勇んで12時開店へと向かったが…
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※パチンコ必勝本DREAMS2009年11月号に掲載されたものを加筆・修正しています


8月中旬某日(晴)
近年旅打ちをほとんどやらなくなったので他の県のことはあまりよく知らないが、私の地元においては5年くらい前から多くの店で営業時間が1時間ほど長くなり、しかも開店前に行なう入場抽選に並ばないと、なかなか優秀台が取れなくなった。

よって仕事の日はたいてい朝7時前後には家を出て、打てる台があればしっかり22時まで打っており、確変が閉店時間まで続こうものなら帰宅時間は午前様になってしまう。


とにかく、ひと昔前より拘束時間が1時間ほど長くなったのは確かだ。連続3日間くらいの稼働でも睡眠不足の影響でかなり体がキツくなってしまう。

ただ幸いというか、現在は毎日打てるような甘い状況ではないので、打てない日をなんとか休みに充てているといった感じである。


ところで今日は、前日に体調を崩してヘロヘロになって帰ってきた翌日でもあり、休もうと決めていたのだが、起きてみたらすっかり体調が良くなっていた。

ただ時計を見ると10時前。普通であれば大遅刻であり、店回り以外はほとんど仕事にならない。

しかし今日は昨日行ったC店が12時開店であり、その入場抽選が11時半開始なので、今から急いで用意して行けばなんとか間に合うはずである。


5年くらい前からこの春までは、年々クオリティが落ち気味の12時開店にはあまり行かないようにしていたが、6月以降、尻に火がついてからは朝イチでダメな場合はつとめて行くようになった。

しかも昨日、C店に5000円分のコインを台から取り忘れてきたにも関わらず、店員がそれを回収して取っておいてくれたのだ。

これには驚いたと同時に感激し、ぜひ行かねばと思った。


10時20分、普通なら45分で着くのだが、この時間帯に家からC店へ向かうのは初めてなので、少し余裕を持って抽選1時間前に家を出て、しかも高速を使うことにした。

ところが高速に入ってすぐに渋滞に巻き込まれてしまい、最初は工事のための一車線規制かと思ったが、間もなく事故による影響と判明し、ちょっと嫌な予感がした。


案の定、インターを降りたのは予定より約15分遅れの11時10分過ぎだった。

高速を降りてからは田舎道なので街中と違って道路が空いていたが、それでもC店の駐車場に着いたのは抽選時間のタイムリミット直前となる11時28分であった。


すぐさま抽選の最後尾に並ぼうとしたが、なにやらちょっと嫌な予感がした。まだ抽選に参加するための抽選券を配っているはずだが、そんな様子は見られず、最後尾の近くにいた店員がワイヤレスマイクを使って何か喋っている。

もしやと思ったが、やはりもう並んでいる全員に券を配り終えていたのだ。


しかしまだ11時半になっていないので店員に整理券をくれるように言ったのだが、返ってきた言葉は「もう時間なので整理券の配布は終わりました」とのこと。

私の正確な時計を見るとまだ11時29分だったので、これにはちょっとカチンときた。店から配信されたメールには確かに11時半までに集まった客全員に抽選券を配ると書いてあるのだ。


この店は私のテリトリー内において決まり事は厳格に守る方であり、朝イチのラムクリアもしっかりやっている反面、客の要望も筋が通っていれば、ちゃんと聞いてくれていた。

なのでまだ時間前だということを時計を見せながら店員に問いただした。ところがとたんに店員は困惑した表情をし、またワイヤレスマイクで何か喋り出した。

おそらくこの店員、本心では私の意見が正論だと思っており、整理券を渡したいはずなのだ。

しかし残念ながら、現場にはいない上司の指示が絶対であり、一線で客と対峙しているにも関わらず、店員には何の権限も与えられていないようだ。


私も会社員時代に似たような経験があるが、実際に現場で客と接している社員には、余程のことがない限り権限を委譲すべきだ。でないと社員のヤル気が失せてしまうだろう。

都合の良いことだけ口を出し、立場が悪くなると部下まかせで逃げるような上司がいる会社は考えものである。


話を戻そう。しばらくマイクで話をした後、その店員はやはり「ノー」と言ってきた。この場合、野球と同じで判定が覆ることはほとんどないだろう。

しかしこのままでは収まりがつかない。わざわざ車で1時間もかけてやって来たのだ。

対応している店員は普段から親切で愛想が良く好感を持っていたが、ここは心を鬼にして文句を言い、今後こういうことがないように上司に伝えておいてくれ、と引き下がった。

パチンコ店において、これ以上の文句は無駄であり、下手をすると出入り禁止になってしまうのだ。


今日はぜひ打ってみたい新台があったのだが、全部で20台くらいしかなく、それを打つにはまず抽選の壁をクリアしなければならない。

しかし私は抽選入場の後からしか入れないので、新台どころか打つ台にあぶれてしまう可能性が高くなってしまった。


間もなく入場が始まり、とりあえず中へ入ったが、私が打ちたい新台には当然のごとく全部台取り券が置いてあり、他の新台も空き台は皆無だった。

ただ今日は12時開店なので、平常営業よりは全体的にヘソが開いている。ただしその開け幅はこの店において4段階のCランク。なので適当に台を選んでしまっては私が納得できるレベルの台はほとんどないだろう。

