窮地を救ってくれたのは「仕事人」
  1. TOP
  2. 窮地を救ってくれたのは「仕事人」


※パチンコ必勝本DREAMS2008年5月号に掲載されたものを加筆・修正しています


最近ニューギンのアン・ルイスを2日連続で終日打ったが、できることならもう二度と打ちたくない。この機種は役モノの動きや演出はかなり凝っており、開発するには相当な苦労をしただろうと思うのだが、とにかく音がデカい・ビカビカ・くどい・遅い…と辟易してしまうのだ。そういえばGO!GO!郷2を打った同業の友人も同じようなことを言っていた。

私がこの仕事を始めた頃、同じニューギンのミルキーバーをよく打っていたが、現在の台と比べて画面はずっと小さく、リーチも4種類しかなくてシンプルなものだった。しかしその程度の演出でも十分興奮したし、決して飽きがこないものだった。ちなみに当時通っていた店では、夕方になると仕事帰りにミルキーバーを打ちに来る常連でシマはほとんど満席となっていた。

現在ニューギンは花の慶次が人気のようだが、もう一度原点に帰ってコンセプトを考え直して欲しいと思う。打ち手が望んでいるのは派手な演出や大音量ばかりではないのだから。



3月上旬某日(曇)
今年は元日から打ち始めるなど、近年には珍しくマジメに働いている。しかし2ヶ月経った時点でも仕事量に比べて大幅に収支が少なく、過去において記憶にないほどの大苦戦を強いられていた。なので3月も気合いを入れて一日から打ち始めたところ、初日・2日目と予想に反し珍しく4万発オーバーと楽なスタートを切れた。

ところがやっと確率が収束してきたと思っていた矢先、3日目の昨日、またしても天敵の仕事人を打って8万9000円の大敗を喫してしまった。それでもまだトータルでは大分勝っているので、気を取り直して新たな気持ちで今日の目的地である仙台市郊外の店へ向かった。

そこは朝の入場抽選を行なっている店なのだが、抽選時間が7時半と早く、7時前には家を出なくては間に合わないのがちょっと苦痛である。しかも優秀台があったとしてもお宝台のレベルに達することはないはずである。そうなると8時半から22時まで目いっぱい打たないと仕事量のノルマを達成できず、終了間際に確変が続いた場合、下手すると帰りが午前様になってしまう可能性もあるのだ。

今では考えられない話だが、パチプロ初期の頃は時給5000円を超える台を、クギを温存するためにわざとゆっくり打ち、半日で切り上げて帰るなどということもあった。それに比べると、今は一日打ち込んで日当2万を少し超える程度の台を確保するだけでも大変なのである。


7時20分過ぎ、目的地E店到着。この日は平日だが、この店のメインイベントの日なので予想通り駐車場にはすでに30台ほどの車が停まっていた。私の抽選番号は36だったが、最終的には50名をちょっと超えるくらいの人数になった。これまで何度か他県に住む同業の友人を私の地元へ連れて来たが、平日でも朝イチに50人以上集まるのを見て、みな異口同音に「この現象は異常だ」と驚いていた。ただ私のテリトリー内でもE店のように朝早くから何十人も来る店はそうはない。

余談だが、昨年まで定期的にクオリティーの高いイベントを行なっていた店のピーク時は、平日でも8時前に100人近く集まっていた。しかもその半数以上が同業で、改めて地元のレベルの高さと状況の厳しさを認識させられた。


さて、その後すぐに抽選が始まり、私は運良く8番目のクジを引いた。これがもし一昔前の某店なら鉄板で期待値5万円オーバーの台をゲットできる番号なのだが、今日は運が良くてもせいぜい2万5000円程度の台しかないだろう。クオリティーが高いと思われる台はわかりやすく表示してあるはずだが、広い範囲で飛び飛びに設置されており、各台をじっくり見比べて選ぶ余地はない。そのため、あらかじめ打つ機種を決めておかなくてはならないが、私が狙っている台はこの店では比較的不人気で取りやすく、しかも早い番号なので、そこへ辿り着くまでに2~3のシマは見ることができそうだ。

8時15分過ぎ入場開始。前の何人かは予想通り人気機種のエヴァの方へと向かって行った。私もできることならエヴァの札台を見たかったが、本命の台とは距離があるので断念し、予定通り某機種へ向かった。


その途中、恐らくダメだと思われた仕事人のシマを通った。最初の札台を見たが即座に使えないと判断しパス。そして2台目の札台に差し掛かり、これもダメだろうと思いながらクギを見たらビックリしてしまった。

この店の仕事人において、これまでにないほどのプラス調整だった。厳密に言うと、たった1本のクギがプラス方向に振ってあっただけなのだが、少なくとも1000円あたりの回転数が2~3回はアップするだろう。

