数店舗が輪番休業やメジャーなイベントの狭間なので、リフレッシュするために休んで日本海まで海水浴へ行く予定だった。
しかしあいにくの曇り空で、山形のほうは雨模様らしい。そこで急遽、最近あまり行っていないE店の12時オープンの新台入替へダメ元で行ってみることにした。
私は他の同業達と違い、昔から12時開店などの店にはあまり行かなかった。理由は人が大勢集まる所が苦手なのと、並ぶのが嫌いだったからだが、調整ミスで間違いが大きくなりそうな機種の場合は積極的に並んでいた。まあ別に並ばなくても居心地が良い店へ社長出勤して日当3万円オーバーの台を余裕で打ててたからこそではあるのだが。
しかし近年は恒常的に優秀台を打てなくなり、アテがないからと休んでばかりいられない。それに加えてテリトリー内の換金率が以前より格段に上昇し、換金ギャップのリスクが軽減されてきたので、通常開店以外にも積極的に足を運ばざるを得ず、たとえ期待薄でも他にアテがなければ行かざるを得なくなったのだ。
10時前に趣味の虫の世話を切り上げて自宅を出発。普通なら余裕で間に合うはずだったが、宮城県中部のE店に着いたのは入場抽選ギリギリの11時ちょうどだった。
なぜなら震災後、被災者証明書を提示して無料で高速道を利用する人が多くなり、それらの車両が料金所に並んで時間がかかるようになったからだ。
ところでこのE店は私のテリトリーでは遠方に位置し、わざわざ狙って来てもハズれた場合に他店への移動が不便なので、趣味の昆虫採集のついでとかに数ヶ月に1回程度訪れている定期訪問リスト外の店である。
この店の近くには際立った大型店がなく、地元の人たちは結構集まってくる。しかも農村地帯で、真夏の12時開店となれば午前中の農作業を終えて涼と娯楽を求めるにはパチンコはうってつけ。
そういうこともあってか、入場抽選には優に100人以上の人達が集まっていた。それにしても日焼けしている年配の人が多い(多分農業に従事しているのだと思うが)。
もちろん若い人もいるが、客の平均年齢は仙台市中央部なんかと比べたら確実に10歳は上だ。冒頭で東京の友人が仙台のパチンコ打ちは平均年齢が若いと言っていたが、このホールのような状況が普通なのだろう。
今日はピンポイントで狙う機種や台はない。ならばこれまで1度も打ってない新台アラジンネオなんかを取ろうと思っていた。だが抽選結果は後ろのほうの85番で、新台をゲットするには厳しい番号である。
11時40分に入場。ダメ元でアラジンネオのシマに向かったが、やはりもう満席であった。しかしよく見てみると明らかに2台空き台がある。どういうことかというと、台の確保券がなく上皿にタバコだけ置いてある台が2台あったのだ。
これは明らかに二重取りなので、そのうちの1台に自分の台取り券を置いて店員を呼ぼうかと思った。しかしヘソを見たら、今までの新台初日のどの店よりも幅が狭く、他に大幅なプラス調整もなかったので、すぐそのシマから立ち去った。
E店は現在等価交換だが、さすがに以前の換金率の12時開店のヘソ幅に比べて見劣りしてしまう。おそらく期待値3万円オーバーの台はおろか、2万円オーバーの台を探すのも難しいのではないだろうか。
それでもくまなく探した結果、前回の新台入替で入ったXファイルのシマが少し良さげに見える。この台、まだ打ったことはなかったが、他店のそれに比べてへソも広く、何よりも他にマイナス調整がないことが気に入った。
たぶんXファイルは長時間勝負のスペックゆえ、この地域の人たちにはイマイチ人気がなくて釘を開けたのではないだろうか。最近のSANKYOの台は人気の面で京楽などに一歩遅れを取っているが、概ねゲージは良いので試してみることに。
12時に打ち出し開始。果たしてどれだけ回ってくれるかと思って最初の1000円を投入したが、なんと3回転目で当たってしまう。といっても当選率82.4%、出玉約70発の2R当たりだった。
よく考えてみたら、この機種は常に25分の1の確率で当たるので不思議でも何でもない。問題は大当たり6回に1回弱の割合で当選する5回転のUFOゾーンで、そこでさらに25分の1に当選しないと電サポ付きの80回転のSTをゲットできないのだ。
今まで2段階抽選の機種はいろいろあったが、これは見た目上3段階抽選ということになり、至福のエクストララッシュに突入するには600分の1以下という気の遠くなるような確率になってしまう。
その分、2R当たりが頻発するので、他のMAXタイプに比べて投資スピードは遅くなるのだが、短時間勝負は避けなければならない機種だ。実際打ってみると70発前後の当たりではあるが、サクサク当たってくれるので、甘デジのような感覚である。
ただエクストララッシュへの道のりは遥か遠くだとわかっているので、いつものように無心モードで打ち続ける。
投資8500円目、早くも11回目の当たりがきた。ここまですでに10回当たっていて、UFOゾーンへは2回突入しているものの、当然のごとく何も起きていない。
まあ、ハナから長時間勝負を意識しているので想定内のことであり、問題は回転率のほうだ。頻繁に当たるので計算しづらかったが、ここまで1000円あたり22回転は切ってないし、右側の釘も問題なさそうだ。と、ここで想定外のことが起こる。
12回目の当たりが、この日3度目のUFOゾーンへ突入したのだが、電チューでの2個目の保留玉でかかったリーチで出現した宇宙人の役モノが、上に突き抜けていったのだ。思わず「これは…?」としばし固睡を呑んで見つめていたが、数秒後画面中央に7が3つ揃っていた。
ちょっと信じ難かったが、間違いなく600分の1以下のエクストララッシュへ突入したのだ。これは1回分の出玉こそ260発前後と少ないが、さすがST継続率約96%、なかなか連チャンが終わらず、いきなり60連チャンし、あっという間に持ち玉が15000発を超えてしまった。
その後の展開も大ハマリはなく、次のエクストララッシュではなんと100連チャンを達成してしまう。その後に入ったエクストララッシュは6連チャン、次のエクストララッシュは4連チャン、その次のエクストララッシュが37連チャンと大連チャンはしなかったが、若干持ち玉を増やし、5回目のエクストララッシュが終了した22時24分に店じまい。
それにしても今日は出過ぎだ。仕事量はせいぜい2万円ちょいの台なのに、等価で差玉45000発以上も出てしまったのだから。だが、これでもまだ今月の仕事量にはわずかながら収支は追いついていない。
ちなみに今月はこれまで2度10万円負けがあった。今後もMAXタイプでの勝負は避けられそうにないが、収支の荒れは覚悟せねばならないだろう。
投資…8500円
回収…47559個
大当たり…312回
その内パチプロがいなくなるかも
この仕事を始めた頃、アースタッチを切っている店のギンパラを打っていた時、保留玉が満タンでリーチがかかっているにも関わらず、ハンドルを戻さずに玉が出っぱなしの状態で見ている人を何人も見た。当時はそのような人が大勢いたからこそ甘かったわけであるが、そんな記憶があるので、余計に今の状況に不満を持ってしまうのだろう。
まあそれでも一生懸命やればまだなんとか稼ぎはあるのだが、貯金とかそれ以上のことは望めなくなった。この稼業、昔は憧れる若者も結構いたが、「パチプロ」という言葉が死語になる日も近いかもしれない。
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