パチンコの世界はいろんな出会いの人間模様
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パチンコの世界はいろんな出会いの人間模様
※パチプロ必勝本1999年10月号に掲載されたものを加筆・修正しています
思い出したくもないが、とりあえず前回の続きから。
6月15日(火)晴れ
トータル2104回転で、やっと大当たりを引いたゴジラ2のその後、予想に反して359回転以内に当たりは引けなかった。しかし、約2300個の持ち玉がなくなるまで、488回転もデジタルを回せた。一時的なムラだろうが回転率だけは絶好調だ。
それから約4時間半後、時間はすでに19時40分。再投資2万3500円、1435回転目のことである。本日何回目になるだろうか、反吐が出るほど出まくった信頼度の一番低いスーパーリーチ、モスラ糸吐きが9で止まり再始動。約65%の割合で確変になるんだよな、と期待しながら見つめるも、キングギドラで止まらず1で停止。せめて確変図柄なら一縷の望みもあったのだが…。
この時点で総投資6万5500円、今日の大負けは確定的だ。それにしても、2千回ハマリの後の千回ハマリなんて年に一度あるかないかの珍事だ。嗚呼、もうやめたい。しかし、自分のポリシーに従うのなら、22時まで打ち込まなくてはならない。
大当たり消化後、トイレで顔を洗い、気合いを入れ直して打ち始める。この店では連日千円40回オーバーの台を打たせてもらっているのだから、このくらいのハマリを喰らっても屁でもない。それにいくら何でも連続千回オーバーのハマリは3度はないはずだ。次の当たりは早いぞ、などと自分を励ます。
20時50分、360回転。遂に3連続確率オーバー。この時点で今日のトータル初当たり確率3456分の2。仕事上2千回オーバーのハマリは年に3~4回は当たり前と思っているが、今日クラスの重症となると3年前アクダマンSPで9万5千円ストレート、大当たりなし以来かもしれない。
よし、こうなったら3連続千回オーバーのハマリに挑戦してやろうじゃないか、と開き直った。しかし、たとえ達成したとしてもその時は恐らく閉店ギリギリの時間、負債額も8万円くらいか? いや、いくら何でもそれまでに大当たりはくるだろう、と考えていたら携帯電話が鳴った。
久しぶりにパチンコとは関係のない友人、K子ちゃんからだ。餃子を作ったので食べに来ないかとのこと。有難いお誘いだが、年に一度あるかないかの大ハマリの真っ最中、餃子どころではないので、無碍に断ってしまった。
2回目の出玉も396回転でなくなり、21時55分、最後のトイレに行こうと思っていたら、一体何回目になるのであろうか、渦潮予告が発生。図柄はゴジラ。当たる気は全くしなかったが、久しぶりに画面が白くなり高確率のメカゴジラレーザーに発展。今度こそはと期待したが、真ん中の出目はケムシ?でガックリ。
だが、ここでめげる私ではない。思えば今年の3月、ルパンのKで2千500回ハマった時も、22時過ぎまで粘り、次の日も苦労したが結局4万発も出たじゃないか。明日も同じ釘で打てるのだから腐ることはない、と自分に言い聞かせ、あと100回転させたら今日の仕事を終える決心をした。
しかし、ここでまたK子ちゃんから電話があり、いくら遅くなってもいいから餃子を食べに来いとのこと。先程無碍に断った負い目もあり、今度は快く承諾(余計なことだが彼女とはプラトニックな関係である)。彼女をこれ以上待たせるのも申し訳ないので、100回転させるのは中止して業務終了。
2回目の再投資7千円、本日マイナス7万2500円也。初当たり確率3871分の2は、新基準CR機を打ち始めて2年以上でワースト記録樹立(権利物は除く)の記念すべき日となった。
6月16日(木)雨
今朝は土砂降りのせいか、やけに道路が混んでいる。案の定9時を5分過ぎてから店に着いてしまった。雨の影響か、駐車場の車は昨日よりずっと少ない。
いつも同様ゴジラのシマは誰もいないと思い込み、トイレに行き、コーヒーを買って余裕しゃくしゃくでシマに向かった。
ん、ゴジラのデジタル音が聞こえる。
あっ、何と私が目当てとする台に若者が座っているではないか。しかも、1回分の出玉がもう手元にある。他の17台には誰一人座っていないのに何たることだ。マーク屋(プロの打っている台を追いかけ、自分達では釘さえ見ないような輩)だろうか?
