一週間前に大敗した店で…
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一週間前に大敗した店で…
※パチンコ必勝本DREAMS2006年7月号に掲載されたものを加筆・修正しています
今年も5月初旬、例年通り山形県のとある場所へ自然観察に行った。今冬、現地は未曾有の大雪で残雪が多かったが、この季節に発生するギフ蝶(別名、春の女神と呼ばれる美しい蝶)は、まだ少ないながら見ることができ、一番の目的はなんとか果たせた。
私は13年前の会社員時代から、毎年欠かさずここへ来ている。それは大好きなこの地へ移り住むという以前からの目標を再確認するためだ(将来はここで民宿かペンションを建てて、自然観察指導員をしながら暮らすのが長年の夢)。私も弱い人間なので、当初の計画も月日が経つ内に何度もぐらついているが、ここへ来る度に初心へ戻ることができる。
最近は人様から感謝され、世の中の役に立つ仕事に就きたいという欲求がますます強くなってきた。とにかくこの仕事、将来何らかの目標を持っていないと精神的にとても耐えられるものではない。恐らく他の多くのパチプロも似たようなことを思っているのではなかろうか。
最近私のテリトリー内からみなし機が軒並み撤去され、パチプロになりたての新米当時お世話になったギンギラパラダイスやナナシー等がついに見られなくなってしまった。
みなし機がなくなった理由の一つに射幸心を煽るというものがあるが、少なくともナナシーで1日10万以上負けたなんてことは聞いた事がない。そして相変わらずそれらの機種よりも波の荒い機種が導入され、私が見る限りますます娯楽から博打へ移行しているように感じる。
ここにきてやっと確率の分母が400以上の台が禁止され、歯止めが掛かり出したのかなと思っていたが、ここに来てこれまでで最高の博打台「ウルトラセブン」の上を行く機種が登場した。その名はダイナマイトキング。
実は4月下旬、私は3日連続でこの台を打ち、マイナス17万4500円(3日間違う台を打った)という大敗を喫した。計算上は3日でプラス10万を切らない仕事量だったが、来たい収支とのギャップは実に30万近くになってしまった。その内容も凄まじく、2日連続で10万以上負けたのだ。
ちなみに同じシマ内では2千回以上大当たりが来ない台が2台あり、推定で15万以上は負けていたと思われる台もあった。もちろん4万発以上出た爆裂台も数台あったが…。これは一般の人にとっては遊戯の範疇を遥かに超えるギャンブル台以外の何物でもない。
5月上旬某日(曇)
パチプロになってから年々波の荒い機種が増えてきたが、今年は月々の収支の振幅が過去最高を記録している。例えば2月は経費を差し引くとマイナスだったが、3月は7ケタプラス、それも過去最高の収支で終わった。まあその2ヶ月を足して2で割ると大体普通の月の数字くらいで落ち着いてしまうのだが…。
まあ月々の収支を安定させようと思ったら稼働を増やすしか方法はなく、最低月200時間は打ち込まなければならないだろう。年々体力が衰え、特に視力の低下が著しい私にとっては辛いことだが、この仕事で収入を得るには、とにかくパチンコ台と長時間向き合うしかないのである。
本日の予定は宮城県中部に数ヶ所あるパチンコ激戦地区の一つである。近年宮城県のパチンコ店は競争が激烈で他県から大規模店の参入も多く、廃業に追い込まれる既存店も少なくない。
本当はその間隙をぬって稼ぎたいところだが現実はそう甘くなく、一般のお客さんのレベルも昔より格段に上がっているので、その日稼ぎたいと思ったら早起きは勿論のこと、台選びも的確さとスピードが一層必要になっている。
以前ジグマ状態だった頃は打つ台がないなんてことは滅多になかったが、最近は1軒目どころか2軒、3軒と回っても打てる台がないことはザラにある。
今日1軒目にやって来たのはこの地域で人気No.1のA店だった。店の駐車場に着いたのは入場抽選直前の7時25分頃だが、この日はパチスロの大々的なイベント日と重なり既に100人以上の人たちが並んでいた。すぐに抽選の列に並んだが、引いたのは136番だったので優秀台を取ることは極めて困難と判断して近くのB店へ移動した。
この店は先ほどのA店とは違い、抽選は8時で9時開店である(8時半から抽選の番号順に入店)。一応今日もイベントコーナーはあるが、ピンポイントで狙える台はない。案の定抽選に並んだ人は20人もおらず、16番で店内に入れた。
しかし打てそうな台はなくすぐ店を出た。時計を見ると8時35分。車の渋滞も解消される時間なのでこの地区に見切りをつけ、別の地域へ移動する事にした。
3軒目のC店へ着いたのは9時ちょっと過ぎだった。この地域も先ほどと同じ激戦地区で、毎日のように各店がイベントを行なっている。実はこのC店、前述したダイナマイトキングでボロ負けした店なのだ。結構広い店だがA店のようにハイクオリティの札台はないので朝イチから客が大勢押し寄せる事はなく、よく探せば時々打てる台があるといった、私的にはBランクの店だ。
この店へ来たのは約一週間ぶりだが、前回大敗したダイナイマイトキングが気になったので真っ先に見に行った。驚いた事にクギは前回と同じプラス調整でイベントコーナーになっていた。
それでも3台に2台が空き台だったが、残念ながら私が記憶している優秀台3台には人が座っており、内2台は大当たり中だった。なので前回試していない台の中から1台を選び、私物を置いて他のシマを見に行った。結果、他にも水戸黄門と大ヤマト2ZFのシマが使えそうだという事が分かった。
