ハードルを超えるのは初代牙狼なのか
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※パチンコ必勝本DREAMS2009年4月号に掲載されたものを加筆・修正しています


1月下旬某日(晴)
昨年(といっても僅かひと月前のことだが)、やっとの思いで有終の美を飾れたと思ったのも束の間、毎年恒例のように1月はツキに見放され、初っ端から大幅な減収を強いられた。まだ何日か残ってはいるのだが、所用が立て込んでいるため、今月で稼働できるのはこの日が最後なのだ。仮にこの日、大間違いで2ランホームラン(20万以上の大勝ち)だったとしても、月のノルマの半分にも及ばない。

ただし、仕事量においては、厳しい最中においてもそれなりに頑張り、十分確保してきたので悔いはない。営業マン時代であれば、成績が悪ければ上司から散々文句を言われるところだが、今は自分の成績について誰も文句を言う人はいないので気楽である。反面、いくら稼いでも褒められることもないのだが…。


いつも通り6時過ぎに起床。北西の奥羽山脈方面へ目をやったら、昨夜の予報通り雲一つない晴天だった。おまけに平地でさえ日中の予想最高気温は4度と低く、絶好のスキー日和である。考えてみれば今冬はまだスキーにたった1回しか行っていない。

しかし今月は収支が最悪で、仕事のアテが少しでもある以上は朝イチからサボるわけにはいかないのだ。そこで、もし仕事がダメな場合はスキー場に向かうということで心に折り合いをつけ、スキー道具一式を車に積んで6時半過ぎに家を出た。


高速に乗り、自宅から約30キロのC店に着いたのは7時15分を少し過ぎた頃だ。まだ入場抽選時間には早かったので、とりあえず携帯電話をチェック。いつも通り、もうすでに20件以上の店からメールがきている。

登録を始めた当初は毎日メールをよこす店などなかったので、届いたメールに「おっ」と思いながら期待して見たものだが、今はほとんどが私には使えないガセ告知である。ただ万が一ということもあるので軽く流し読みはするのだが、やはりゲリライベントなどの情報もなく、リフレッシュのために終日休みにした方が良さそうに思えてきた。

たぶんC店も女性は別として(本日は女性専用台が設置されているらしい)使える可能性は非常に低いだろう。ただそれにも関わらず遠方からやってきたのは、ダメな場合にできるだけ早く樹氷が見られる蔵王連峰へスキーに行けるという理由だけだったのだ。


7時半過ぎの入場抽選の結果、私は11番。一応今日は海系と牙狼・慶次のコーナーがオススメとメールには書いてあったが、期待せずに入店した。なるほどよく見ると、海系の各機種は平常営業より一律に少しだけヘソをアケてある。しかしこれまでC店で打った経験上、かなり難しいだろうと思えた。

牙狼・慶次も然り、よく通っている近場の店なら一発も弾かずに退散するだろう。ただ今日はせっかく早起きして高速で来たので、海系と牙狼をダメ元で少し試してから退散することに決め、とりあえず第1候補の大海SPアグネス・ラムから台を選んだ。この店は高換金の割には出玉が良く、台ごとの差はあるがスルー調整も良心的だと認識していた。なので1000円あたり23回転を切らなければなんとかなるはずだ。


最初の1000円は24回転と良い感触である。やはり私の読みは当たっていたようで、ステージ上の玉の挙動などを見ているとなかなか良さ気である。しかし喜んだのも束の間、次の1000円でたった15回転と失速し、その後2500円を使い切ったところでの回転数もわずか49回転だった。

いくらクセが良い台とはいっても所詮ヘソ幅が狭いので、この先少しは回転数が上がるだろうが、良くてギリギリのレベルの台だと思えた。特に羽根デジは普段よく打つミドルスペックの台と違い時短の占める割合が格段に高いので、微妙な台を打つ場合ちょっとした玉の増減や出玉などで計算が非常に面倒になり、根を詰めて一日中打つと非常に疲れてしまうのだ。

今月は収支こそ上がっていないが、仕事量的には十分過ぎるほど頑張ってきた。なので、月の最終稼働日にわざわざ苦労して打つような台ではないと考え、潔くこの台を諦めることに。とにかくこの台がもうひと回りヘソがアケば使えることが分かっただけでも収穫である。


この時点で私の気持ちはすでに半分以上蔵王へ飛んでおり、もう1台の気になる台(牙狼)には先客がいたので、トイレを済ませて退店するつもりだった。

ところがここで予定外の事態が発生。3つあるウ〇コ用トイレがすべて使用されていたのだ。しかし待っていられないほどの切迫感はなかったので、もう一度店内を見回ってみることに。すると、気になっていた牙狼の側を通ったら、それまで打っていた人がちょうど席を立ったところだった。

その時、少し離れた場所で打っていた人がこちらへ向かってくるのが分かったので、とっさにその台へ車のキーを置いてキープ。この台は一度打った時に素性の良さは確認済みなので、上皿に玉を流してからまたトイレに向かった。


そしてトイレから戻ると、なんと私の台にモーションをかけた人が隣の台に座っており、まだ10分くらいしか経っていないのに3連チャン目を消化中で、また魔戒チャンスへ突入したところだった。

