蒼穹のファフナー
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蒼穹のファフナー
※パチンコ必勝本DREAMS2009年7月号に掲載されたものを加筆・修正しています
4月中旬某日(小雨)
私は他の攻略プロたちよりも少し遅く、3月20日過ぎからファフナーを打ち始めた。初めはコンマ数秒単位の狙い打ちの難しさについて行けず、さらにはツキにも見放され、最初の2日だけで16万5000円も負けてしまった。
しかしめげずに必死に食らいつき、なんとか3個打ちでコンスタントに勝てるようになったのだが、さらに最近は究極の2個打ちで一層堅い勝負ができている。ただここにきてネットで攻略法が広まってしまい、いつ寿命が尽きてもおかしくない状況だ。
今日のターゲットは宮城県中部の某地区。まずは優先順位第1位の等価C店へ向かう。
8時50分到着。ここで打てれば楽なのだが、このところ撤去やシマ閉鎖が頻発しており、まずは台があるか(打てるか)どうかの確認をしなければならない。
最近は朝イチからほとんどこの機種狙いだが、どこへ行ってもガラガラでクギが良くなることもない。そのため、ピンポイントで狙う台でもない限り、できるだけ開店直後を避けてゆっくりシマへ入っている。
この機種を終日打っているとヘトへトに疲れてしまうが、唯一良いところは早朝の入場抽選に参加しなくても良いということだ。3月中旬までは毎朝7時前に家を出ていたが、ここひと月ほどは1時間くらい出勤時間が遅いので、身体的には非常に楽である。
さて、この店は8時半には開くのだが、願わくばシマに先客が2~3人はいて欲しい。そうでないとあまりに目立ってやりにくいからだ。そんなことを考えながらシマに辿り着くと、悪い予感が当たって誰一人打っていない(笑)。
どうやら今日もワンマンショーになりそうだ…と思った次の瞬間、「止め打ち禁止」という貼り紙が目に入った。当然私のような打ち方は難癖をつけられるのは必至で、引導を渡されたも同然である。
ここで無理に止め打ちをしてトラブルになるくらいであれば、別の店を探した方が良い。そう思い、すぐにC店を出て比較的近くのB店へ向かった。
B店は以前からイベントなどで使っている店なので、今後のことを考えるとできればこの機種を打ちたくなかったのだが、いつ消えるか分からない状況にまで追いつめられているのでそうも言っていられない。
問題は設置されているかだが…店内に入るとファフナーはあった。そして客付きはゼロ。またしても私がシマ一番の客である。
クギをチェックしてみると、先週来た時より少しヘソは閉まってはいるが、その他の部分に変化は見られないので恐らく打ち切れるはずだ。
まずは前回来た時に打ったデキの良い1台をキープして打ち始める。最初の1000円で18回転。おそらく終日打ってもこの回転数前後だろうと予想したが、この機種を狙い打ちする輩にとっては、玉のブッコミの通りやバネの安定が超重要であり、はっきり言って回転率はあまり気にしてない。
すると投資6000円目の113回転で「激熱」文字が出現し、スーパーリーチから初めてデジタルが揃った。某誌ではこの時点からVゾーンの位置を確認してのベロ狙いを推奨しているが、同業のT君が言うには、この方法はガセの疑いがある上、打ち出しが遅れることもあって、パンクのリスクが高まるとのこと。なのでここはいつも通り、Vゾーンの位置を無視して早めにベ口に玉を入賞させた。
そしてこれからがこの機種の技術介入の本領発揮である。まずは回転体のVゾーンの位置と左側の貯留ストッパーの動きを確認。羽根が開く前に少しでも早くストッパーが降りてくることを願った。そうすれば後は上の羽根開放を見ることだけに神経を集中できる。
と、この時、思いがけないことが起こった。Vゾーンが11時の位置にさしかかった時に、ドンピシャでストッパーが降りてきたのだ。これはもうもらったも同然。羽根が開いた後、普通に玉を入れて素直にノーマルルートへ向かってくれれば良い。
数秒後、「ピピピピン」という音が鳴ったと同時に羽根が開き、普通に玉を打ち出す。一瞬弾道が乱れてヒヤッとしたが、なんとか1個羽根に飛び込んでくれた。
ところがここで、その虎の子の1個の玉がノーマルルートへ行かず、羽根に持ち上げられてスペシャルルートへ向かってしまったのだ。それでも当たってくれれば良いものの、結局ハズレ。
SPルートなど普段は狙ってもなかなか入らないのに、なんとも皮肉な結果である。これには相当ショックを受けたが、すぐに気持ちを切り替えてまた打ち始めた。
その27回転後の投資8000円140回転目。ちょっと考え事をしており、何気なく画面を見ると、黄色っぽい顔の女の子と「上を狙って下さい」という光景が目に入った。
これはスペシャルルートの大チャンス、つまりショート開放のサインである。瞬時に、液晶ハズレ時の0.07秒のベロ開放で奇跡的に玉が拾われた当たりだと理解した。
ここではかろうじて1個羽根に飛び込んだのだが、SPルートではなくノーマルルートに向かっていた。少し慌てていたのでストッパーを見る余裕はなかったが、ボタンを連打するとメーターがMAXまで到達。
ただこの手の機種は最後の最後で玉が弾かれる可能性もなきにしもあらずなので、貯留ストッパーが解除されるまで固唾を飲んで見守る。
