パチンコは下駄を履くまで分からない
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パチンコは下駄を履くまで分からない
※パチプロ必勝本2001年8月号に掲載されたものを加筆・修正しています
桜が散ってから梅雨入りするまでの新緑の頃、5月から6月にかけての季節が自分は一番好きだ。この大好きな季節でも去年はアウトドア関係の活動をかなり我慢し、晴天のさなかでも悶々とした心境でパチンコ台に向かっていたものだ。しかし今年はちょっと違う。前にも書いたが、仕事量に対する報酬をなるべく自分に返すスタイルにしたのである。
具体的に述べると、原則として13時間以上仕事をした日が連続10日に達したら、2日間は仕事を離れて趣味に没頭するということを心掛けている。ちなみに5月は、山菜採りを兼ねた大好きな自然観察を4日、渓流釣りを2日間満喫した。
そのせいもあって去年の5月と比べると稼働時間は65.3時間も減っていた。というより、315時間稼働した去年の5月が異常だったと言うべきか。そして収入面においても去年の5月に稼いだ120万円(ちなみに昨年の月間記録だった)には遠く及ばない結果となったのだ。しかし適度に休みを取ったおかげで、朝辛くて起きられないとか途中で体調を崩してリタイアしたなんて事は一度もなかった。精神的、肉体的には充実した1ヶ月となったのである。
ただしどれだけ上手くいこうとも、月200時間以上も稼働していれば仕事上のアクシデントは必ず何度かあるものだ。
5月17日(木)曇り
今月はいつになく海物語を打つ機会が多く、かなり体も楽をさせてもらっていたのだが、ここで久しぶりに技術介入の要素がある機種を打ちたくなり、今日は久し振りに家から高速道路を使って1時間かかる県南の某店へ◯◯◯を打ちにきた。以前ここに書いたことと矛盾するかもしれないが、元々私は技術介入が大好きなのである。アクダマンSPなんかを打った人なら理解できると思うが、狙い打ちが決まった時の快感たるや、えも言われぬものがあった。
ただ最近は、パチスロとは対照的にパチンコの方の技術介入は店側から目の敵にされているので、堂々と攻略打ちをするのが憚られるようになってきた。だから仕事上のストレスを避けるため、期待値があまり違わないのであれば、技術介入をあまり必要としない機種を選ぶようにしている。しかしここにきて、どうしても◯◯◯を打ちたい衝動を抑えることができなくなったのだ。
家を早目に出たのと車の渋滞が思ったより少なかったので、某店の駐車場に着いたのは8時45分頃だった。本心は9時開店と同時に◯◯◯のシマに飛んで行きたい。しかし、平日の朝イチからガラガラのシマで独りで技術介入をやらかしたのではあまりに目立ってしまう。ここは少なくとも30分は間を置かねばと考えていたら、なんと駐車場に次々と車が入ってくるではないか。そしてそのほとんどの人がすぐに車を降りて店の入口に向かっていき、すでに行列は10名を超えていた。
これは嬉しい誤算だった。もし、そのうちの何人かが狙いのシマに行ってくれたらしめたもの。私の目立ち度指数が下がること間違いなし(決して悪い事をやるわけではないのだが)。
予定を変更して私も行列に加わり、開店と同時に店内に入った。と、なぜか皆パチンコとは反対方向にあるパチスロの、とあるシマへ入っていく。どうやらモーニングが入っているらしい。これでは私の狙いのシマに人はこないだろう。
実は私は現在パチスロの勉強中。興味深かったのでしばし観察することに決めた。全部で38台あるその沖スロのシマは、瞬く間に大勢の人が群がってほぼ満席状態となった。といっても着席はゼロ。全員立ったままでせわしなくコインを投入し、レバーを叩き始めた。まるで、ひと昔前のエキサイトやビッキーチャンスのモーニング狙いを彷彿とさせる光景である。
5分後、半ば諦めの心境で◯◯◯のシマを見に行ったらやっぱり客付きはゼロ。まあここは長く使いたいところだし、昨日まで仕事量、結果共に月のノルマの半分以上達成しているので、今日はオフにしようと決意。帰る前に一応他の機種もダメ元でチェックしていたら、意外なことにイベント日でもないのに海物語3Rの4台が明らかにいつもよりヘソが開いている。
元々この店の海は、風車より上の部分の調整が他店と比べて抜群に良く、風車、道釘はノーマルながらスルーも大変良心的な調整だ。ワープも左側だけがかなり開いているし、過去に一度イベントの日に今日の4台と同じくらいのヘソ幅の1台を試し打ちしてみたところ、3千円分しか打ち込まなかったが88回転回った記憶がある。
しかも私が目を付けた1台は、前に打った台よりもジャンプ釘とヘソの上げ角度が良好だ。得てして店側はクセ悪台に限って釘を開けるものだが、ここは試さずにはいられない。本命の某機種を打つのと違い、カメレオン(この動物の視界はたぶん360度)に変身する必要はないのだ。
