有終の美
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有終の美
※パチプロ必勝本2002年3月号に掲載されたものを加筆・修正しています
今年の12月は近年になく寒さが厳しかったようで、去年雪不足だった県内の各スキー場も20日頃にはほとんど滑れる状態になった。そんな厳しい気候にも似て本業も先月に続き不調。収支はノルマどころか40万のはるか手前で終わってしまった。
残念だったのは年頭の1月以来、11ヶ月振りに月200時間の稼働を確保できなかった事だ。しかも、状況の厳しさに対して受けの姿勢に回ってしまった。少なくとも去年までだったら、地元がダメであれば決死の覚悟で他県へ遠征に飛び出していたのに…。とにかくこんな事では先が思いやられるので、初心へ戻り、より真剣に、よりアグレッシブに立ち回ろうと気持ちを新たにしている。
12月25日(火)小雪
今日は久し振りに県南の某店にやってきた。しかもパチンコが嫌いな妻と一緒である。去年までは「パチンコは人を使ってまでやるべきものではない」というのがポリシーだったが、最近考え方が変わった。私の場合、将来の目標達成のための資金を作れなければ、多くの犠牲を払ってパチプロになった意味がないのである。
いくら頑張っても「生涯パチプロ」になれない自分は、1日も早くこの仕事と決別しなければならない(ただし前回言ったように今の仕事に対しての偏見はもう持っていない)。そのためにも時には鬼になり、邪道だろうがなんだろうが(もちろんゴトのような違法行為は除く)、少しでも収益を上げる事に全力を尽くすのが自分の使命だと考えを変えたのだ。
そうしたわけでジリ貧の今月、久しぶりに妻へ頼み込み、「大漁」の期待がほんのちょっと持てるこの店に早朝から2人で並んでいる。これはパチプロになりたての頃には考えられない事であった(当時はパチンコに対する偏見が強く、妻が自分の仕事場に来る事を極端に嫌っていた)。
この日も早朝から予想通り大勢の人が並んでいた。早速入店順の抽選が始まり、先にクジを引いた妻は案の定2ケタの数字を引いてしまった。そして私も2ケタの数字と思いきや、引いたのはなんと7番だった。これはつまり店に10台くらいしかない超甘釘のお宝台を打てる権利が貰えるという事なのだ。
今日は久々にツイている。今年の打ち納めの日に2日分の仕事量が確保できるなんて幸運この上ない。入店前にどの台を打つかは決められてしまうので釘を見てから選ぶ事はできないが、経験上ガセだったことは一度もない。開店までかなり時間があるため、とりあえず妻を車で最寄りの駅まで送り、礼を言って帰ってもらった。
8時50分、7番目に入店した私は、指名したCRアニマルパラダイスL6のお宝台にゆっくりと着席した。この機種は今まで釘は何度も見てきたが、打つに値するような調整にはまだ一度も出くわした事はなく、今日が初打ちとなる。さて釘はいかに…。
嬉しい事に、この店では珍しく風車がノーマルに近い調整だった。道釘は少し左側が下がっていたが、その分ワープ入口が若干プラス調整されていたのであまり問題はないだろう。そして、ヘソは予想通り親指が入るほど開いている。贅沢を言わせてもらえばヘソが右開きで左上がりなのが気に入らないのだが、それでも千円あたりの回転率は40回を下回る事はないはずだ。
あとはこの台のクセ、という事になるのだが、経験上、三洋の台は他メーカーより個体差が大きいと認識している。もし素性が良かったら…ひょっとしてプラス10回転近くを見込めるかもしれないが、あとは実際打ってみなければ分からない。
ここで打ち出し開始の9時まで少々時間があるので、トイレのついでに他のサービス台を見て回ったら、全台ともヘソの左釘が明らかに自分の台より大きく開いている。これは、恐らく私の台がよっぽど素性が良いか、あるいはスカを掴まされたかのいずれかに違いない。今さらどうしようもないので、あとは前者である事を願うのみである。
9時1分、打ち出しを開始。すぐに保留玉が満タンになり、「ひょっとしたらこれは久々のお化け台で、千円あたり100回近く回る台かもしれない」などと考えていたら、すぐに失速してしまい、結局500円分の玉がなくなるまでに28回転しか回らなかった。それでもこのペースだったら大変な回転率である。この店は安全と思っているし、今どきこんな台を終日打てるなんて幸せだと思わなければいけない。