それにしてもこの光景、まったく最近の私を象徴するかのようだ。とにかく私の隣で打つ人は面白いようによく当たり、しかも4万発、5万発コースが頻発しているのだ。私もその恩恵にあやかりたいと思っているのだが、今月はこういう場合、一度も隣の大当たりの女神がこちらへは来てくれない。

ただ今日はたいした台を打つわけではなく、撤退する可能性大なので、隣の爆裂ショーを見たくても見られないかも(笑)。まあ隣は普通の人だと思えたので、こういう時こそたくさん当てて欲しいものだと内心応援しながら横目で見ていた。


肝心の私の台はというと、2000円分を打ち終わったところで44回転。ワープは若干マイナスに叩かれているが、ヘソがちょい開きで他はほぼノーマル調整。しかしステージのクセは秀逸で、私の狙いは当たっていた。たぶんこのシマではトップクラスの優秀台に違いない。

ただ残念ながら今日のヘソ幅では1日の仕事量2万円は切らないだろうが、2万5000円は微妙なところ。それにこのシマは過去にもっとクギをアケていたのを何回か確認しており、今後も必ず使える時がくるはずである。なので、今日は無理せず退くことにした。


そして最後にしようと思った3000円目の玉を上皿へ流し、残り50個を切ったあたりでリーチ後にエンブレムが完成。直後に画面をよく見ると、エンブレムの下が虹色に輝いていた。「これは?」と思ったが、やはりこれは大当たりのシグナルだったようだ(後でプレミアだと分かった)。

先週の北斗の12回転には及ばないものの、自分で回したのはたったの63回転。分母400近い台で100回転以内の早い当たりからの連チャンという間違いがまた起こった。そしてこれがいきなり14連チャンし、8連チャンで終わった隣の出玉をあっという間に抜き去ってしまった。

とにくかくこの出玉スピードには驚かされる。一撃約23000発に要した時間はたったの56分という信じ難いペースである(止め打ちに厳しい店なのでVハズシはせず。そのかわり消化時間は1セット僅か4分弱)。ちなみに最近よく打っている冬ソナ2と比較すると、その出玉速度は倍以上違う。


その後、155回転2連、106回転6連、101回転単発と早い当たりが続く。極めつけはその単発後の19回転目からの18連だった。連チャンが終わって時計を見ると、まだ13時を少し回ったところだ。この時点ですでに41回も当たっており、持ち玉は約66000発。当然自分の手元へ置ける量ではなく、別積みとなっていた。

今ここでヤメれば約1週間分の目標日当をゲットできるし、これから蔵王温泉へ行ってゆっくりし、明日スキーをしながら樹氷を見るのもいいな…などという考えも一瞬頭をよぎった。しかし同時に、今月の大海SPの10万負けを筆頭にした大敗の数々も脳裏をよぎった。仮に今日30万勝ったとしても、今までの仕事量にはとても追いつかないし、腹の虫が治まるほどではない。


すると、あらぬ考えが自分を支配してしまったのだ。それは9年前にパイナップルボンバーで記録した差玉9万発オーバーへの挑戦である。

私のように13時間以上の終日稼働スタイルでしょっちゅうパチンコを打っていると、年間を通せば4万発、5万発オーバーの勝ちは10回程度はある(勿論10万以上の大敗もあるが…)が、今日のように6万発を超えるとなるとそうあるものではない。しかも打っているのは牙狼で、出玉スピードの早さという点においてはパイナップルボンバーとよく似ているし、今日を逃したら当分チャンスは巡ってこないだろうと思い、スキーを諦めてチャレンジを決めた。

もうこの時点で爆勝ちは確定しており、この記録に挑むことはギャンブルと言う程のものではないが、多少ワクワクはした。たかが日当2万円そこそこの台ではあるが、もうこれから先は回転率とか期待収支とかは関係ない。出るか出ないかという運だけの話である。

しかしこのバカげた考えが大当たりの女神の機嫌を損ねたのか、その後は爆裂モードがパッタリ止まってしまう。大きいハマリもなかったが、22時44分にヤメた時の出玉は約1800発のドル箱で37箱、ジェットカウンターの数字は66959発だった。結局13時過ぎに記録への挑戦を意識してから持ち玉は増えずに終わったのだ。

しかしこの台の最高大当たり回数54回を2回上回る56回を記録。しかし帰り際、隣の台の履歴を見たら81回という数字が出ていた。これでは当局が出玉スピードに規制をかけるのも当然だろう。それにしてもなんという台なのだろう…と呆れながら帰路についたのであった。


投資…3000円
回収…66959個
初当たり(時短含)…14回(2368回転)
大当たり…56回



最近の必須アイテム

昨年夏頃から仕事へ行く時、必ず携帯電話を2台持参している。といってもその内の1台は通話機能もないお古の携帯だ。本物の方は主にややこしい潜確機能搭載の機種を打つ際の潜確確認用(慣れない人は少し目立つが、雑誌から切り取って持ってる方がいいかもしれない)、お古の方はメモ・計算用に使うからなのだ。

そうすることにより、インターネットに接続したままデータの記帳や計算もスムーズに行なえる。それにしても近頃は潜確機能を搭載する機種がやたら増えてきた。しかもより複雑になってきている。いったい何のためにこんなややこしい物が必要なのかおおいに疑問を感じている。