ド派手なデカブツ(藍川たお)
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ド派手なデカブツ(藍川たお)
パチンコのシマを歩いていると、いつも思う。
「みんな、役モノがデカすぎやしない?」と。
剣がぶっ刺さっていたり、巨大な手が落ちてきたり、めちゃくちゃデカい顔が付いていたり。どれもド派手で目を引くものが多い。なんなら、デカすぎてデータ表示器が全然見えないものもある。固定資産税がかかりそう。
昔、ホールでバイトをしていた先輩に「役モノってデカすぎません?」と聞いたら、「ああ、俺らアレのこと『大人のおもちゃ』って呼んでたわ」と返ってきた。
「おもちゃ」は百歩譲って見た目通りだとしても、「大人の」が付くだけで急に夜の響きになるのは、本当にヤメてほしい。
謎にしっくりきてしまった気持ちを抑えて、とりあえず「コラ!」とだけツッコんでおいた。あの先輩は今も元気だろうか。
それはさておき、一方でパチスロのシマを見ると、超巨大な役モノって意外と少ない。
もちろん最近だと、『スロット ソードアート・オンラインII』の銃や、『L虚構推理』の引っ張る矢印、『L 東京喰種』のデカいボタンのように役モノが付いている機種もある。でも、パチンコほどギラギラした存在感はないというか、控えめな印象。
その代わり、液晶はどんどん大型化していて、もはやテレビを見ているような感覚になる。今は映像で魅せる時代なのかと思ったけれど、よく考えればパチスロは昔から比較的シンプルな筐体が多かった気がする。
なんでだろうと思って調べてみたものの、あまり情報は出てこなかった。「リール周りの規制がかなり厳しい」といった話がふわっと書かれている程度。今度、詳しい人に聞いてみたい。
でも、もしそういう規制を全部無視して、ヤリたい放題に台を作れたらどうなるんだろう。
少し妄想を膨らませてみた。
例えば、和風や時代劇系の台。熱いバトル中、勝利濃厚時の20%くらいの絶妙な確率で、台からにょきっと「剣」が生えてくる。それを握って、斜めに「ザクッ!」と振り下ろせたら気持ちよさそうだ。
麻雀系なら、下から「国士無双」など役満テンパイの牌がせり上がってきてほしい。そして両手でその牌をパタッと前に倒すと「ロン!」と叫んでくれる。自分でアガった感がスゴそう。
乗りモノに乗る系の台なら、それぞれの車種や機械に合わせた本物さながらのハンドルを付けたい。押し順当てなんかもボタンではなく、「右へハンドルを切れ!」みたいに操作できたら楽しそう。完全にゲームセンターでイニDやマリカを遊んでいる気分だけど。
あとは拳で戦う格闘系の台。
さすがに台を殴るのはマナー違反どころか普通に出禁なので、ここは平和にグータッチなんてどうだろう。
勝利が確定した瞬間、台から手が出てきてグータッチ。勝利を分かち合い、友情まで芽生えるシステムである。
…と、いろいろ想像を膨らませてみたワケですが、もし本当にこの台が完成して、ホールに置いてあったら打つかと聞かれたら、たぶん打たない。
自分でノリノリで考えたくせに、冷静に想像するとめちゃくちゃダサいかも。
今はもうスマスロへの入れ替えも進み、メダルすら触らないスマートなスタイルに、こちらの感覚もすっかり慣れてしまった。パチスロは、デカい役モノでアピールするより、スッキリした筐体のほうが今っぽい。結局、期待値があればぶん回すのがパチスロだし、リールに集中したいという気持ちもやっぱりある。
このまま進化していって、いつか筐体の前面がフルスクリーンになる時代が来るのかな、なんて想像すると、少し寂しい。
だからこそ、パチンコにはこれからも思い切りデカい役モノを付け続けてほしい。パチンコをやったことがない人や、アニメが好きな人が「なんだこれ!」とワクワクして、新しく始めるきっかけになるかもしれない。
大人が本気で遊ぶための、巨大でド派手なおもちゃ。
そう考えると、先輩が言っていた「大人のおもちゃ」というネーミングセンスも、あながち間違っていなかったのかもしれない。
そんなことを妄想していた、今日この頃でした。

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