久し振りに高換金率の店で打った
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久し振りに高換金率の店で打った
※パチンコ必勝本DREAMS2008年12月号に掲載されたものを加筆・修正しています
最近この仕事を始めてから最大のピンチに陥っている。もちろん周りの状況が厳しいとか収支がなかなか上がらないなどの問題もあるのだが、最大の困難は、一言で言うと「ヤル気がない」のである。
どんな仕事をするにもモチベーションとハングリー精神は必要不可欠だと思うのだが、現在の私はその両方とも欠けている。たぶん今年はこの仕事を始めて以来、最低の収支になってしまうだろう。しかしそれでも何とか喰えているからヤメる踏ん切りがなかなかつかず、ダラダラとこの仕事を続けているのだ。
思い起こせば11年前、会社員生活に別れを告げて清水の舞台から飛び降りるような心境でこの仕事を始めた。当時は家族5人の生活が私の腕1本にかかっていたので負けることは許されず、趣味や遊びを封印してとにかく毎日一生懸命仕事に明け暮れていた。
ところが最近は打つ度にますますこの仕事が嫌いになり、稼働時間は全盛期の半分くらいになってしまった(ちなみに最も長く打った年は月平均300時間以上)。いずれにせよこのような中途半端な状態は良くないので、今後もこの仕事を続けるのか、それとも転職するのか早く決断しなければと悩んでいる今日この頃である。
私はこの仕事を始める前から収支帳にデータと簡単な日記をつけており、時々昔の記録を見るのだが、店の換金率は10年ほどで約3割も上昇している(あくまでも私のテリトリー内での話であるが、昔は仙台市内はほとんど2.38円だった)。そしてそれに伴って日々の収支の振れ幅が大きくなり、1回転の重みも増し、クギ読みや計算がシビアになっていった。
まあ稼げる台があるのならどこで打っても良いのだが、同じ期待値の台を打つのなら私はなるべく換金率が低い方を選んでいる。理由はなるべくギリギリの台を打って下ムラを喰らった場合、換金率が高いほどデッドラインを切りやすくなり、続行かヤメかの判断が難しくなるからだ。それに高換金率の店ほど当たってからアタッカーがフルオープンになったり、スルーが通らないといった弊害も多くなる。だが最近ますます高換金化の傾向にあり、今年打った台の平均換金率は3円に限りなく近づいてきている。
10月上旬某日(快晴)
6時前、今日は珍しく目覚ましが鳴る前にワクワクしながら飛び起きた。実は昨夜帰宅してペットの虫達に餌をやっていたら、飼っている外国産のオオクワガタがやっとサナギから羽化しかかっていたのだ。順調ならもう立派な親の姿になっているはずである。
急いで虫部屋へ行くと、期待通り無事脱皮を終えて立派なオスのオオクワガタが姿を現していた。長年生き物を飼っているが、こういう現場には滅多に立ち会えない感動ものだ。この虫の両親はオークションで苦労して購入した経緯もあり、喜びもひとしおだった。
そして気分よく部屋を出ようとしたのだが、ここで事故が発生。我が家のペットで一番素早いキンヒバリ(鳴き声が人間の耳にもっとも心地よい周波数を出していると言われる金色の小さいコオロギ)の幼虫がたくさん入った容器を誤ってひっくり返してしまったのだ。
これがクワガタなら慌てることもないが、相手は足に吸盤を持ったスパイダーマンも顔負けの敏捷性があるくせ者で、ガラス面でも高速で駆け上ってしまう。おまけにまだ子供なので体長が5ミリにも満たず非常に見つけにくいので、ハナから全部の回収を諦めた。それでも何とか半分以上捕まえ、時計を見るとすでに6時半を過ぎている。今日行く予定のA店は遠方なので、今すぐ出発したとしても入場抽選に間に合うかどうか微妙な状況になってしまった。
ひと昔前のように期待値5万オーバーの台を取れる可能性があるのならカッ飛んで行く価値もあるが、最近は2万5000円くらいの台を取れれば幸運な方なのだ。それにこんな時に限って交通違反で捕まることが多いので(過去10年間で違反は5回だが、4回は出勤途中)、色々なリスクを考慮した結果、A店を断念して近場のB店へ向かった。
7時50分、B店到着。最近はイベントの日でも50人以上並ぶことはないが、以前に比べて明らかに客数は多くなり、土日の日中はほぼ満席。要するに突出した台はないが、全体としての割数が上がり、しかも高換金率になったので一攫千金のチャンスが増え、一般の人にとっては魅力的な店になってきたのだろう。
ただ専業の私にとっては前述したように高換金ゆえに立ち回りが難しく、先月も2日訪れたがいずれもドロップアウトしている。前回も苦労してやっとギリギリ打ち切れる花の慶次を見つけたと思いきや、時短100回転で200個ほど玉を持っていかれ、途中でブン投げてしまったことがあった。
抽選の結果は最後尾に近い26番。店に入って海系のシマを見て回ったが、相変わらず高換金にしてはヘソ幅が広く、パッと見では少しワクワクするような感じだ。しかしよく見るとそれ以外はいたる所にマイナス調整が施されており、まるで厚化粧の腹黒い美人のような感じである(笑)。それに海系は台数が多く後からでも打てると思い、他のシマへ移動することにした。