E店はこれまでのやり方から考えると、突拍子もないクギ調整などするはずがないので、これは明らかに調整ミスであろう。本命の台も見たかったが次々と後続の人が入って来るので、回転率に間違いがあるようにと願いつつこの台に確保券を置くことにした。その後念のため店内を見回ったが、やはりこの台の調整だけが特別で、実際打ってみるまではわからないが、私の判断は正しいと思えた。


8時半打ち出し開始。クギ調整の恩恵なのか最初の1000円で31回もまわり、この回転率を維持できれば、仕事人においてはこれまでで最高の期待値の台を打つことになる。しかしその後7000円目から失速し、1万円分を打ち込んだ時点での回転数は221回転とまるで別の台のような感じになった。それでも優秀台ではあるのだが…。

9時22分、投資1万1000円分の玉を使い切る直前でノーマルリーチになったが、構わず玉貸しボタンを押した。それにしてもガッカリだ。初めこそ期待を持たせてくれたものの、頭上の回転数は238回転と復活するどころか本日のデッドラインに近付いてきた。多分この台は元々出来が悪く、普通のサービス調整では1000円あたり20回も回らないのかもしれない。こんなことなら予定通り某機種を選んでおけば良かったと思ってもすでに後の祭り、イベント台は全台満席である。

と、画面を見ていたら、ハズれたはずの図柄が一瞬止まった。しかし保留玉は減っておらず、激アツ演出の仕事人出陣チャンスのサインだと気付いた。当たりハズレには関係ないと思いつつ、願いを込めて主水を狙ってボタンを押したが、選ばれたのは一番信頼度の低い秀だった。

ちなみにこの演出、昨日は他店で2回ともハズし、最後1929回の大ハマリを喰らった。とにかく私にとって京楽の機種は鬼門中の鬼門で、玉ちゃんファイト以外は大幅な確率負けを喫している。


多分ダメだろうなと思いつつも、一縷の望みを託しながら見守ること1分あまり。やはり右側の役モノが光ることはなく、無情にも画面にはかんざしが映っている。今まで仕事人ではかなりの確率負けをしているが、幸いにもまだ2000回以上ハマったことは一度もなかった。だが今回、昨日から通算して宵越しではあるが2000回の壁を突破してしまった。

しかし問題はハマリではなく回転率の低下だ。この先、回りが復活しなければ不本意ながら撤退せねばならない。とりあえず、その見極めをあといくら使ったら決断しようかと考えていた次の瞬間、シャキーンという音と共に画面が激しく光り、X斬りで復活大当たりとなった。そして昇格演出でも一度停止した四の図柄から再びX斬りが発生して横一直線に七が揃った。

回転数を見ると239。初回670回転で単発を引き、その後初当たり・確変突入率共にボロクソにハマった昨日とは違い、確率の分母以内で当たって、しかも16ラウンド確変だ。この先回転率の不安を抱えてはいるが、久し振りの確変大当たりは実に嬉しかった。そして素直に喜んだのが大当たりの女神に好感を持たれたのか、この確変は時短引き戻しを含めて8連チャンまで伸びることになる。

その後、最初の一回分の出玉で120回ちょっとしか回せなかったが、不安だったのはこの時だけ。それ以降は安定して一回分で150回転近く回っているので、少なくとも回転率に関しては何の不安もなくなった。


13時20分、8連チャンして約1万2000個あった出玉も半分以上打ち込んだが、一向に当たりは来ないのでいい加減眠くなってきた。ここで眠気覚ましと店内観察を兼ねて今日2回目のトイレ休憩を取ることにした。頭上の回転数を確認すると、保留玉を全部消化して最後の当たりから781回転である。その最後の保留玉を席を立ちながら見守っていたら、ここで予期せぬことが起こった。

キュインキュインキュインとけたたましい音と共にハンドルが派手に光ったのだ。P-フラッシュの存在はすっかり意識から消え去っていたので、このサプライズは何より嬉しかった。この確変も運良く7連チャンし、久し振りに楽な展開になったのだ。

結局この初当たりに要した781回転が本日の最大ハマリで、その後は大連チャンこそなかったものの早い初当たりを引き続け、終わってみれば昨日のボロ負けを一気に取り戻す大勝ちとなった。

今日打った台は今まで打った仕事人では2番目の優秀台であり、しかも窮地を救ってくれたので、私のパチプロ生活においては忘れられないものになるだろう。仕事人は元々スペックが優秀なので、今後このような甘い調整の台を打つ機会はほとんどないと思うが、これを境に鬼門から天門に変わって欲しいと願っている。


【結果】
投資…1万2000円
回収…39278個
初当たり(時短含む)…13回(3393回転)
大当たり…42回