冬来たりなば春遠からじ
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はっきり言って、今原稿などとても書く気にはなれない。

原因は極度の確率オーバー。先月初頭から続いている。大雑把に言うと、5日やって1日だけ確率以内、その他はダメというパターンである。

例えば、釘の甘いサービス台が4台あり、3台が3万発オーバー、1台だけ出なかったのが私なのだ。それも朝イチに並んで座っている。

確率とは、物事が起こる時と何も起こらない時の平均値である。そして、起こる時は続き、終わったと思ったら何も起こらない状態が続くパターンが多いのである。

車の運転をしている人なら、身に覚えが多いと思うが、一度交通違反の切符を切られた後、続けて違反を犯してしまう。その後、無事故無違反が長く続く。

私自身の体験では、最近、車両関係の出費が異常に多く、エンジン、エアコン、他故障で約60万、車検で15万、とどめはパチンコ屋の駐車場で愛車を見事に修理代が高くつくほどぶつけてしまった。

弱り目に祟り目で、本業の方も全くダメ。ただ、冬来りなば春遠からじ、と思ってるのでスタイルは相変わらずだ。


さて、同業のパチプロがスランプに陥った時、行動には二通りあり、しばらく打つのをやめ気分転換をするか、ハマろうが何しようがとことんやりまくるかである。

後者で私の同業の友人で優秀なプロが1人いるのだが、彼は今年5月、6月の2ヶ月間、酷い確率オーバーがあり、収支も2ヶ月トータルで一桁だった。

20年以上やってきてスランプは幾度となくあったらしいが、今回のはまさに大災害級だった。

例えば私と一緒にニューロードスターVを打っていた時も、初当たり500回以上ハマって(初当たり確率…設定3で141分の1)1Rを引くというような感じで5万円のマイナス。

とにかくこういう状態が異常なほど長く続いたのだった(現在は日当3万ペースで相変わらず勝ち続けている)。

明日は我が身だとは思ったが、まさか年末にやってくるとは。油断だった。

10月までに600万をゆうに越えたことに慢心し、車関係の経費が50万以上あったにもかかわらず、パソコン一式を40万で買ってしまったのである。大きく勝っている時こそ、しっかり貯金せねばならないのだ。

私の予想では今年いっぱいダメじゃないかと覚悟している。しかし日当2万5千円以上の台がある限り、休まず今まで通りのスタイルでガンガンやりまくろうと思っている。仮に今月赤字だとしても、早く春を迎えたいのだから…。


12月1日(火)
昨夜、といっても正確には今日(24時過ぎだったので)友人のT君から紹介された、P店のミルキーバーを久し振りに軽い気分で打ちにいく。

というのも彼に紹介された台でやった時は、期待値を大きく上回る利益を上げているからだ。

形態はラッキーナンバー制で、3・7無制限、但し朝10時までに当たれば5人まで無制限、というサービスがついている。

釘のヘソは他店よりやや広め、但し若干左上がりで右側を広げている。道釘はやや隙間が広い。

しかし、台を見た瞬間、
「あーっ、こりゃダメだ」
と思わず心の中で叫んでしまった。

左風車上の黄金の三角地帯?の3本釘の調整がマイナスで、500円分(125発)打ったとすると、15発強はヘソとは逆の風車左側を通過するハメになってしまうだろう。

これだけで千円ベースで少なくとも3~4回転損をする計算が成り立つ。私の勘では千円ベース18回と見た。計算上やってはいけない台だ。

久し振りに来た店なので、スロット以外の人の付いている台は全台見て回ったが、他にやれる台は1台もなし。一流のプロならここで退散である。

しかし私は回りそうにもないミルキーバーを打ってしまう。

理由は友人T君の強い勧め(都合7千回転でくらいで大きく確率オーバーしている。今日は絶対出る、との話。皆さんはこういうやり方はしない方が良いと思う)があったのと、無性にミルキーバーを打ちたかったからだ。

ただいつもと状況が違うのは、最後の権利消化から400回転強しか回してないということ。いつもならT君は最低でも千回以上初当たりがない台を勧めてくれるのだ(1時間以内に無制限札を取れるようにとの配慮)。