待つこと数秒。Vゾーンがほぼ5時の位置でストッパーが解除され、大当たりをゲット。しかし最終ラウンドの時短抽選は2回だった。
そうそう自分の都合通りにいくなんてことはないが、前回打った時と比べ、回転率こそ少しダウンしたものの、玉の抜け&バネ共に優秀台であることを再確認できた。
この台、T君直伝の打法を忠実に駆使すれば、日当5万円はくだらないはずである。この厳しい状況でこのような台を打てるのは非常に有難いことだ。それに今が盛りの桜と同様に短命なのは必至なので、ここは時間を借しんで終日打つことを決意した。
その気合いが伝わったのか、あっけなく終わった2回転の乙姫チャンス後の3回転目。早々に液晶デジタルが揃い、しかも激アツの翔子カットインが出現。またしてもノーマルルートでの大チャンス到来だ。
しかしよく見ると様子がちょっと変である。カットインの画面が全体に広がり、演出も少し長めの展開になっている。しかも「上を狙って下さい」という表示が現れない。もしや…と思った次の瞬間、画面にFEVERという横文字が出現。なんと1日打っても1~2回しか出現しない時短10回確定の直撃大当たりだったのだ。
これまでこの機種のツキ指数は悪く、ここ最近はデジタルが回らないことも災いして、スーパー乙姫チャンスに突入するまで連日5万円以上使っていたが、ここにきてやっと今までの苦労が報われたようだ。
だが問題はこれから。普通の機種なら確変・時短中は至福の時間だが、ファフナーはまったく逆で、ほとんど毎回コンマ何秒単位の狙い打ちで神経を使うので、気が休まる暇がない。特に私はまだ熟練の域に達していないせいもあり、終日打つとヘトヘトに疲れてしまう。
しかし何事も初めが肝心。まだ始まったばかりなので、ここは気合いを入れて全神経を集中して打ち込むことに。その甲斐あってが、最初のスーパー乙姫チャンスでいきなり23連チャンをゲットしてしまった。
ところが好事魔多しである。この店のお偉いさんと思しき人が私をチェックしに来たのだ。ただでさえ連チャン中は気を遣うのに、ずっと後ろに立たれて見られるのはかなりのプレッシャーだ。
幸い後ろに立たれてからすぐに連チャンが終わり、その人は去って行ったが、その直後「止め打ち禁止」の旨の店内放送があった。
これはマズい。このパターンは8年前、ある店で止め打ちを注意されて逆にケツをまくって出入り禁止になった状況と似ている。その時も最初のアクションは店内放送だったのだ。これまでもイベントで使っている店なので、今後のことを考えたら無理をしない方が得である。
とりあえず時間もちょうど昼時であり、ここは気持ちを落ち着かせるためにも休憩をとった。考えてみれば、ガラガラのシマでたった1人だけ昼頃に3万発オーバーでは目立って当たり前で、しかも機種がファフナーとあれば、お偉いさんが見に来るのも無理はない。
休憩から戻り、78回転という早い回転数でスペシャルルートからのV入賞が決まって、これがまたスーパー乙姫チャンスへ突入した。そして6連目をゲットしたところで、予想通り再度お偉いさんが私の後ろへ張り付いた。私ももう腹をくくっているので、もし注意されたらすぐに普通打ちに戻し、連チャンが終わったら即ヤメして帰ろうと決めた。
ところが一向に声をかけてこない。まあ見てる方とすれば2個打ちは興味津々なのだろうが、それにしても気になる。とにかくコンマ何秒単位の狙い打ちでただでさえ神経を遣うのに、これでは気持ちが乱れて集中できない。
そして5回目のチャンストライ中にトラブルが発生した。それはVゾーンが11時の時に貯留ストッパーが降りてきたのを確認した直後だった。この場合、普通に打ってノーマルルートに入ればほぼ大当たりなので、2個打ちを必要とせず、ホッとする瞬間でもある。
ところが玉が飛ばない。すぐに上皿で玉が滞っていることに気付いたが、たった1.7秒しか開いていない羽根は玉が届く前に閉じてしまった。
この手の機種を打つ場合、常に上皿の玉の流れに気を遣っているので、普通であればこんな風にはならなかったはずだ。これは明らかに後ろの人物を気にしすぎた弊害である。
結局、このミスが致命傷となり2度目の初当たりは6連で終了となった。まだ時間はたっぷりあるが、こんな状況が続くのでは集中力を持続するのは困難と思い、14時前に退店することに。
それにしても半日も打ってないのに差玉約38000発。やはりこの機種は尋常ではない。撤去が早いのも致し方ないのかもしれない。
投資…8000円
回収…41216個
初当たり…3/221
大当たり…30回
ゴッドハンド
蒼穹のファフナーにおいて、別名「ゴッドハンド」と言われる男がいる。彼は品行方正を絵に描いたような好青年であり、風貌からはとても凄腕のパチプロには見えないが、この機種において優秀台を打った場合(それを見つける能力も非常に高い)、羽根開放に対して4分の1以上の精度でスペシャルルートに玉を入れてしまうのだ。
一度彼の隣でその技を見たことがあるが、その巧さは同業の私もほれぼれするほど、見事なものであった。「プロフェッショ●ル 仕事の●●」なるテレビ番組があるが、パチプロが世の中の役に立つ仕事なら、彼は番組に登場していたかもしれない(笑)。
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