三洋マシンと私
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三洋マシンと私
※パチプロ必勝本2002年5月号に掲載されたものを加筆・修正しています
今春、長男が18歳になり高校を卒業したので、それとなく「パチスロなんかやった事あるのか」と聞いたら、なんと目押しやリプレイハズシなんかはお茶の子さいさいで、かなりやっていた事が判明した。本も熱心に読んで勉強したらしく、知識も結構あるのには驚いてしまった。そしてもうひとつ驚いたのは、夜遅く私が自宅に帰ると長男が「お疲れさま」とよく声をかけてくれるのだが、私の仕事をとっくに承知の上での事だったのだ。私は多少複雑な思いながらも嬉しかったが、妻はかなりナーバスになっているようである。
必勝本の某氏曰く、「パチプロとは、その主たる収入源をパチンコで賄い、なおかつ普通のサラリーマンと同等以上(年収500万以上)の稼ぎがなければいけない。また、パラサイトシングルのような立場の人もプロとは認められない」とのこと。
ちょっと厳しい意見だが、私の場合は彼の考え方からすると、どうやら一応パチプロとしての条件は満たしているらしい(自分の場合は仮に年収500万以下だったらバンクしてしまうのだが…)。
しかし、もし私が多額のローンを抱えておらずもっと身軽だったなら、今よりも趣味に多くの時間を割いているだろう。そうなれば稼働時間を大幅に削っているだろうから、時給は上がるかもしれないが(日当2万5千円ちょっとの台を我慢して打つ事が減ると思うので)収入はかなり落ち、ひょっとしたら年収500万を切るかもしれない。
現に私の知り合いのパチプロで週に3~4日しか稼働せず、趣味に多くの時間を割き、年収400万前後の人も結構いる。でも私は前述の某氏の意見と違い、彼らも立派なパチプロだと認めている。
要は年収の大小ではなく、パチンコのみで食べていけるか否かだと思うのだが、読者の皆さんはどう考えるだろうか。
2月15日(金)晴れ
今年も良きにつけ悪しきにつけ、昨年に引き続き三洋との因縁めいた出会いが続いている。先月も2度ホームランがあったが、1回目はアニマルパラダイスL6、2回目はCRニューロードスターVと、どちらも三洋だった。そして今日、某店のイベントの海を打つために朝から並んでいるのだ。
朝7時半、日陰の寒い入口にすでに3人並んでいる。私は当然まだ車の中だが、3人はよっぽど目当てのやりたい台があるのだろう。この店の換金率は2.5円無制限なのだが、いくらイベント日に釘を開けるとはいっても、千円あたり30回を超える台は皆無だと予想している。しかし、釘さえ開けば今日の勝負ライン、千円あたり28回に達する可能性のある台が数台あるのだ。
この程度の台を打つために営業時間前に店に来るなんて考えもしなかったが、状況が厳しい現在、贅沢は言ってられない。
最近の私はどういう台を打っているかというと、週の半分以上は換金率2円台後半の無制限の店で千円あたり27~28回転くらいの台を我慢して粘っている。当初、かなりストレスが溜まったが、今では当たり前の事だと割り切ってやっているので、考え事をしながら結構リラックスして打っている。
ただ、収入はだいぶ荒れてきた。2.5円以下の店の優秀台を打っていた頃と比べ、ホームランの数こそひけを取らないが、なにせ回らないので負ける時の金額もかなり多くなった。現行のCR機で5万以上負けた日が、今年になって既に3回もある。以前優秀台を頻繁に打っていた頃は1ヶ月に1回もなかった気がするのだが…。
9時5分前、100人近くの人達がいたと思うが、これといった混乱もなく、整理券の順に整然と入場が始まった。この店はハードのサービス面でとんでもない欠陥があるのだが(店側は必死になって改善の努力をしており、間もなく解消されるので名誉のために公表はしない)、割と客本意の優良店の部類だと思う。割り込みし放題、物の置き放題を監視しない一部の店はぜひ見習って欲しい。
まあ、その類の店は客の立場になって物を考えるという発想に欠けていると思われるので、ますます競争が激化してくる状況の中、やがて淘汰されるであろう。そういう店のオーナーは一度客になって自分の店に並んでみるといい。そうすれば、ひょっとして「二度とこんな店には来たくない」と思うかもしれない(笑)。
さて、仕事の方に話を戻そう。この店は同じシマ内の釘調整のメリハリが小さい方なので、狙いの台は他の台と比べて特別釘が良いわけではない。また、海は6列全部がイベントコーナーになっているので、目当ての台はすんなり確保できた。
しかし、さすがに人気店の海のイベントは凄い。開店後、30分もしないうちに6列全台満席になった。ただ、やっぱり知り合いの同業者は1人もいない。もっと良い台を打てるのであれば「ウッシッシ」というところだが、この程度(予想は千円あたり28回後半か)では喜ぶに値しない。
