なるか2年ぶりの7桁
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なるか2年ぶりの7桁
※パチプロ必勝本2002年11月号に掲載されたものを加筆・修正しています
パチプロを始めるにあたり、「会社員時代の収入を上回る」、それと「5年間は頑張ってみる」という2つの大きな目標があった。今年の12月24日で丸5年となり、且つ収支の方も順調だったので、概ね目標は達成できたと言ってよいだろう。この不況のご時世、他にこれといった職能がない私にとって、収入を確実に得られる道があるということは有難い事である。
しかし、仕事としての魅力はやればやるほど失せてくるのは困りものだ。自分としては、どうせ仕事をするなら世の中の役に立つ事をやりたいという思いを強く持っている。しかしこの稼業は収入が上がれば上がるほど人様の恨みを買いやすくなるため苦々しく思っている。そして致命的に仕事としての魅力を失わせるのが、無感動の世界だという事なのだ。
例えばホームラン(大勝利)の日は、それは少しは嬉しいけれど、天にも昇りたい気持ちになるなんてことは考えられない。逆もまた然り、仮に10万負けたって悔しさではらわたが煮えくり返ることはまずない。要するに感激の涙も悔し涙もない、達成感が持てないのだ。
だから私は将来の事業の資金が貯まったら即ヤメしたい。残念ながら目標は未だ遥か遠くなので、当分この仕事を続けなければいけないが…(涙)。
話は変わるが、パチンコ無知のボロ負け時代、とあるボッタクリ攻略会社から20万円で勝った黄門ちゃま2の偽攻略法で偶然10連チャンし、「これで借金が返せる」と安堵の涙を流した事がある。先日ある店で他人が打っていた黄門ちゃまの大当たり中の音楽を聞いていた時、その事を思い出して感傷に浸ってしまい、初めて仕事中に涙を流してしまった。
それにしてもこの攻略会社、信じがたい事に未だにのうのうと営業している。ただ、あからさまなガセを売りつけていた当時とは違い、現在はコンピューターで「分析」して出る台を予想する、みたいな事をやっている。
読者の方で攻略情報会社に興味を持っている人もいるかもしれないが、私に言わせれば、お金をドブに捨てるようなものである。ちなみに年収500万以上のプロで、私が知っている範囲で攻略情報会社からネタを買っているという人は皆無だ。ただし、今は通用しないが体感器を買った同業者は結構いた(これは本物の攻略だったと思う)。
だいぶ話が横道に逸れたが、結論づけると、とにかくパチンコは一生懸命頑張れば何とか稼げるけれど、仕事としては大した重みはないという事である。
8月中旬某日(曇り)
今日は仙台市内ではなく、隣の某市の中規模店へやってきた。狙いの機種はニューロードスターV。最近は他にあてがない時、1週間に1~2度の頻度で訪れている。私の行動範囲では1・2を争う荒波台だが、13時間打つと何とか期待値3万円を超える台が今のところ少なくとも4台ある。この店は場末にあり、昔からの地元の客しか来ないので、田舎特有の独特の雰囲気がある。
以前、隣県岩手県の田舎へ行った時もそうだったが、とにかく常連同士及び従業員は非常に仲が良い。反面、一見のお客及びパチプロにとっては「余所者は来るな」みたいな雰囲気が感じ取れる。
また、ここは気性が荒い港町の人達だからかもしれないが、ギンパラや海なんかは男女を問わず思い切り叩きまくる。他のコーナーで打っていても、その派手な音がはっきり聞こえてくるほどなのだ。ギンパラの上皿などは半分以上の台にヒビが入っている(笑)。まあそれだけ熱くなる人が多いというのはパチンコ店にとっては有難い事らしいが。
私は一度このギンパラをサービスコーナーになった時に打った事があるが、とにかく賑やかだった。はじめのうちこそ神経をとがらせていたが、店のほとんどの人が台を叩いているためだんだん麻痺してくる。店員の方も何とも思っていないらしく、常連さんが台を壊さんばかりに叩いても注意せず笑っているだけだ(一応店内放送では叩かないでくださいと言ってはいるのだが…)。これでは私が台叩きを注意したら、店のほとんどの人間を敵に回す事になる。