ただ、気になることがひとつ。明らかに他店の海よりも割数が高いと思われるのに、先客はたった2人だけ。そこが引っかかったが、ひとまず9時10分に打ち出し開始。
すると間もなく、先程までパチスロを打っていた年配の男性が、ちょっと距離を置いているものの私の方をしばらく見ているのを確認した。その人はこの店の海の常連で、打っているところを何度か見かけたことを思い出した。それと前後して、やはりパチスロを打っていた何人かが海のシマにきて打ち始めた。半分以上は見覚えがある顔ぶれだった。
ここでやっと状況を把握できた。半月ほど来ない間に、海の常連はパチスロのモーニング狙いが終わってから打ち始めるパターンに変わっていたのだ。恐らく先程の年配の男性は、この台を狙っていたのに違いない。
私は普段から常連の狙っている台を取らないように気をつけているが(ここで言う「狙っている台」とは、開店と同時に他の台に一瞥もくれず真っ先に押さえる台を言う。ただし、札付きのサービス台は除く)、長い間には必ずこういうこともある。
以前はこんな時随分気にしたものだが、最近は打ち出しを開始した時点でムダな気遣いは一切しない。今日の場合、もし彼がこの海を打ちたいのであれば、開店直後にこのシマにきていれば良いのだから。
さて、打ち出して玉の流れを見ていると、道釘方向とスルー方向への玉の振り分けに問題はなく、風車下への死に玉も少ないと確信した。そして嬉しいことに、道釘経由の玉が面白いようにヘソに絡んで入ってくれる。ステージからの入賞状況も悪くないので、2千円を投資した時点で、今日こそ海好きなM君がよく言う「素性が良い」という感触を得た。自慢にはならないが、これまで平常営業の海シリーズで長時間打って、千円あたりの回転率が31回を越えたことが一度もないのだ。
ただ最近の機種は1万円分を打ち込んでも回転率の正体を掴みにくい場合が多いので、とりあえず少なくとも確率の分母数を回すまでは半分も喜べない。
10時2分、この日2回目の魚群が走り、確変図柄をゲット(申し訳ないが、立ち回り上メモの内容をできるだけ短時間で済ませるために、今日のような場合、相変わらず回転数・投資額・時間・確変か通常だけの記帳だけである。この時はマリンちゃんが出たのだけは覚えている)。回転数は368、投資額は1万1千円。なんと千円あたりの回転率は33回以上あったのだ。出玉は2100発まで届かなかったが、確変中の玉増えは予想以上で、50回転で100発強見込めそうだ。
まだ本物の回転率の正体は分からないけれども、今時の平常営業のお宝台ということだけは確信した。結果はどうあれ、平常営業で久々に仕事量4万円オーバーを確保できそうだ(自分の場合、今主流の確変突入率2分の1タイプの機種を打つ場合、原則として13.5時間で初当たり11回から12回取ることを前提とし、仕事量を算出している。今日はもちろん12回)。しかも運良く3連チャンしたので、この時点でほとんど勝利を確信した。
12時35分、約6200発あった持ち玉が(タバコ等125発使った)793回転で壊滅した。いつも思うことだが、パチンコは下駄を履くまで分からない。この時もこういうパターンは何度も経験しているので全然気にも留めなかった。ただ、持ち玉になってから、回転率が250発あたり32回弱に落ちたことだけが不満だった。
それから再投資2千円、852回転で単発図柄をゲット。そしてその後の展開が凄かった。以降箇条書きにすると…
254回転、持ち玉消滅
1067回転、再々投資2万3500円単発
40回転、3連
19時50分、1264回転、3度目の持ち玉消滅
そして22時40分、3回目の再投資3万円を使い切ったところでちょうど2300回転に達した。いつもよりちょっと早いけれど、数字もキリが良いのでヤメることにした。今日は強烈にハマったが、優秀台を打てたことを店に感謝しなければならないだろう。
本日の成績、初当たり4637分の4。マイナス6万6千円。
権利物での大敗に比べ、金額的には大したことはなかったが、1日を通し、確率の分母数の10倍以上回して初当たり1159.25分の1は恐らく自己ワースト記録だ。
しかし仕事量だけはきっちりこなしたのでなんの憂いもない。今日の頑張りはきっと忘れた頃にご褒美として返ってくるハズだ。とにかくこれしきのことでめげていてはパチプロは務まらない。明日も釘が間違ってそのままでありますように、と願いながら遠い帰路についたのであった。
※CR海物語3R[三洋]…大当たり確率1/315.5、確変突入率50%、1回ループのデジパチ。今なお後継機が出続ける人気機種の初代機。
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