そこでこれまでこの店に通って打った経験が役に立つ。


パチンコ台も人間と同様に各々個性があり、同じような調整でも微妙に弾道が違い、結果として回転率も違ってくる場合が多々ある。そしてこれは実際打ってみないと分からない。

まあ昔のようにいくらクセが悪い台でもヘソを15ミリ以上開けるような調整ならほぼ鉄板といえるが、今時そんなことはまずない。だからこそ各台のクオリティを把握し、それを記憶(記録)することが重要なのだ。


そこでまず昨日ボロ負けしてサンドに5000円分のコインを忘れたエヴァ5を見に行った(前述のとおり、店でコインを預かってくれており、ちゃんとお金に替えてもらった)。

昨日はヘソがかなり広く、1000円あたり25回ほど回ったのだが、私がタコ粘りしたせいか、その台は確実にひと回り以上にヘソが閉まっており、おそらく今日は良くても1000円あたり20回転前半が関の山だと思われた。

これではとてもじゃないが追えない。たぶん他のエヴァも全台同じような感じだと思ったが、よく見ると昨日のエヴァのイベント台と同じような調整が何台かあった。

しかしそこにはしっかりと台取り券が置いてあったので、次に地中海MTCのシマを見ることにした。


ここも全体的に釘はイマイチだったが、良く見るとエヴァほど上下の差はなく、各台ごとのメリハリはあった。

そこでまた過去のクオリティのデータを辿ってみると、数台リストアップすることができ、その内の空いている1台に台取り券を置いた。

エヴァ同様あまり期待できなかったが、せっかく遠くまで来たので、とりあえず打ってみることにした。


打ち出しを開始して5000円で124回転。昔の12時開店に比べれば大したレベルではないが、それでもシマの中では優秀台に間違いないはずだ。

計算上、通常より持ち玉比率は下がるがスルーの状態も良く、回転率が下がらない限り、22時過ぎまで打ったとしても仕事量2万円以上は堅いので、内心ホッとした。


ところが喜んだのも束の間、投資6000円を過ぎてから失速し、9500円分を打ち込み終わっての回転数は211回転まで落ちてしまった。やはりヘソ幅がイマイチなのだろう。

ここでエヴァの気になる台が空いていたので、すぐにそちらへ移動した。


この台も出来は良いはずだが、やはり今捨てた地中海と同じでヘソ幅は微妙だ。もしこれがダメなら、明日の他店の信頼度の高いイベントへ行くために体力温存を考えてヤメようと思った。

とにかく、中途半端な台にズルズルと現金投資をすることが最悪なパターンなのだ。そう考えて打ち始めたわずか2回転目、画面が炎のように光り、画面中央をブチ破るようにエヴァの手が出現した。

この時、頭の中は大当たりのことなどまったく意識しておらず、正直ビックリした。

昨日、同じ機種にて4回連続で初当たり確率オーバーを喰らいボロ負けしたため、まさか今日お座り一発500円で当たるなんて夢にも思わなかったのだ。

しかも図柄は7。これがいきなり15連チャンし(2R確変を除く)、あっという間に持ち玉が2万発を超えた。


しかし危惧した通り、やはり回転率はイマイチで、大当たり2回分の出玉を打ち込んでの回転数はたったの238回転(時短除く)だった。

ひょっとしてこれは下ムラなのかもしれないし、決して損をする訳ではないが、今後イライラを募らせながら打つとストレスで疲れが倍増し、明日の鉄板に近いイベントに出勤するのに支障をきたす恐れがあると困るので、19時ちょっと前、前日のボロ負けとは対照的な勝ち方で店を後にした。


仕事量を考えれば前日の優秀台は約3万5000円、今日は1万円にも満たない酷いものである。しかし結果は前日がマイナス4万5000円、今日はプラス4万4000円。

まったくパチンコは一日単位だと理不尽極まりない結果が出てしまう。



投資…500円
回収…54000円
初当たり…1/348
大当たり…17回



体感器攻略で1000万以上稼げた時があった

私がこの世界に飛び込んだ頃、今では違法な体感器攻略が全盛で、アレパチや黄門ちゃまなどで年間1000万以上を当たり前に稼いでいた連中が相当おり、なかには3000万以上稼いでいた凄腕の猛者もいた。一時は私もそれらの知り合いから誘われて軍団に加わることを考えたが、結局団体行動を嫌って断った。

今思うと、もしその時軍団に入っていたら現在このコラムを書くことはなかったはずである。なぜならば今はピンでいくら頑張っても8桁は無理だし、当時2~3000万稼いだ経験者にとってはバカバカしくてやっていられないからである。