確率が一気に収束した
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確率が一気に収束した
※パチンコ必勝本2008年9月号に掲載されたものを加筆・修正しています
知り合いにS君という同業がいる。仕事柄、私は多くのパチプロを知っているが、彼ほど他の同業から好かれている男はいない。理由はいろいろあるが、気さくで明るい人柄で、彼の行くところたびたび『ジンベエザメ(この魚の周りには頻繁に他の魚が寄ってくる)が泳いでいる』といったような光景を目にする。しかも彼はパチプロとしての腕も一流で、思わぬ店で顔を合わせることからも、普段から熱心に店回りをしているのが分かる。
最近たまたまS君と隣同士でハイパー海を打つ機会があったのだが、その時彼の意外な素顔を垣間見ることができた。それは魚群がハズれたりすると、億面もなく落胆の表情を見せるのだ。私は彼の他にも腕がいい同業を数多く知っているが、少なくとも魚群をハズしてあからさまにがっかりした顔をする男は他にいない。
そしてもう一つ驚いたのは、演出をよく勉強していることだった。隣で彼は「これはアツいですよ」と言い、私は「演出に興味ないからどうでもいい」と答え、「それじゃつまらないじゃないですか」と真顔で言ってくる。その後もS君は演出に一喜一憂しながら打っている。
彼をよく知る同業が言うには、「Sさんはパチンコが根っから好きなんです」とのこと。「好きこそ物の上手なれ」ということわざは、パチンコには当てはまらないと思っていたが、S君は例外のようである。
それにしても実に彼は羨ましい。世の中どんな仕事を選ぼうが、必ず苦労や辛いことはつきまとう。しかしその仕事が好きであるならばたいていのことには耐えられるだろう。S君が長年に渡ってこの仕事を続けてこられたのは、本当にパチンコが好きだったからに違いないと思っている。私もこの仕事を続けていくのなら彼のようにならなければいけないとは思うのだが…。
7月中旬某日(雨)
今月も近場の店は状況が好転せず、相変わらず時間をかけて遠方の店へ通う日が続いている。その甲斐あってなんとか目標の仕事量は確保しているが、まだ結果が出ず苦労を強いられている。本来なら今日は休もうと思っていたが、少しでも収支を挽回するべく、寝不足を我慢して6時に起き、ホールへと向かうはずだった。
妻の「今日は休みなの?」という声で目を覚まし、時計を見ると7時過ぎ。どうやらタイマーのセットをミスったらしい。これでは家から1時間かかるD店の入場抽選へは間に合わないだろう。ここで諦めてこのまま寝てしまっても良かったが、資金を稼がねばと思い(来月は旅行に行こうと考えているので)、急遽自宅から車で約40分のC店へと向かった。この店には昨年あたりまで月に5日くらいは通っており、ときどきなら使える店だった。
7時45分過ぎにC店到着。パチンコ激戦区のこの地域において、朝イチで少なくとも50人以上は来ていてもおかしくないのだが、8時の入場抽選には20人くらいしか集まっていない。抽選の番号は最後尾に近い方だったが、多分なんらかのサービス台は取れるはずだ。
8時20分入店、これといった狙い台はなかったが、とりあえず時間効率がいい海系のシマへ。予想通り他の台に比べてわずかながらヘソをアケた台があったが、スルーして冬ソナ2のシマに。しかしここも海同様厳しい感じでパス。そのあと他のシマもくまなく見たが似たようなものだった。
ひと昔前なら何の迷いもなく他の店へ行くところだが、状況が厳しい現在、私のテリトリー内において朝イチをハズした場合、以前と違って打てそうな台はほぼ埋まっているので仕事にならない。ただ、せっかく休日返上でやって来たのだし、今後の事もあるので、ダメ元ではあったが入れ替え間もない桜バージョンを打ってみることにした。
以前あった仕事人IIIと比べ、ヘソがしょぼい以外は全体的に綺麗な釘で、ひょっとして見た目以上に回るかもしれないと思いながら打ち出してみた。最初の1000円で25回転。上ムラから入ったようだが、思った通りヘソへの玉の寄りは良く、ワープもそこそこ通り、ステージのデキもかなり良い。悪くても1000円あたり20回転を切ることはないだろう。といっても21~22回転ではキツいのだが…。
その後やはり回転率は下がり、1万円で218回転。一応今日決めたデッドラインの1000円あたり21.5回転はクリアしているもののギリギリの勝負だ。経験上こういう台を打つのが一番疲れるので、この後の投資でデッドラインを少しでも下回ったらヤメる決意をした。しかし幸か不幸か1000円あたり22回転前後を保っているので、ヤメるわけにはいかない。
9時38分、頭上のデータ表示器は309と表示されていた。それにしても最近はついてない。これで4日連続で朝イチからの確率オーバーだ。しかも昨日までと違い、ギリギリの台なので投資がかさみ、これだけ回すのに1万4000円も使っている。ちなみに昨日打ったスパイダーマン3は1万円で310回以上回った(初回1200回転以上ハマったが)。
その後も現金投資を続けたが、アツい演出はたびたびあるものの一向に当たらない。二度あることは三度あるというから、ひょっとして初回から1000回以上のハマリを喰らうのでは…と考えてしまった。
