とんでもない初打ちになった
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とんでもない初打ちになった
※パチンコ必勝本DREAMS2006年3月号に掲載されたものを加筆・修正しています
昨年は本業以外に力を傾注し過ぎてしまい(趣味の虫の為)、稼働時間が例年より大幅に少なく、年間の3分の1を休んだ一昨年とほぼ同様の低稼働となってしまった。
ちなみに、年間の打ち込み時間は1661時間と過去9年間で下から2番目で、9年前のパチプロ駆け出し当時の3827時間という常識外れの数字と比べると雲泥の差がある。
当然だがそれは収入にも反映されるわけだから、気楽な独身貴族ならともかく、月々の家への上納金(収支に関係なく決められた日に一定額を渡している)と趣味への投資は、例年よりかなりつらいものがあった。
ただ、一昨年との大きな違いは、同じ休みではあるのだが、それは意図的に仕事を休んだ事がほとんどだったということだ。思えば一昨年の一月に『禁煙』を最優先事項に掲げて気合を入れて仕事をし始めたまでは良かったが、ただでさえ禁断症状で苦しいのに、漂ってくるタバコの煙のせいで幾度となく挫折しそうになった。そして仕方なく仕事を休んでいたというのが真相なのだ。
それにしてもパチプロ初年度の猛烈な稼働時間は、自分で言うのもなんだが、ある種の『金字塔』には違いない。いずれにせよ去年の3倍近く働いていたことになるのだから。
1月初旬某日(晴)
私が住んでいる仙台は地方都市としては少し大き過ぎるという感があるが、四季を通じて暑からず寒からず、全国的に見ればかなり住みやすい街だと思っている。
そんな仙台だが、もともと城下町で保守的な土地柄だ。しかし近年はいろんな分野で他の地方からの資本流入が目立ってきている。パチンコ店もしかり、地元店同士の競争だけでも大変なのに、ここ数年、他地域からも大・中規模店の参入が相次ぎ、去年は私のテリトリー内だけで7軒ものグランドオープンがあった。
実は私の家の近くでもグランドオープンした店があり、今日の優先入場券(開店3日目)をゲットしていたのだ。自宅から歩いて5分くらいと近いので、駄目ならすぐ戻って来ればいいやということで、軽い気持ちで出かけて行くことにした。
8時30分。指定された時間ギリギリにA店へ着いたが、優先券を持っている人達だけでも既に200人位が並んでいた。今回は台番指定なのでゆっくり来たが、店員たちが手際良く客を誘導しないと、下手すると9時開店に間に合わなくなってしまうだろう。
この日は開店3日目という事もあってよほど自信があるのか、地元のチェーン店とは違い、明らかに遅めの時間を設定している。ここはA店のお手並みをじっくり拝見させてもらうことにした。するとスタッフは若いにもかかわらず、動作が手際良く非常に的確だった。店側の不手際で客同士のトラブルがあった某店なんかには是非見習って欲しいものである。
9時10分前くらいでやっと私の番となり、店内を悠々と歩いて指定の台に着席した。今日指定されている台は「レレレにおまかせ!」なのだが、人気機種の大海に比べるとガラガラで、まだ2人しか先客はいなかった。クギを見ると、やはり優秀台といえそうな調整は見受けられず、いくらこの店の換金率が高かろうが、私から見れば満足できるレベルではない。しかし、全台日当2万位はあろうかという今時にしては素晴らしい(?) 状況である。まあここは一応打ってみて、駄目ならCR機の空き台を待って移ることにした。
9時、打ち出し開始。役モノ左側の羽根の入口にある、重要な寄りクギが一本マイナス方向に振られているので、よほど鳴きが多くない限り使えないだろうと予想したが、左右の落としは見た目以上に玉を拾ってくれ、1000円の投資で21回も羽根が開いてくれた。ただ寄りが良いとはいえないので、そのうち8個しか役モノに入ってくれなかったが、ひょっとしたら打ち切れる台かもしれない。
投資1500円目、9個目の役モノへの飛び込みで、レレレのおじさんが突き出したホウキに玉が跳ね返り、タイミング良くV入賞してくれた。あっさり2Rで終わったが、その当たりを消化した直後に15Rを引き、また直後に15Rを引いたので出だしは好調だ。まだこの台の素性は不明だが、当分現金投資の心配はなく、じっくり落ち着いて打てそうだ。
しかしここで予期せぬ事態が発生した。右隣のお兄ちゃんがスペシャルステージに玉が乗るとわかるや、左手の親指で力いっぱいボタンを押しまくるのだ。まあ、そうそうステージを玉が通過するわけでもないのであまり気に留めなかったが、そのうち彼が7Rを引いた時、2R以降ずっとボタンを連打しまくるようになった。
顔を見ると明らかに20歳前で、私には高校生のようにしか見えなかったが、パチンコの打ち方は結構手馴れている。そしてよく見ると中学生の私の次男坊に実によく似ているので、思わず笑いが込み上げてきた。