幸い私はかなり前からこの店に通っており、台を叩いている人の半数以上と面識があったので、不思議と怒りはこみ上げてこなかった。それどころか、私も魚群が出た時、たまたま通りかかった店員が見ている前で、わざと台を叩いてやった。反応は予想通りで、その店員は何も言わずに首を傾げて立ち去っていった(笑)。
私も常連と同等に扱われたと思えば少しは嬉しかったが、同時に複雑な気持ちにもなった。普通であれば、台叩きなど絶対にやらない行為なのだから。
本題に戻ろう。私は今月絶好調で、5~6月の絶不調をあざ笑うかのごとく、232時間の稼働でなんと時給4千円近く出ており、約2年ぶりの7桁が目前なのだ。そこで博打好きの私は記録を狙うため、あえて波の荒いニューロードスターVを選んだという次第である。
朝イチの用事が長引いたので、店に着いたのは9時40分だった。それでも人気機種のギンパラに比べ、ニューロードスターVのシマはいつものようにガラガラで先客は2人だけ。目をつけていた台は4台とも空いていた。
そのうちの1台にタバコを置いて細部をチェック。釘は5日前に来た時とちっとも変わっておらず、終日打っても仕事量3万以上はクリアーできると確信できた。それにしても、このシマは甘い状態がもう1ケ月ほど続いている。多分持ち玉遊技比率が極端に低く、しかも客付きも悪いからこんな事が起こっているのだろう。パチプロ駆け出しの頃はこのような状況が多々あったが、最近では珍しい事である。
9時43分打ち出し開始。投資500円、8回転目でスペシャルリーチがロードスターの図柄でかかった。この図柄、店の常連曰く「最初にこいづであだっと(当たると)爆発すんだど」という注目の図柄なのだ。
すぐに2つ隣で打っていた常連のおじいちゃんが気がつき、「いいごだ(うらやましいなあ)、こいづあだったら今日最高だなや」と言ってくれたが、いくら今月ツイているといっても、今日あたりはかなり初期投資がかさむと予想していたし、スーパーとはいっても信頼度1ケタでは期待感がほとんど持てない。
私は「まーだ、あだるわげねっちゃー(当たる訳ないよ)」と答えた。図柄は2を通り越し、「3でハズれるな」と思った瞬間、当たり図柄のロードスターでピタリと止まった。見ていた常連が、「おー凄い、こいづで今日は大爆発だどは」と言ってくれたが、「まーだわがんねっちゃー(まだ分からないよ)、俺、夜10時過ぎまでやんだよー」と本心で答えてしまった。
しかしこの確変、なんと8連チャン。この後にやはりハマリが訪れたものの(1Rが5連チャンしてしまったので計826回転)、その後も確変を引きまくり、終わってみれば約2400発のドル箱が24箱にもなっていた。途中で飾り玉になり、なおかつガラガラのシマで出しまくっていたので、普通の店ならかなり気を使うところだ。
しかし、半常連ともいえる私が絶不調だった6月、この店で連日大金を投資して閉店近くまで粘っていた事を店員と常連は知っている。そのため安心して終日気楽に打てた。本日の成績、初当たり2845分の28(約101.6分の1)。確変42回1R28回、プラス13万6千円、まさに博打台の面目躍如。これで久しぶりに7桁に届いた。
今月(9月)、今現在既に250時間の稼働を超えたので、残りの日はもう打たなくてもいいのだが、ここでまた欲が出てしまい、「よし、こうなったら自己新記録挑戦だ」などと久しぶりに気持ちを高揚させて家路についたのだった。
※CRニューロードスターV[三洋]…大当たり確率:設定1…1/119、設定2…1/131、設定3…1/141、確変突入率50%の権利物。同一図柄3つ揃いで確変大当たり、左右同一図柄で中央「A」停止で1R(小当たり)。当たった後に液晶下のアタッカーに玉を3個以上貯留で権利獲得、失敗するとパンク(権利消滅)となる。
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