投資2万3500円、511回転目の中村家モード中に本日2回目のゼブラ泥棒が登場。先ほどは主水が捕まえそこねて当たらなかったが、またしても逃げられる。しかし諦めるのはまだ早い。これでも十分アツいはずだと思いながら画面を見ていたらPフラッシュが発生。今日も初回から現金でハマってしまったが、昨日から通算して都合約1600回転ぶりの大当たりだったので、正直嬉しかった。
しかし確変はわずかワンセットで終了し、その後ストレートで持ち玉がなくなってしまう。しかも回転率が失速し、大当たり2回分の持ち玉で341回転しか回らなかったのだ(時短含む)。ギリギリの台で疲れることだけは間違いないので、ここでこの台に見切りをつけた。
時計を見たらちょうど12時。もうこの時間になれば、他の店へ行って優秀台があったとしてもまず空いているなんてことはない。そこで、今日はこの近くで知り合いが経営している牛タン屋で久しぶりに食事をして帰ることに決めた。
そうして店を出ようとした直前、沖海の島を通った時に爆裂中の台が目に入る。すでに別積みもあり、持ち玉は3万発くらいはあるようだ。あまりにすごい出方なので近くまで見に行ってみたのだが、ここでふと爆裂台の隣の空き台が目に留まった。よく見れば、これは他の台よりヘソが少し広い今日のサービス台だったのだ。
まだ1回も当たってないものの、すでに1023回転。確かこの台を取ったのは年配の常連だったはずだが…。もしかしたら隣の出方に嫌気がさしてヤメてしまったのかもしれない。どういう理由かは分からないが、この店で朝イチから一般客が現金で1000回以上粘るのは珍しいことである。しかも少しではあるが他の台よりはプラス調整なので、牛タンに後ろ髪を引かれながらもこの台をキープしてしまった。
それにしても隣の台はすごい。開店から4時間も経っていないのに21回も当たっており、現在18連チャン目で確変継続中。これだけ当てられれば普通の人ならとても隣で打つ気にはなれないだろう。しかし今の私はほとんど気にしないので(昔はまったく逆だった)、自分も隣の台の大当たりの女神の恩恵にあやかるべく打ち出した。
最初の1000円で27回転、感触は良さそうだ。その後も投資を重ねたが回転率は落ちず、打ち込むほどに優秀台ではないかという確信が湧いてきたのだが、ここでふとある考えが思い浮かんだ。
これまで1000円あたり25回転以上キープしているので、ひょっとして前に打っていた人はちょうど4万円使ってヤメたのではないか? もしそうなら今日の仕事量のノルマをこなせる…そんなことを考えていた投資4500円、1139回転目で初めて魚群が出現。マリンちゃんリーチに発展してあっけなく通常図柄で当たった。そして時短に入りわずか7回転目でまた単発。これでやっと現金投資から解放されホッとした。
相変わらず隣の台の勢いは止まらない。つい先ほど19連チャンが終わったばかりなのに、今また確変を引いている。それに引きかえ私は相変わらずの不調で、またしても持ち玉を切らしてしまった。ただし、ここまで475回転も回せたので迷わず現金投資を続ける。
再投資6000円、618回転目でこの日3回目の魚群が出現し、またしてもマリンちゃんリーチ。隣とまったく同じ初当たり確率の台なのに、かたや3万発オーバー、かたやまだマイナスなのだ。本当にパチンコとは短いスパンで見ると理不尽な当たり方をし、博打そのものである。とりあえずこれもまた通常図柄で当たったが、この調子だと昨日同様(昨日は最初と最後に1000回以上ハマり、6万8000円マイナス)ボロ負けの様相を呈してきた。
しかし時短50回転目、1と2のクロスのノーマルリーチが再始動し、待望の確変を引いて予想外の7連チャンまで伸びる。しかしその後またしてもハマり、当たりが来たのは613回転目(単発)だった。
やはり今日も勝ちに縁はないのか…と思った矢先の2R確変から予想もしないことが起こる。
この確変は3連チャンで終わったが、その後134回転で確変6連チャン、それから後は初当たりがどんどん早くなった。しかも圧倒的に確変図柄が多く、閉店近くまで当たりまくり、終わってみればなんと49回の大当たり。回収出玉は6万発を超え、先に出まくっていた隣の台の45回をも上回ってしまった。
昨日までの4日間、連日14時間近く打ち込むもなかなか収支がついてこなかったが、今日の午後から打った分で、約5日分の収支を叩き出してしまったのである。まったくパチンコってやつは一筋縄ではいかない予測不能の代物だ。
投資…10500円
回収…61682個
初当たり(時短含む)…16回(2922回転)
大当たり…49回
※上記はCRスーパー海物語IN沖縄のみ
現在の潜確台は一考の余地があるのでは…
10年以上前、フリフリダービーという変則権利モノがあった。当時の権利モノの中でもかなりパンクの頻度が高い方だったが、画期的な機能を搭載していた。
それは権利獲得に失敗しても内部は10倍アップの確率を維持し、当たりは15R確変100%保証、そして画面は通常時とまったく同じというものだった。当時店側はその特性を利用し、たびたび朝イチから内部確変台を用意していたのだ。
現在潜確の判別可能な機種は多いが、店側が苦労してRAMクリアするくらいなら、潜確の判別ができない台を作ればいいと思う。そうすれば潜確をまったく知らない人も平等にその恩恵を得られるのではなかろうか。
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