ちなみにこの店は大当たり回数は表示されるが、回転数、稼働時間は一切表示されない。なのに何故T君がデータを知っているのか。

それは毎日13時間以上、このシマにへばりつき、ノートにびっしりデータを書き込み(彼が遊技していなくても、必ず最後まで見ている)、毎朝9時前には前夜から決めていた台にちょこんと座っているからなのだ。

彼はアマチュア(他に収入源がある)で、8月からずっとこのスタイルで勝ち続けている(9月以降は千円ベース17回くらいに回りが落ちているにもかかわらず)。

本当は他店の新台入れ替えや、イベントの日に行きたいようであるが、毎日病弱の母を病院に送り迎えしているため、この店でしか打てないのだ(40分以内に戻れるから)。

私の知る限り、朝9時に打ち出ししていない日は一度もない。全く彼には頭が下がる。一回でもいいから彼に千円でせめて20回くらい回るミルキーバーを打たせてあげたいものだ。何せ16~17回のミルキーバーが当たり前と思っているのだから。


話を戻そう。

最初の千円で23回、保留ランプフル点灯でウェイトが4回、予想以上のすべり出しである。

しかしどう見たってこの釘ではじきに馬脚を現すだろう。

玉の流れを見ていたら、やはり左側風車の左側へ千円で33個も逃げていった。普通なら絶対ヤメだ。しかし私は10時まで粘ることにする(こんなことを書く自分が恥ずかしい)。

回りは当然のごとく落ちていき、1万円で196回転、1万5千円で281回転。やっと正体を現してきた。

が、依然として当たりはこない。
とにかく10時までに350回転はいきたい。

ミルキーバーのシマは相変わらず少人数で20台中稼働は7台だけ。初当たり(イコール無制限)は9時45分で3台。当然T君は無制限をゲットし、すでに2回目の初当たりも獲得した。私にすまないと思ったのか、コーヒーを差し入れしてくれた。

(以前、この店の幹部からT君がノートへのデータ書き込みを注意されて以来、私は差し入れはもちろん、店内での会話すらヤメていた。悪いことは一切やっていないが、7月まで負けていた彼が、友人であるプロの私と一緒に勝ち続けていたら、店の嫌がらせで「出入り禁止!」なんて言われるかもと思ったからだ。とにかく、この店でしかパチンコができないT君に余計な迷惑はかけたくない。もしもT君が負けていればこんな嫌がらせは受けてないはずだ。パチンコ屋の勝手に腹が立つ)

同じ3回権利物コーナーのギンパラは人気機種らしく、20台中15台稼働しており、無制限獲得の台も既に5台のリミッターに達していた。

(ギンパラもタイムサービスの他に3・7無制限。ミルキーバーより条件がキツく、出玉も少ない。間違っても千円ベース20回以上の台はない。とにかく釘を見る以前に左側風車の極端な右向きが目に入りげんなりしてしまう。ナゼか無性にP店に対して怒りが込み上げてきたが、私が初当たりをゲットできなかったのが理由ではない)


2年前、パチンコのマニュアルを勉強し始めてから初めて訪れたのがこの店である。その時感激したのは、私の好きな権利物コーナーにラッキーナンバー制ながら千円ベース23~24回のロードスターが常に2~3台あったのだ。

背中合わせのミルキーバーも千円ベースで平均19回ほど回っていた。当然今より客は多かった。

以来、私の記憶で権利物コーナーの大規模な釘の開放は1回だけ(今年の7月に大掛かりな新台入替があり、その時ミルキーバーが千円ベース平均20回弱になった)。

知り合いの常連は1人去り2人去り、今では当時の4分の1ほどになってしまった。何でも夜逃げしたとか、カード破産したとかいう人が知ってる範囲で4人もいた。

最近では、毎日13時間以上ギンパラを打っていたバーの女性経営者が、2年以上の間月々約70万負け続け、先般、とうとうP店に来ない宣言し、翌日からぴたりと来なくなった。

