仕事量は十分だったが…
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※パチンコ必勝本DREAMS2011年8月号に掲載されたものを加筆・修正しています


5月下旬某日(晴)
大震災後、私が住んでいる宮城県内陸部は未だに所々で建物が壊れたままになっており、頻発する余震とあいまって、当時の忌わしい記憶がながなか抜けきらない。

幸いにも、日々の生活においては何不自由なく過ごせているのだが、仕事面においてはますます状況が厳しくなってきており、打つ台を探すのに連日苦労している。

考えてみれば震災前も渋かったわけだから、これは想定内ではある。仮にもし私が店の経営者ならば、1ヶ月以上も営業できず、その上に多大な修繕費用がかかったとあらば、やはり背に腹は変えられないし、結果として釘は開けられないと思う。

とはいえ店も商売上、時々は釘を開けないと客が飛んでしまうのは分かっているはずなので、その良さ気な日を狙って昨年からベースにしていたA店に震災以降も相変わらず足繁く通っている次第だ。

ただ時々は釘を開けてくれるものの、その頻度は以前より少なく、しかもしょぼいモノだった。一応週の半分以上は朝イチに顔を出していたが、3回に1回も打てなくなり、残念ながら今日から当分の間、A店を定期訪問リストから外すことに決めた。

そして今日からは心機一転、昨日まで通っていたA店とは逆方向のB店へと車を走らせたのである。


予定より10分程遅れて7時40分にB店の駐車場へと到着。この店は8時半開店だが、入場抽選はなく並び順で入場する決まりだ。

今日はピンポイントで狙っている台があり、開店1時間前には来たかったのだが、遅れたにも関わらず店の前にはまだ誰も並んでいない。これには安心したというよりも拍子抜けした。

結局8時10分過ぎに入場するまで、私を含めて4人しか来なかった。今日は他店のメジャーなイベントや新台入替などが多く、客が分散したとも考えられるが、過去の経験則からこれは何か理由があるに違いないと思えた。

なので今回のイベントはガセかも…と半信半疑でパチンココーナーへ向かったが、所どころに今日の目玉だと謳っていた○○台と書かれた札が表示してあるのを見て少しはホッとした。

肝心なのは釘だが、よく見ると普通の台に比べて明らかにヘソが開いており、どの機種の札台も十分試すに値する調整に見受けられる。このような台があった場合、前述のA店ならば入場と同時に全台埋まってしまうのだが、パチンココーナーは未だに私1人である。


それにしてもちょっと不思議だ。以前のB店ならこのような状況の場合、少なくとも20~30人はいたものなのだが…。その疑念が、昔同じようなシチュエーションで中身の違う台(?)を打ってボロ負けした記憶が脳裏をよぎる。しかしB店は信用している店でもあるので気を取り直して台選びを進めた。

どの台もへソは広いが寄りはマイナスで、これといった台はなかったが、玉増えが見込める水戸黄門を打ってみることに。この機種、よほどへソを開けてくれない限り回ったためしはないが、今回選んだ台は寄りが少し殺されてはいるものの、それを補うほどのへソ幅だったので久しぶりに打ってみようという気になったのだ。


8時半に打ち出し開始。最初の1000円で20回転。まだ台のクオリティは掴めないが、この店の換金率は現在等価に跳ね上がっており、頻繁に打っている海系よりボーダーが甘いので、この回転率が持続できるなら終日打ち切れば何とか仕事量2万円以上は確保できるだろう。

その後も回転率は安定して1000円あたり20回転をわずかに上回るぺースで進行し、1万5000円を打ち切った時点で311回転だった。しかし普段打ってる台ならともかく、今の台は回転ムラが激しいのでまだ安心できない。


ただ、それにしても客が少ない。開店してからこの時点でも他の札台は半分以上空いている。ひょっとしてもっと回る台があるかもしれないと考え、この店の看板機種で時間効率が良い海の札台へ移ろうと決めた。

もし海がダメでも、客が多くなるタ方までは何台も札台は打てるはずだし、この台に戻ってくることも可能だろう。そう考えながら保留玉の消化を見守っていた投資1万6000円、323回転で本日2回目の後光フラッシュが発生。

