"病気"再発す
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"病気"再発す
※パチンコ必勝本DREAMS 2003年8月号に掲載されたものを加筆・修正しています
東北地方も梅雨に入り、野外へ出るのがちょっと億劫になってきた。仕事の方も相変わらず不調モードがダラダラ続いている。しかし、プライベートの方は絶好調! 6年前に一旦止めた"病気"を復活させてしまった。その事で家族から顰蹙を買っているが、馬耳東風と決め込んでいる今日この頃である。
"病気"と書いたが、実は以前凝っていたクワガタムシの飼育をこの5月からまた本格的に再開したのである。とはいっても以前と違い、現在はたったの18匹だけ(ちなみに7年前までは200匹以上飼っていた)。
しかし家族からはちょっと迷惑がられている。理由は、幼虫を育てるために使う発酵したおがくずが、子供達曰く「ゲロ臭い」という事らしい。ただ、家族も犬を飼っているのだからおあいこだと思うのだが…。
話は変わるが、子供の頃に体験した印象深い出来事は大人になっても忘れる事はなく、特に感動した事など、後の人生においてもかなりの影響力を及ぼすと何かの本に書いてあった。私の場合、子供の頃に一番感動し印象深かったのは、初めてクワガタムシを捕まえた時の事だ。その時は心臓が張り裂けるのではないかと思うほど興奮し喜んだのを今でも鮮明に憶えている。
現在ではその時のクワガタムシはペットショップで500円もしないで手に入り、マニアには見向きもされない種類なのだが、あの時の体験は私にとって何物にも代え難い宝物である。
もう少しだけ趣味の話にお付き合い願いたい。魚釣りにおいて昔から『釣りはフナに始まりフナに終わる』と言われるが、クワガタムシの場合は『コクワガタに始まりオオクワガタに終わる』(阿川語録・笑)と思っている。
ちなみに私が初めて出会ったのはコクワガタ。現在飼っているのはオオクワガタの仲間が主である。仕事で疲れて帰っても、黒いダイヤ(オオクワガタの成虫はピカピカ光り 昔は高価だったので俗にそう言われる)の光沢を見つめていると、仕事の疲れが吹き飛び、至福の時を過ごせるのだ。
というわけで、家族に何と言われようともクワガタの飼育を止めるつもりは毛頭ない。人間、何かひとつでも好きな事に没頭すると、結構日々の生活に張り合いが持てるものである。
5月、関西の知人がパチスロのとある機種で、半月でゆうに100万円以上稼いだという話を聞いた。それも稼働時間は100時間ほどらしい。この話を聞いた時、私は毎日パチンコを打っているのがアホらしくなってきたと同時に、本気でパチスロに転向しようかとも考えた。とにかく、ピンポイントで優秀台をゲットできた時の見返りの大きさはパチンコの比ではない。
ただ負ける時も酷く、運が悪いと平気で10万以上負ける機種もあり、実際35万も入った台があった…なんて話も聞いた事がある。
パチンコに比べたら遥かにギャンブル性の強いパチスロは、今のところ私の手には負えそうにない。ただ、たまにパチスロの本物のイベントがあり、かつ優秀台を取れる可能性が高い場合は、学生の長男に少しでも家計を助けてもらうため手伝わせる事があった。
つい先日も昼開店の店において、某機種の高設定台を打てる機会があったので長男に打ってもらった。その時、私がパチンコに見切りをつけて16時過ぎに帰ろうと長男の様子を見に行ったら、投資額は既に6万円を超えており、持ちコインもほとんどなかったので、その時は10万以上の負けも覚悟していた。
そして帰宅して約2時間後、長男から電話が入った。一瞬、もしやタネ銭を切らしたのかと不安が頭をよぎった。話を聞くと、夕方6時に突然店内放送で閉店を告げられたというのだ(理由は後で判ったのだが、開店早々アラジンAの1台がスーパーアラチャンへ突入し、他にも爆裂台が続出して店がビビッて早々に店じまいしたらしい)。これには私も落胆した。やっぱり10万円くらい負けたのだろう…と大敗を予想したのだが、さにあらず、私が店から帰った後、なんと一気に5千枚以上出て逆に3万5千円もプラスになっていたのだ。
全くなんという波の荒さなのか。同じプラス3万5千円でも、パチンコの羽根物で同額勝つのとは雲泥の差である。ちなみにこの日以来、長男にはパチスロを打たせていない。
5月26日(月)晴れ
全国ニュースで何度も報道されたので読者の皆さんは知っている事と思うが、我が宮城県で久しぶりに大きな地震があった。その時私は何をしていたかというと、いつも通りパチンコを打っていた。
私はおっちょこちょいで仕事でもよくポカをやらかしているが、この時は不思議と冷静だった。最初のうちは他の人達も「地震だな」くらいの認識しかなかったと思うのだが、10秒ほど経ってから急に揺れが激しくなり、多くの人達が外に出ようと入口へ殺到した。
私ももし1時間前なら迷わず外へ脱出する事を考えたはずだが、この日は17時までに3回しか当たりが取れず、投資額が6万を超え、やっとの事で足元にドル箱6箱をキープしていたので逃げるのを躊躇してしまったのだ。
この時私がとった行動は、まず上を見上げ、落下してくる物の有無を確認し、次にイスの下に潜り込み、ドル箱を抱え込んだ(笑)。冷静になって考えてみれば、最初に揺れがあった時点で建物の外へ出るのが正解だった。