それでも今日この店ではトップクラスの優秀台であろう。「有り難い事だと思わなくてはバチが当たるかな」などと考えながら打ち出し開始。さすが満席の海、開店間もなくあちこちで当たっている。この時点で釘はイマイチ渋いけれど、グレーゾーンの当たらない某店と違い「客も多いし大丈夫か」とすっかり安心してしまった。まさか今日ここでちょっとした記録を作ってしまうとは、夢にも思わなかったのだが…。
その後、「シマ全体としてはまともに出てるかな」という感じだったのだが、時間が経つごとに台の好不調の差が現れてきた。18時30分、左隣の台は25回目の大当たりの最中で、持ち玉も既にドル箱16箱、4万発近くある。
打っているのは二十歳前くらいの若いお兄ちゃんだが、魚群で確変が当たった時など、本当に嬉しそうにニコニコしている。そしてよっぽど忙しいのか癖なのか、それとも大量出玉の余韻を楽しんでいるのか、頻繁に席を立つ。それも1回の時間がかなり長い。
そういえば今から30年くらい前、学生時代に初めて出玉が1万発を超えた時、あまりの興奮に何度も席を離れ、一人悦に入っていた自分を思い出した(当時の1万発は、現在2.5円の店であれば4万発以上の価値があったと思う)。私も彼くらいの頃はパチンコで大勝ちした時、それはもうめちゃくちゃ嬉しかったのである。
そしてもう1台、右隣の台は只今持ち玉1箱、当たりの回数はまだ10回で、他の多くの台より明らかに出ていない。だが、もっと酷いのは私の台だった。
ここまで2920回まわして初当たりは5回しか取れていない。もちろん、持ち玉はなし。その上、確変図柄はまだ1回しか出ていない。パチンコも「下駄を履くまで分からない」というのが持論だが、投資金額は既に5万3千円に達してしまった。パチスロやパイナップルボンバーなどの波が荒い機種ならまだ逆転の可能性は期待できるが、もう今日はほとんど負け確定である。
それでもせめて1回交換のボーダーを超えていれば閉店近くまで粘っても良いのだが、換金ギャップが大きいので現時点からの期待時給は1500円を切ってしまった。
ここまでくれば、見識ある多くの腕の良いプロの方々なら、まずヤメるだろう。いや、もっと早くヤメている筈だ。少なくとも去年の自分だったら迷わずこれでヤメだ。しかし、ヘソ曲りで気まぐれな私は、ここでパチプロになって一番稼いだ一昨年の事を思い出した。
その年のスタイルは、とにかく1日の仕事量が2万5千円を超えると分かれば、持ち玉比率や夜の現金投資を意に介さず、事情がない限り正味13時間以上打ち込んでいた。こんなやり方だから、夜の9時以降、1回交換のボーダーを切っている台にも平気で現金投資をしていた。
この尋常ではない打ち方を正味1年ちょっとやってみたのだが、結果は持ち玉比率と、当然の事ながら時給を落としてしまった。簡単に言えば「労多くして実り少なし」という感じだったが、若干収入が増えたのも事実だった。
という事で、久々に一昨年度々やらかした、多少自虐的ともいえる夜の現金投資が始まった(ただし、読者の方々が想像されるようなストレスは、まともな店と確信していればほとんど感じない。こんな場合、努めてパチンコ以外の事を考え、それに神経を集中しようとしている)。
19時20分、3度目の再投資1万9千円、814回転目で、ここ1時間くらいの間に3回連続でハズした魚群が、1と9のダブルリーチで出現した。もし当たれば確変確定なのでまずハズれるだろうと思っていたら、案の定1も通り過ぎてしまった…と、次の瞬間キュッと戻った。本日2回目の確変図柄が6回目の初当たりで、約半日ぶりに揃ってくれたのだ。ここから爆発してくれれば形になるのだが…。
しかし、やっぱり今日はとことんツイてなく、あえなくワンセットで終わり、この持ち玉も469回転で消滅した。また現金投資が始まり、結局22時55分、4回目の再投資2万円、1045回転でギブアップとなった。
本日の成績、初当たり確率4261分の6(約701分の1)、確変図柄2回。マイナス8万500円。千円あたりの回転数29回弱。
結局、この手のCR機の負け記録を作ってしまった。「この程度の台に少し入れ込み過ぎたかな」と心の中でぼやきながら帰路についたのであった。
P.S.
4日後、別の店で12万オーバーの勝ちを収めたが、機種はギンパラだった。今年も去年に引き続き、当代設置台数ナンバーワンの三洋系マシンとのお付き合いは深くなりそうである。
※CR海物語3R[三洋]…大当たり確率1/315.5、確変突入率50%、1回ループのデジパチ。今なお後継機が出続ける人気機種の初代機。
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