今日もイベント機種が結構あり、普段とさして変わらない感じだが、とりあえずサービスコーナーの花の慶次を打つことにした。今日の店のメール通りなら、前回来た時より割数が高いはずなので打てる可能性は大である。私なりの基準で選んだ台を打ち始めたが、3000円使い67回転でヤメ。2台目も同額で68回ドロップアウト。いくら換金率が高いとはいえ、出玉が少ないと分かっているので、少なくとも前回打った台より回る台を見つけなければ納得できない。
3台目、もしこれもダメなら海系へ移動することを決意し、あまり期待せず打ち始めた。すると、今までと違ってなかなか良い感触だ。3000円打ち込んだ時点で76回転。この回転数をキープできれば続行だ。あとは出玉と玉減りで問題がなければ安泰なのだが…。
ところで、ドツボだった8月までとは大違いでこのところは好調である。先月は1日の平均投資額が5ヶ月ぶりに1万5000円を割り、本当に楽な月だった。しかし、この好調さがいつまでも続くわけはない。今日あたり初めから4桁ハマリを喰らうのでは…などと考えてしまった。しかも打っている台は花の慶次であり、2000回以上のハマリも珍しくない。
ところが次の1000円を投資し何気なく画面を見ていた86回転目、真ん中に傾奇者という文字がいつの間にか止まっているではないか。こんな時、以前だと必死で花びらの配置図を暗記し、携帯で調べるか財布の中の表で確認するかしていたが、つい先日友人から花びらを数字に置き換える方法を教えられ、潜確の確認が楽になった。
それにしても最近どうしてこの手の台が多いのか理解に苦しむ。まあ花の慶次はまだ楽な方だが、私のような専業でも勉強しないと潜確が分からないような台を今後も次々に出てくるようでは、ますます一般の打ち手のパチンコ離れが進むのではなかろうか。
ひとまず初当たりは潜確と判明し、とりあえずホッとした。しかも運良くわずか22回転でRUB。次は110回転もハマっての15Rだが、予想に反し玉減りはまったくなかった。まだ打ち始めてからあまり時間が経っておらず安心できないが、もしこれまでの回転率を維持できたなら、この店で今年初めて日当3万円オーバーの台を打てることになり、嬉しい誤算である。低確率の台で1万1000円で確変。いまだ絶好調モードは継続らしい。
ところがそう思ったとたん、戦に敗れて撃沈。獲得出玉は爆裂機にも関わらず3000個にも届かなかった。この手の台でたったこれだけの持ち玉では話にならない。案の定、11時過ぎの393回転で持ち玉がなくなった。ただ、一番重要な回転率は少し下がったものの、デッドラインは切っておらず、終日打つに値する台だと確信し再投資を開始した。
再投資1万4000円、749回転で鉄板の「大儀であった」で大当たり。この確変は15R3回、RUB3回で獲得出玉は7000発を超え、今後こそ持ち玉を切らさないだろうと思った。
しかしそんな予想とは裏腹に17時18分、803回転でまたしても持ち玉が切れる。気持ち的にはもうヤメたいのだが、回転率が勝負ラインを上回っている以上ヤメる時間には早い。本心は一刻でも早く家に帰って他のことをしたいのだが…。その欲求を必死でこらえ、自分のマニュアルに従って21時半まで辛抱して打ち続けることにした。
19時35分、再々投資2万7000円の1455回転目、最後の大当たりから何回目になるだろうか、また傾奇者が止まった。たぶんハズれてるんだろうなと携帯を見ると、これが久し振りの潜確。嬉しいというよりやっとひと息といった心境だ。その後、運良く23回転で約6時間ぶりの大当たり。もう閉店まで3時間半くらいしかなく、爆勝ちはなくなったが、この機種の特性からしてここから当たりまくればまだ逆転の可能性はある。
しかし無情にも連チャンどころかすぐに2R通常を引き確変終了。その後、20時36分に272回転でこの持ち玉も消滅した。自分の決め事を忠実に守るならばもう1時間近く打ち込まなければいけないが、キリも良いのでここでヤメることにした。
もしパチプロになりたての頃なら間違いなく21時半までは打つのをヤメなかっただろう。その後当たらずに終わっても、打った台のクオリティに満足して帰路についていたはずである。しかし今の私は素直にそう思えなくなってしまっている。とにかく仕事を終えた後は、勝ったとしてもほとんど充実感が得られないのだ。
冒頭にも書いたが、いつまでもこれでは非常にマズい。もう一度初心に帰って再度ハングリー精神を取り戻してこの仕事を続けるか、それとも別な道を選択するか…。かなりブルーな気持ちで店を出たのであった。
投資…52000円
回収…0個
初当たり(時短含)…3/2695
大当たり…14回(15R確変5回、RUB4回、2R確変2回、2R通常3回)
お互い距離が近いのでより一層の気配りが必要だ
9月下旬の夜、飲み屋街周辺の店に立ち寄った時の出来事。ホロ酔い気味と思しき初老の男性が船を漕ぎながら時短を消化していた。ただその時、下皿が満タンだったので、頻繁に「玉を抜いてください」というコールが鳴り響いていた。
私も会社員時代の同様の経験を思い出し、微笑みながらその光景を見ていたのだが、次の瞬間近くで打っていた年配の女性が立ち上がり、「うるさいからヤメてください」と強い口調で注意した。私は元々うるさい空間だからこれくらいの事は気にならないが、改めて人それぞれに感覚は違うものなんだと認識し、今後も店内においては最低限の他人への気配りは必要だと痛感した。
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