しかしこれは笑って済ませる訳にはいかないようだ。彼のボタン押し行為は強い振動を伴うので、私以外にも右隣の男性などは明らかに嫌がっているように見受けられた。そしてまた7Rを当てて左手でボタンを連打し始めたので、すかさず彼の肩に手をかけ、
「関係ない時にボタンを押すな。周りの人は気になるんだから」
と少し大きい声で注意した。さすがに不機嫌そうな顔を見せたが、ちょっと間をおいて、
「はい、わかりました」
と、しおらしい返事をしてきたので、その場は収まった。
午後3時過ぎ、私の台はやっと大当たり30回を突破し、再投資もなく持ち玉は約5千個くらいになった。改めて考えてみると、ギリギリ2万5千円くらいの台という結論に達し、閉店間際まで打つことに決めた。
それはそうと周りを観察していると、隣の兄ちゃんよりも激しくボタンを押している輩が数人見受けられた。その内私の左隣も頻繁にボタンを押すようになり、ますますにぎやかになってきた。それにしても、両隣で頻繁にやられると気になってしょうがない。普通のデジパチでも嫌なのに、これは羽根モノなのだ。こういう場合、昔から私は店のお偉いさんを呼ぶか退散するか、あるいは注意するかだが…。今日の私はいずれの方法も取らず、今考えれば魔が差したとした言いようがない行動に出てしまった。
そう、私も両隣と同じように、いやもっと派手にボタンを押しまくってやると決意したのだ。しかし、実際やってみると実に難しい。押すタイミングがほんの少し遅れたり、逆に押されなくても良い時に押してみたり。実際のところ私くらいのレベルでとうにかなるものではないようである。
19時前、私の台はやっと大当たり回数が50回を越えたが、ラウンド振り分けが悪く15Rのヒキが弱いので、どうしても1万個の壁が破れない。ちなみに右側の兄ちゃんは15Rのヒキも順調で着々と出玉を増やし、持ち玉は1万5千個を超えているようだ。そして相変わらず彼はボタンを押すのが上手で、下手くそな私とは対照的に、少なくともあれから4回は押しの技術で15Rを獲得している。普段は他人がいくら出ようが気にも留めないのだが、今日はハッキリいって不愉快である。
そして私の台に15R確定の予告が入り、しかも玉がスペシャルルートに乗っかった。ボタンを押さなくてもVの方に玉が行くような感じに見受けられた。すると、右隣の兄ちゃんの玉がスペシャルルートに一瞬遅れて玉が乗っかっていて、左手をボタンにかける直前だった。そして彼の連打が始まってすぐ、その影響からか私の台の玉がほんの少し落下するのが遅れてVをハズしてしまった。
ここでこともあろうに私は理性を失い、次の瞬間、右手で台の上皿をドツいてしまった。あまりに大きな音だったので、すぐに店員が飛んできた。だが、不思議な事に何も言わず、私の台を見ただけですぐに行ってしまった。ちなみにシマのほかの連中は、恐らく阿修羅のようになっていた私の方を誰も見ようとしなかった。
それから約2時間後、20時50分にヤメたのだが、まったく気分が悪い一日だった。恐らく5年以上前なら間違いなくひと悶着(多分右隣の兄ちゃんを表へ連れ出していただろう)を起こしていただろう。たかがパチンコで何をこれほどまでに腹立たしくなったのかと冷静に振り返ると、自分が情けなくなってくる。
今日の収支はプラス23500円。最後に自分の名誉のために言っておくと、今日まで羽根モノで台をドツいた事は一度もなかった。今後は当分この手の台は打ちたくないものだと思いながら店を後にした。
今日は2006年の初打ちだったが最悪の日だった。最後にメーカーへ一言。 羽根モノの台にボタンを付けるのは絶対にヤメてもらいたい!
【阿川プロへの質問コーナー】
Q.
阿川さん、いつも日記を拝見しております。昨年から羽根モノタイプのデジパチが増えていますが、デジパチとは勝手が違うせいか、なかなか勝率が上がりません。打ち方や立ち回り方など教えてください。
A.
去年の秋、CR新・弥次喜多を何回か打ってみたが、デジタルさえ回れば大海なんか打つよりはずっと安定した成績を残せる与しやすい機種だと思ったものだ。しかし、店側にとっては使いにくかったらしく、その後なかなかクギが開かないものだなあと思っているうちに、ついに私のテリトリーからは消え去ってしまった。
それとは対照的に、先日店周りをしていて3.3円の店でチョロQターボを初めて試し打ちしたのだが、たった3500円の投資で一撃4万円以上も勝ってしまった。その間、わずか3時間ちょっと。初当たりはたったの3回だったが、勝因は3回目の初当たりで3を引き、20連チャンしたことにつきる。
それにしても3時間でプラス4万円オーバーとは正に博打台である。普通の羽根モノ感覚で打ったらこっぴどい目に遭ってしまうだろう。とにかく一日単位で見たらかなり収支が荒れるに違いない。あくまでこれは極端な例かもしれないが、「勝率にこだわる」ということに着目するならば、出来るだけ波が穏やかな機種を選んだ方が良いだろう。
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