ただし水戸黄門はかなり人がついており、打ちたかった台は塞がっていた。対照的に大ヤマト2は2人しか打っておらず、以前のイベントで感触が良かった数台が空いていたので、その中の1台を打つ事に決め、ダイナマイトキングから私物を引き上げた。
9時20分打ち出し開始。思えば一昨年前、この台を最初に打った時はその低確率に呆れて少しビビったものだが、最近はこの手のスペックを打つ機会も多いので金銭感覚がだいぶ麻痺してきた。少なくともウルトラセブンやダイナマイトキングよりは、突然時短がない分だけ波の荒さは若干マシかなとさえ思っている。
最初の千円で24回転。ちょっと心許ないが相変わらずステージの癖は良さそうなので、下ムラなのだろうと意にも介さず打ち続ける事に。投資5千円で128回転。若干回転率は上がったが、これではちょっと不安である。
10時過ぎ、投資1万円で259回転。この店の換金率を考えるとデッドラインはなんとかクリアしているが、前に打った時と比べて明らかにワープの通りが悪い。しかし他の大ヤマト2は勿論、イベント台のほとんどが満席になってきたので、少し不満ではあるがこの台で勝負するしか選択肢はない。
10時45分、頭上の回転数表示は500を指し、今日もこの店において現金投資で確率の分母数を超えてしまった。
11時31分、投資2万9千円。742回転でこの日3回目のチャンス予告が発生。ただしこれは出現頻度の少ない横一直線456の出目だ。このチャンス目は過去一度だけ目撃し、その時は確変で当たっているが、表示されている絵柄は7のみ。その上、今日何回もハズしているスペースゼロリーチでWARNINGの表示もなし。当然ほとんど期待が出来ず、6で絵柄が止まるものと思っていた。
しかし次の瞬間、バーンッという音と共に7が横一直線に揃っていた。少しびっくりしたのと嬉しさのあまり、思わず「オーッ」と声を発した。この店において通算2500回転以上ご無沙汰していた久しぶりの確変大当たりだった。
そして幸運にもこの確変は7連チャンし、その後335回転2連、374回転7連、523回転7連、820回転3連(これが今日一番のハマリ)と楽な展開が続き、20時過ぎには4万以上の勝ちが確定したので安心した。あとは自分が決めた時間まで楽な瞑想モードで打っていれば良いのだ。
21時20分過ぎ、450回転を超えたところで今日23時過ぎに落札する予定のネットオークション(趣味の外国産のオオクワガタ)の事を思い出し、500回転でヤメることに決めた。当初の予定より30分早いが、自分の都合でいつヤメても誰にも迷惑をかけないのがこの仕事の良いところである。
そんなことを考えていた矢先の478回転目、スペースゼロが5機飛び出し、左上に本日3回目の白雪が出現した。そして直後にティム群が画面を横切り、7と8のワープリーチになった。
これは相当アツい演出だが、気持ちはすでにネットオークションへいっているので、はっきり言ってハズれた方が良いとまで思っていた。願い通り(?)8も通り過ぎてホッとしたのも束の間、「もらったぜ!」の声。なんとスペシャルカットインが入ったのだ。それでも22時までに確変が終了してくれれば、オークションには間に合うが…。
ところがこういう時に限って確変は続く。そして閉店間際の23時20分過ぎ、14連チャンを達成して久しぶりでスペシャルエンディングの曲を聞き、なんとか時短も無事回しきって仕事を終えた。
投資は少しかさんだが5万発以上を回収し、ボロ負けした店で月初めにホームランでリベンジを果たせたので仕事上は言うことはなかった。しかしネットで落札し損ねた物件は滅多に出てこないレア物だったので、この日仕事したことを今でも悔やんでいる(笑)。
余談だが、帰り際に先週ボロ負けしたダイナイマイトキングの台の当たり回数を見たら何と71回も当たっていた。この店の表示は3の当たりを含まないので、一人で打っていたら優に20万以上は勝っていただろう。
【阿川プロへの質問コーナー】
Q.
阿川さん、いつも楽しみに拝見させて頂いてます。ところで最近話題に上がる事の多いみなし機について、阿川さんはどうお考えでしょうか? また思い出深い機種などはありますか?
A.
私のパチンコ歴は通算20年位だが、昔のパチンコ台はバリエーションが豊富で今のCR機より楽しかった。人気店では夕方行ったら人気機種に座ることすら至難の技で、8割以上の稼働は当たり前、日曜日の昼間は空き台を待つ人が後を絶たなかった。勿論その頃も優秀台を探すのは一苦労だったが、現在と違って情報網が発達しておらず、店・客共にパチンコの知識に乏しかったので稼ぎやすかった。
その当時、頻繁に打ったのが3回権利モノ。ただこの機種での持ち玉遊戯は破格のスペックなので、ほとんどがLN(ラッキーナンバー)制か1回交換という営業形態だった。よって他の機種と比べて特別多く稼げるというものではなかったが、それでも好んで打つほどに楽しかった。
ゲーム性がスピーディーで権利獲得時のドキドキ感もあり、何より持玉遊戯の権利が獲得できる3や7で当たった時の嬉しさは特別なものだった。射幸心を煽る面があることは否めないが、ダイナマイトキングやウルトラセブンに比べたら可愛いものだと思う。ちなみに私が一番思い入れが深かったのは、アクダマンSPとスーパーカブキ3だった。
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