パチプロも自分へのご褒美が必要だ
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※パチプロ必勝本2001年6月号に掲載されたものを加筆・修正しています

3月、今年初めて200時間以上の稼働ができた。収入も、期待値には及ばなかったが満足できるものだった。昨年までであればもっと貪欲に打つ時間を追及したのであろうが、今年は違う。自分への褒美として、4月は初っ端から5連休と決め込んだ。

ところで最近、この仕事を始めた頃に地元で頻繁に顔を合わせていた同業が、少なくとも10人以上消えてしまった。彼らとはプライベートでの付き合いはなかったが、皆気の良いどこか憎めない連中だった。無事に卒業(?)したのであれば良いのだが…。

とにかくパチプロで生き残るのが楽でないことだけは確かだ。幸い私にはまだ金銭的な廃業の危機は訪れていないけれども、この先も安心して食っていけるとは思っていない。かといって今のところ、これを上回る収入源はないので、当分の間はパチプロ生活を続けねばならない。だから仕事に対する情熱だけは絶対に持ち続けなければならないのである。これに関しては日々試行錯誤の連続だったが、最近やっと自分なりに結論を得ることができた。


元々この仕事は、将来の目標達成のための資金作りで始めたのであり、いかなる苦痛も甘んじて受け入れようと心に誓っていたのだが、去年の暮れ、経営コンサルタントをしている知人からこんなことを言われた。

「あなたは少し無理をし過ぎている。良い仕事をしたいのであれば、常に心身共に健全に保たなければいけません」

他にも色々言われたが、要約すると自分の労働量に対する報酬が少な過ぎるとのことだった。例えば、月25日フル稼働してノルマを達成したのなら、その報酬として残りの5日はパチンコを打たずに好きなことに没頭せよ、というのだ。

振り返ってみれば、今までは月300時間以上打ち、なおかつ100万以上の収入があったとしても、月末まで残り5日あれば、それを全て仕事に費やしていたのである。

人間とは欲張りなもので、金はいくらあってもそれ以上に欲しがるもの。短絡的だった私は、稼げる時には駄目な時に備えて無理をしてでも打ちまくるスタイルを取っていた。そして疲れ果て、へとへとになってドロップアウトして休んでしまうというパターンが多かった。

ちなみに、パチプロ初年度の稼働時間は3500時間を超えていた。そしてやはりその時も無理が祟り、長期間寝込んでしまうなんてことが何度かあった。これは長い目で見れば絶対に損である。とにかく身体を壊してしまっては元も子もない。

だから最近は打てる状況が続いても、最長6日くらいで稼働にストップをかけ(ただし終日フルに打った場合)、強制的に休みを取って、釣り、オフロードバイクなど、好きなことを積極的にやるようになった。その結果、心身共にリフレッシュでき、再び仕事を頑張ろうという気持ちが湧き出てくるのである。月の収入は若干落ちたけれども、これが現在において一番のライフスタイルだと確信している。

ただし読者の方々に誤解のないように言っておくと、いくら休むといっても、短期間においての収入が安定しないパチンコなので、私の場合、月200時間以上稼働した上での話である(1、2月の稼働時間は例外的な少なさだったが)。


昨年1千万近く稼いだ若い同業のA君が、最近廃業の危機に瀕している。原因はパチンコから逃げ出したい症候群。なんでも、パチンコ店の前を通るだけで嫌気がさすというのだ。元々店回りが好きだった男なので、これはもう重症だ。いくら腕の良いパチプロでも稼働時間が3ケ月で150時間もないのではどうにもならない。彼は昨年までかなり稼いでいたので経済的にはまだ余裕があるはずだが、同業でも特に親しい間柄なのでかなり気を揉んでしまった。

話を聞いてみると、最近はますますパチンコが嫌いになったので、いっそのことどうしても打ちたくなるまで遊びまくろうと決めたらしい。しかし、いつまで経ってもその気になれないので困っているという。

考えてみれば、例えばスポーツ選手ならば成績が上がるほど収入が増えて有名になる。パチプロも大したことはないけれど概ねここまでは同じだ。しかし問題はここから。片や世間から賞賛され、子供たちに夢を与えるアイドルになれるというのに、パチプロの方はというと、成績が上がれば上がるほど誉められるどころか周りから妬まれ、店から疎まれる。

それでも世間から職業として認知されていれば多少救いはあるのだが、私なんぞ未だに両親や子供たちに自分の仕事の内容を教えていない。これではパチプロ生活を一生やろうなんて気になれるはずがない。

だいぶ愚痴ってしまったが、とにかくまともな人ならば、パチプロ生活をある程度やっていると「自由」というメリットよりも、前述のような不満を強く感じてしまうだろう。A君も例に漏れず、これで壁にぶち当たってしまったのだ。

私はA君に言った。「いっそのこと辞めてしまえ」と。

私と違って、彼は学校を出てから就職したことがなかったので、これを機会に一度会社員になってみたら、と勧めたのだ。何事も経験で、収入は落ちるだろうが会社人間の苦労が分かれば、逆にパチンコ生活のメリットも再認識できるだろう。そして、1日も早く将来の目標を定めて欲しいものだ。そうなれば、私のようになんとかこの職業を続けることができるはずだ。