大概の人は知っていると思うが、パチンコ店が火事や地震で被害を被った場合、補償は一切ないのである。全く強欲というか自分の浅はかさに恥ずかしさがこみ上げてきた。余談だが、同業の友人から聞いた話では、大当たり中にもかかわらず、手を離して外へ逃げ出したお客さんが続出した店もあったのだとか。
笑い事ではなく、あの時は実際大変な揺れだったのだから(震度4で長時間揺れた)、そういう人達がまともだったのだろう。いずれにしても地震は何回経験しても恐ろしい。この日はマイナス8500円で終わったが、パチンコも命あってのものである。
5月下旬某日(晴れ)
以前、無償で得られるサービスは積極的に利用せよ、と述べた事があるが、今日はその恩恵にあやかる貴重な日である。
場所は仙台市内の某店。前日、今まで苦労して貯めてきた来店ポイントを一気に吐き出し、甘釘台の予約を済ませておいたのだ。
選んだ機種は、回るなら現在最強スペック(と私は思っている)のF大ヤマトFX。とにかく最短1.8秒でデジタル回転が止まってしまうし、リーチのシンプルさはピンクレディー等のそれと比べたら、時間効率は雲泥の差がある。私の場合、千円あたり30回くらい回る台を打ったとして、時間効率が悪い機種と比べたら、1日のデジタル総回転数でゆうに1000回転以上多く消化できるだろう。
それにしても、ポイントを貯めるのには時間がかかった。毎日来ていれば2ケ月くらいで挑戦できるのだが、なかなかそうもいかず、結局前回の挑戦から3ケ月も経ってしまった。そういう貴重なトライなので、この店に来た時はターゲットを見極めるために何台か試し打ちをしており、その結果決めたのが今日の台なのだ。加えて優秀な同業T君のお墨付きの台でもある。
9時ちょうど打ち出し開始。ワープからは見た目通りそこそこ玉は通るのだが、ステージ中央の溝に思うように玉が行かない。初めのうちは単なるムラかと思っていたのだが、打ち始めて10分、20分と経過しても、ステージ上の玉の流れは変わらない。それでも千円あたりの回転率は30分経過した時点で31回ちょっとはある。
しかし私は大いに不満だった。なぜならこの台、今日のヘソ幅14ミリ程度なら、千円あたり40回くらいは回るとT君から聞いていたからだった。
恐らくステージのクセが変わってしまったのだろう。でも今さらどうしようもないし、普通に考えれば平常営業ではまずお目にかかれないお宝台なのだから、などと考えていたら295回転目、本日初めてワープ連続予告が4回続き、大ヤマト砲リーチになった。この演出は長い方なのだが、ピンクレディーに比べたら頻度も少ないので許せる範囲ではある。しかしリーチはどんなに長くてもせめて1分以内にしてほしいものだ。
さて、6と7のダブルリーチ、かなり信頼度は高いので打ち出しを止めて見守っていると、6で大当たりした。確変ではなかったが、投資額はわずか9500円。最近はツイてないので、早く当たった時はだいたい通常図柄なのだ。それで「何回転までこの持ち玉で保つか」などと考えていた72回転目、想定外のオズマ艦長が出現して確変2連チャンした。
そして、ここからとんでもない間違いが始まった。その後、途中12連チャンを含め、閉店までになんと47回も当たってしまったのだ。約2200発のドル箱で39箱! これは今までで2番目の記録である。
それにしても今月はなんと波の荒い事か。連日ほとんど確率負けだったのに、ここにきて一気に確率が収束してしまった。今月も残りあと数日だが、仕事を真面目にやってきた甲斐があったというものだ。これだから毎月長い稼働時間が必要なのだと改めて感じた次第である。
本日の成績、4188分の18(232.6分の1)。確変図柄33回、通常図柄17回。回転率は千円あたり約32.5回。ただ、今日は大勝ちした事よりも、総回転数で5600回以上デジタルを回せたのが何より嬉しかった。まさに大ヤマトならではである。
【哲也に聞け!! 阿川プロへの質問コーナー】
Q.
プロを続けていく上で、店員や常連客、他のパチプロとの距離の取り方、付き合い方を教えて下さい。
A.
私はこの仕事を始めた頃、できるだけ多くの人達と知り合い、友達になれたら…という考えを持ち、実践した。その結果、実際かなり大勢の人達(多くは同業だが)と親しくなったものの、そのうち何人かとは些細な意見の行き違いから関係を解消した事が何回かあった。
お金が絡む現場なので、このような事はある程度避けては通れない。そういうわけで、現在は地元の同業達とのプライベートの付き合いは意識的に減らしている。結果、以前に比べて同業達から入ってくる情報も少なくなったが、反面、人間関係のしがらみが減り、精神的にずっと楽になった気がする。
まあ今でも同業で友達になれたらと思う素晴しい人物が何人かいるのだが、同じ生業を同じ地域でしている以上、叶わぬ願いだと諦めている。
また、一般のお客さんやその店の常連達との台の取り合いのような事態に出くわした場合、たとえそれがかなりの優秀台であったとしても、後々の事を考えて私は大抵譲るように心掛けている。
パチプロは社会的に認知される事のない日陰の仕事だと思っているので、現場において、他人から好かれようなどとは端から思わない方が得策だろう。ただし、嫌われないよう最低限のマナーは守り、気を使う事は必要である。
※CRフィーバー大ヤマトFX[三洋]…大当たり確率1/356.3、確変突入率50%のデジパチ。15R10カウントでシリーズ機の中では出玉が多く、かつ全大当たり後に100回転の時短が付くタイプ。
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