しかも「この紋所が目に入らぬか!」の最強の水戸光圀リーチである。もしこれが当たってしまうと、しばらくは他の札台に移れなくなる。

図柄は七なので本心は当たって欲しいが、冷静に考えればハズれたほうがいい…そんな少し複雑な心境で見守っていると、これがあっさりと大当たり。昨日最後の当たりから通算1500回転超えの初当たりだったこともあったため、正直嬉しかった。


この確変は出玉なし確変を除いて4連チャンしたが、さすが等価と言うべきか、気になっていた右側のマイナス調整が見た目通り影響し、電サポ中の玉増えはほとんどない。と言うよりも玉減りを防ぐのがやっとという感じである。そこで、時短終了後すぐに海をチェックしに行った。

すでに札台が満席だったため海は諦めざるをえなかったが、他の機種の札台にはまだ空きがあったので、その中から北斗剛掌を選択。しかし、2000円しか打っていないので何とも言えない部分はあるのだが、35回転しか回らない。

デキが悪いのかムラなのかまだ定かではないが、この時点でも他の札台は空いていたので移ってみることにした。しかしどれも北斗と同様感触がイマイチなので見切りをつけ、結局まだ空き台だった元の水戸黄門へ戻ることに。


その後も安定してなんとか1000円20回転をキープしたので打ち続けていたが、お昼前に新海アグネスの札台が空いたので移動。この店の海は以前35個交換の時に何回か打っていたが、その時はこの台のへソ幅と同じくらいで回転率は18~24回くらいだった。

最近は、台のデキが関係ないほどヘソを開けることはなく、実際打ってみないと分からないケースがほとんどで、昔と比べて台ごとの個体差が大きくなったのは確かである。もし1000円23回転以上ならラッキーだが…。

5000円で113回転、1万円で233回転と徐々に回転率が上がったが、次の5000円で106回転、次が100回転と失速し、2万円使って1000円あたり21.95回しかないことが分かった。それに電サポ中の玉減りが心配だ。ヘタすると水戸黄門より期待値が下かもしれない。

しかし他の札台もほぼ埋まってしまったので、もうこの台を打つしか選択肢はなくなっていた。時計を見るとまだ13時半を過ぎたばかりで、終わりまでかなりの時間がある。

また今日もギリギリの台で粘らなければならないと思うとうんざりするのだが…。どうせたいした台ではないのだから、こういう時はいっそのこと当たりまくって欲しいものだ。


そんな願いが通じたのか、13時36分、投資2万3500円、515回転で今日2回目の魚群から単発ではあったが大当たりをゲット。この出玉は238回転でなくなったが、心配した玉減りもほとんどなく、1回分の出玉で130回転回せたので、回転率も1000円23回転以上に復活。俄然やる気になってきた。

その後、再投資2000円で単発、167回転で単発、115回転で単発と早い当たりを引いたが、なかなか確変が引けず、378回転でまた持ち玉がなくなってまう。しかし相変わらず回転率は勝負ラインをクリアしていたので不安はない。


そして16時21分、この台では2回目の再投資6000円、499回転で2R確変からやっと6連チャンし、ほぼチャラまで挽回。さあこれからだと思ったが、私の思いとは裏腹に、ここから大当たりがパタリと途絶えてしまったのだ。

その後19時34分、861回転でまた持ち玉がなくなってしまった。といってもここは等価なので換金ギャップの心配はない。回転率も落ちていないので、迷わず現金投資を続ける。しかしその後も一向に大当たりは引けず、結局22時6分、再々投資3万4500円、1656回転当たらずで店じまいとなった。


今日もボロ負けではあったが、仕事量は十分である。結果がすべてのこの稼業ではあるが、いちいち日々の勝ち負けを気にしたのでは神経が持たない。車で帰路についた頃には大敗の余韻は頭から消えていた。



投資…66000円
回収…0個
大当たり…12回



勝ち負けの原因は台なのか人なのか?

この稼業を始めた頃、打ち終えた後で仲良しの同業たちとよく酒席をともにし、いろんな議論を交わしたものだった。その中で最も話題になったのが「当日打つ台の勝ち負けの要因は台なのか人なのか」ということだった。

分かりやすく説明すると、打つ台が出る出ないはその台の調子が良いか悪いかに左右されるという説と、打ち手の調子に左右されるという説があり、果たしてどちらが正しいのかということだった。とどのつまり、卵が先か鶏が先かという類の問題だが、皆さんはどう思っているのだろうか。ちなみに私は前者を支持している。