私がもし経営者ならこの女性には、少なくとも年に10万以上の旅行券・商品券等の還元はしている。

今、この店に昔から残っている権利物の常連を見ると、近くの土地成金で元専業農家のマンション経営者等のお金持ちと、パンク寸前のブルーカラー(別に差別的な他意はない)の連中が多い。

とにかく大当たりの感激を味わいたい気持ちで、LN制のボーダーを切っている回らない台に4万も5万も現金を注ぎ込む。

店はかなり儲かっているはずなのに7月以来回らない万年釘を開放する様子は見られない。

驕る平家は久しからず。おい、社長、店長、首を洗って待っとけ。そのうちきっと常連客に寝首を掻かれるぞ。


ちょっと過激だったが、パチンコ屋も商売である以上、もう少し世の中に還元して欲しい。具体的に言うと、くだらないハード面への投資をもっと抑え、代わりに出玉を増やして欲しい。また、昔のように時々は釘を大きく開け、常連客を勝たせてやって欲しい。

とにかく、もっと客の立場になって考えないと、いつまでたってもパチンコの社会的地位を確立できないぞ。パチンコ業界が厳しくなったと言っても、まだまだ他業種に比べれば恵まれている。

人間、金儲けを考え始めたらキリがないんだ。パチンコ屋さん! もうちょっと太っ腹になって、景気の回復に少しでも貢献してくださいな。


また脱線してしまったが、話を元に戻すと、
「う~ん、またかよー」(また確率オーバーをやらかしたか、というボヤキ)
ということで10時を迎えてしまった。

以降初当たり8分の2の確率で無制限を引けるが、千円ベース17回強のミルキーバーでは精神衛生上とても悪いので、予定通り現金投資をヤメ、他店へ移動した。

この台は後についた人が投資約5千円で7を引き、3万発オーバーした。やはりT君の予測は当たっていた。まっツキがない時はこんなもんさ。結局1時間で投資1万9千円で336回転当たりなし。千円ベース約17.6回。


2件目は市中心地から東へ約5kmの地元チェーン店Gへ向かう。

実はこの店先月末CRルパン三世Kを導入、2日目(12時開店)に打ちにいったのだが、500円で持ち玉になったものの、千円ベース25回くらいしか回らず腹が立ち、僅か20分ほどで持ち玉遊技を放棄した(少なくとも半年前まで、この手の機種は入替時千円ベース30回はゆうに越えていた)。

今月の来店目的は残っているカード計6千円でフルーツパッションをやるためだ。

時間は10時40分、相変わらず店内はガラガラで、パッションのシマはまだ誰もいない。

一番マシそうな台を選び、打ち始める。千円ベース9.5回と予想した。どうせこの店は他にも悪い噂があるので当分来ない予定だから、カードを使いきったら即退散だ。

最近4連続で持ち玉遊技で終われなかったパッションだから、またダメだろうと思っていたら500円3回転でビタ止まり確変。これが4連チャン。出玉も1回分2300発はありそうだ。

今日こそはホームランかな、なんて淡い期待を抱きながらの嬉しいスタート。しかし…。


時間を見れば午後6時。持ち玉0。う~ん、またかよー。初当たり確率約121分の1、確変10回、小当り8回。千円ベース約9.5回。

当然のごとく家路につく。今日も小学1年生の次男とプロレスごっこができる、とプラス思考に心を切り替える。とまあ最近の象徴的な1日でした(いつもはもうちょっとマシな台を打っている)。


あっ、そうそう、G店で昼過ぎから何人もの店員が私の席を意識して見ていくので何だろうと思ったら、4時半頃とうとう偉いさんが私に声を掛けてきた。

「恐れ入ります。当店では紙コップ等の容器で玉を掬い入れる事を禁止してますので、ご協力願います」

だと。私専用の玉掬いカップ(他店で50発で手に入れた)、きれいなんだけどなあ。

しかし何故若い店員が私に声を掛けなかったんだろう。やはり風貌かなあ。今日は特に一般人とは明らかに違う恰好をしていたので、最近活躍している東南アジア系のゴトグループの一員として間違えられたのかなあ。

いずれにしても、子供と遊べた以外は、ほとんど心はブルーな1日だった。



【初出:パチプロ必勝本1999年2月号】