確認のためそいつに近づくと、びっくり仰天。何とその人物は、若いながらも私が尊敬している同業のK君だった。
彼は間違ってもマーク屋の類の行為はしない。私はとっさに笑顔を作った。しかし、すぐに冷静さを取り戻せず彼に思わず
「昨日、この台で7万負けたんだよ」
と言わずもがなのことを口にしてしまった。
いくら面識があってもこんなことを言われたら気になること甚だしい。彼も申し訳なさそうな表情をしている。
彼は同業の友人から、別の回る台3台を教えられて来たらしいが、さすが釘読みが優秀なK君、この台のワープ入口の釘を見逃すはずがなかった。
それにしても私がいつも通り9時までに到着していれば、こんなことにはならなかったはずだ。まさにパチンコにおいての油断大敵の見本である。K君もいい迷惑だろう。
とりあえず左隣の千円ベース35回の台に座り打ち始めた。計算上、日当3万円は確保できるが、隣の台より9千円ほど稼ぎが落ちる。
打ち始めて63回転目で渦潮予告が出現、今日2回目のメカゴジラ登場が確定だ。図柄は9、信頼度の高いレーザーになることを願いつつ変身を見守ると、望み通り画面が白くなり大当たり、再抽選はなし。ハマりまくり、大負けした昨日とは打って変わって、パッキーカード1枚、投資わずか2千円で当たった。
とにかくパチンコは短いスパンでみると波が荒い。日当計算3万円オーバーの台で、逆に3万以上負けることなど珍しくはないのだ。
とりあえず持ち玉になったので少しだけ嬉しかった。が、その直後K君に確変の大当たりがきて5連チャン。何故か異様な雰囲気だ。
ゴジラと海物語のシマ全36台中、稼働しているのは隣同士の私とK君の台だけ。土砂降りの雨の影響でいつもの半分も客がいない。
そんな中、K君の持ち玉5箱はどうしても目立ってしまう。しかも、前日私がハマりまくっていたのを知っている2、3人の店員達が、何故私がK君の打っている台を打たなかったのか、と怪訝な顔つきでこちらを注目している。
私に悪いという気持ちと、店員からの訝しげな視線を感じているK君が少し気の毒だ。彼は何も悪いことをしていないのに、これから先楽しんで打てないなんて可哀想。逆の立場なら私もかなりの苦痛だろう。
このまま彼の隣で打ち続けたのでは自分のポリシーに反する。もうやめようかと考えていたその時、携帯電話が鳴った。本日新台入替2日目のD店に行っている同業の友人S君(昨年、パチンコとパチスロで800万稼いだトッププロ)からだった。昨夜私がS君に、もしD店の状況が良ければ連絡をくれるように言っておいたのだ。まさに渡りに舟。
少しばかりの玉をジェットカウンターに流し、K君にD店へ行くことを伝えた。
不器用でものぐさな私にとって、優秀な同業の友人達からの情報は本当に有難い。今まで何度助けてもらったことか。
その代わり律儀な私としては、他人に何か与えてもらったら、必ず何か同等かそれ以上に借りを返さなくては気が済まないので、それ相応のことはさせてもらっている。
それよりも人間的に尊敬できる優秀なプロ達と付き合わせてもらっていることは、私の素晴しい財産だ。
生意気なようだが付き合う相手は一応選ばせてもらっている。何よりも人間性が良いということを最優先し、腕は二の次。
今のところ、たまたま両方に優れている友人が多いのだが、仮に腕が良くなくても人間性が素晴しければこちらからアクションを起こして接近する。とにかく一生一度きり、できるだけ多くの人達との付き合いを大事にしていきたい。
余談だが私の同僚の友人はとにかく人間が良くできていて、年上の私が諭される場合が結構ある。その上、なにをやってもある程度以上のことをこなせる。なので普通の職業についても十分やっていけるはずだ。会社員時代、もろもろの事情や苦労があって仕方なくパチプロの道を選んだようだが、一刻も早くまともな仕事についてほしいと願っている。私も他人事ではないのだが…。
6月16日のその後、D店で打ったのは千円ベース29回(2.38円交換)の真ピカイチ天国T(これ以上の台は空いてなかった)。で、この日は結局、マイナス2万5千円也。
【初出:パチプロ必勝本1999年10月号】
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