持論として、パチプロに限らず1つの仕事を長く続けるには、まず確固たる目標を定め、それに情熱を持ち続けること。そして向上心を常に持ち、日々努力することである。


20年以上前、学生の時にパチンコ店で3年間アルバイトした経験がある。そのとき強く感じたのは、なんという殿様商売なんだろう、ということだった。

とにかく客に対して「ありがとうございます」とか「おめでとうございます」などという言葉を使うことはほとんどなく、遊ばせてやってるんだという態度がどの店でもあからさまだった。従業員の態度も、今思うととんでもないもので、例を挙げると、勤務中に店内で喫煙するなどはまだ良い方。気に入らない客がいたら事務所に連れ込んでボコボコにする、なんて店が結構あったのだ。

それに比べれば現在はずっと良くなった。大概の店は、客に対して当たり前に頭を下げるし、対応もかなり丁寧だ。しかし、まだまだ他業種に比べれば、客のニーズへの対応は遅れていると思う。実は最近、店の対応で不快なことがあった。



3月20日(火)晴れ
8時30分、今日は自宅から徒歩で20分ほどのA店へ久しぶりにやってきた。狙いはサービスコーナーの、平和のとある機種。いつも通りであれば2~3番目かと思いきや、予想外に並んでいる人が多く、すでに若いお兄ちゃんたち9名と数人の常連たちが並んでおり、私は15番目だった。

私よりちょっと前に同業のW君がいたので声をかけたら、彼は今朝8時20分に来たそうで、先頭にいる9人グループは私の狙っている某機種でノリ打ちをするようだ、とのこと。それでもその機種は18台あるので、順番通りに入れたらまさか台を取れないなんてことはないと思っていた。

8時50分入店開始。私は団子状態を嫌って隣のシマから入り、反対側から狙いのシマへ回り込んだ。当然何台かは空いているはずだったが、なんと見渡す限り、ライター、タバコ、携帯電話などが台の上皿に置いてある。とりあえず同じイベントコーナーの京楽の1台にタバコを置いて様子を見ていたが、例の狙いの機種の5~6台に人はまだ座らない。

ここでようやく状況を把握した。なんとイベントコーナー2機種のうちの1機種18台全部を、9人で全て物を置いて占拠したのだ。店側がしっかりしていれば、このようなことは防げるのだが…。


こんな時、よく行く店ならば、打ちたい台が明らかに掛け持ちされていると分かった時点で、少し待ってから(本人がその台以外から物を引き上げたら何も言わないが)置いてある物を取り上げ、その本人に持っていく。その際、たとえ相手が何と言おうと、頑として受け付けない。

最近は言い返してくる人も珍しくなったが、以前はこれで開店プロ軍団とトラブルになったこともある。大抵の人は何と危ないことを、と思うだろうが、私も好きでこんなことをするわけではなく、自分の仕事として選んだ以上、時として体を張ることも必要だと考えるからやるのだ。

特に自分のテリトリー内において、今日のように店の秩序を乱すような行為には必ずアクションを起こすようにしている。そうでないと悪いことが当たり前になり、ひいては客層の低下にも繋がる。特に好きな店のひとつであるA店には、某店のように乱れてほしくない。


さて今日はどのような行動を取ったのかというと、今後のことを考えてひと騒動起こすことにした。

まず、ノリ打ち軍団の何人かを捕まえて「何台か空けろ」と言った。そのうちに軍団のリーダーがやってきたので「表に出ろ」と言い、店長も交えて話し合った。

その結果、次回からは今日のようなことがないように店が対策を講ずるとのことで一件落着。しかし肝心な自分の台取りを忘れてしまい、集中力もそがれたので少しだけ試し打ちして早退し、パソコンをやることに決定(本当は打たずに帰りたかったが、偉そうなことを言ったのにお金を使わずに退散というわけにはいかなかったので)。

今日は仕事にならなかったけれど、早くから並んだのに台を取れなかった人たちのために少しは役に立ったかなと思いながら(軍団に台を空けさせて常連に開放)退店。本日の収支マイナス6千円。


最後にパチンコ店に一言。客本意に考えるならば、イベントなどで大勢人が来るのが予想される場合、店の秩序を守るためにも、開店前の行列の割り込み等は厳重に阻止するような対策を本気で考えて欲しい。実際、列の割り込みに辟易して、その店には行きたくない、と言っている人を何人も知っている。

ちなみに私がよく行っている郊外の大型店では、開店前の決められた時間に、全員に店に入る順番を決める整理券を渡している。この店は毎日開店前に100人以上集まるが、必要以上に店に早く来ることもなく、入店に際してのトラブルを一度も見たことがない。しかも決められた時間まで、台に物を置いて席を離れることを禁止し、掛け持ち防止も徹底している。

他にも接客等で言いたいことは山ほどあるが、とりあえず店の直接の利益だけでなく、もっと客の立場になって営業方法を見直すことをおお願いしたい。そうすれば、私たちパチプロには多少マイナス面が多くなるとは思うが、より多くのお客さんが集まる可能性大である。