投資千円、500円分を打ち込んだ保留ランプが、まだ消化しきらない28回転目に3と4のダブルリーチがかかり、フラミンゴが2度飛んだ。しかも、2回目は大群だったので、同じ三洋の魚群のようなものに違いない。その直後、ギンギラパニの通常時で鉄板のマリンちゃんプレミアに現れるような女性キャラが登場した(ただしゼブラではない)。この時点でこれも鉄板かと思い込んでしまった。
恥ずかしながら、この仕事を専業とするようになってから、パチンコ雑誌で台のスペックを調べる時、性能にほとんど関係ないと思っているリーチの信頼度はあまり見ない。よって、このような事がたびたびある。この時も家に帰って本を見てから各リーチの信頼度が初めて分かった(笑)。
これは運良くチーター(絶対にヒョウではないと思う! 笑)図柄で当たって4連チャン。その後、今月の不調がまるで嘘のように順調に当たり、終わってみれば4万発オーバーのホームランだった。
今日の成績。投資千円、回収11万4千円。初当たり確率3377分の11(307分の1)。確変図柄17回、通常図柄11回。千円あたりの回転率は約48.8回。今どきの通常営業ではまず見つけられないお宝台であった。
所見として同じ三洋のギンギラパニックに勝るとも劣らない強烈な回りムラが起こるのがちょっと厄介と言えようか。また、スルー周辺の釘が大幅なプラス調整でないと確変中にかなり玉が減ると思われた。ちなみに私が打った台は少しプラス調整になっていたが、回転率が予想以上に高いにもかかわらず、確変中は平均で50発も増えなかった。
これで今月もやっと収支が30万を超えてくれたが、同じく不調だった先月に比べて、まだ10万も稼ぎが少ない。打っている台のほとんどがCR機の現在、月250時間以上稼働してもまだまだ理論値には収束してくれないのに、180時間くらいしか打たなくてぼやくのは早計なのだが…。最近パチプロになりたての頃と比べると明らかにバイタリティーが落ちてきたので、ここらで気合いを入れ直さなければならない。
それにしても、来年もちゃんと稼げるのかと考えると全く不安でしかたない。メジャーリーグで初めて日本人として新人王のタイトルを獲った野茂投手曰く、「スランプに陥ったときは何も考えない」。よし、私も見習ってみよう。
2001年の総括をしてみると、まず収入面ではパチプロになって初めて前年度を下回った(去年より100万円の減収。稼働時間は2767.4時間)。元々稼働時間を前年より大幅に削ろうと考えていたので、ある程度の減収は承知の上だったが、時給2500円を少しだけだが切ってしまったのは誤算だった。
原因のひとつはエリア内の厳しさが増した事(クォリティーの低下と同業及びハイレベルなパチンカーの増加)。これに関してはアグレッシブな姿勢をとらなかった点を反省している。去年だったら仙台周辺が厳しい時は、ダメ元で積極的に遠征していたのだ。
そしてもうひとつの原因は、記録面で不可解な事が多かった点にある。去年も例年のごとく2千回転オーバーのハマリに4回遭遇(わんパラSK1回、海3Rで3回)したが、問題はその内容で、まずわんパラSKの時は私の他にも2千回オーバーのハマリ台が4台も出現したのだ。いくら何でも同じシマで同じ日にサービス台25台中5台が2千回転オーバーのハマリを喰らうなんて尋常ではない。
他にも"グレーゾーン"で打っていたのではないかと思しき事が何度かあった。何事にも事故はつきものだが、今後もこのような現象が増えてくるのであれば、この稼業からの早期撤退も考えなければいけない…。ハマリは職業上仕方ないが、せめて安心してハマっていたいものである。
最後に、今年の目標をひとつだけ公言しておくと、未だ達成できないでいる「禁煙」だ。仏の顔も三度までと言うけれど、今度こそは絶対に達成するぞ! でもやっぱりキツいかな…。
※CRアニマルパラダイスL6[三洋]…大当たり確率1/317.667、確変突入率50%のデジパチ。海シリーズにおける「マリンちゃん」に該当するキャラ「アニーちゃん」のスーパーリーチ中、衣装がゼブラ模様ならプレミアだった。
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