約1ヵ月振りのパチンコ
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※パチンコ必勝本DREAMS2011年6月号に掲載されたものを加筆・修正しています


周知の通り、東日本の太平洋沿岸は未曾有の大震災の被害を受けたわけであるが、私の地元宮城県のパチンコ店においても被害は甚大で、ほとんどの店が2週間以上の休業に追い込まれてしまい、まだ営業できない店も多数ある。噂では今回の被災で廃業に追い込まれた店も何軒かあるようだ。

最近パチンコ店はただでさえ経営が大変だというのに、弱り目に崇り目というか、本当に気の毒だと思う。そしてこれは私のような輩にとっても由々しき問題であり、これから先の長い茨の道を暗示しているのかもしれない。

私の予想では少なくともあと半年くらいは震災前の状態に戻らないと思っている。一応3月下旬から店回りを再開しているが、案の定状況は厳しく、1発も弾かずに退店というパターンが定番になっているのだ。

なので4月に入ってからは充電のため、パチンコ以外のことをやっていた。しかし生活費がかかるのは変わらないので、いい加減アクションを起こさなくてはいけない。


4月12日(火)晴
今週に入り、贔屓にしていた何軒かが営業を再開。そして近所の小学校(私の母校)では遂に桜が開花した。

春を告げる自然の証はいろいろあるが、いつもながらこの桜の花を見ると本当に春がきたんだなと思い、鮮やかな美しさと散り際の潔さに感動してしまう。


ところであの大震災以降、当分の間は仕事ができないと覚悟しており、その時から桜が咲くまでは焦らず、じっと我慢しようと決めていた。

そしてここにきてとうとう動き出す時がやってきたようだ。この仕事を専業にしてから14年になるが、今回のように1ヵ月も打たなかったのは初めてである。


まずは車で10分程度のS店へ向かった。この店には先週の開店初日に見に来てはいるが、その時は打とうと思える調整ではなく、今日はたまたま開店時間が他店より早かったので寄ったのだ。

一応ダメ元で店へ入ったが、やはり前回同様、ボッタクリではないにしろ、打てそうなレベルには見受けられず、すぐに店を出た。

そしてさらにS店近くにある4軒の店を回ったが、いずれも似たりよったりで「スカ」だった。そこでこの地区に見切りをつけ、国道○号沿いの激戦区へ行ってみることに。


10時過ぎ、この辺では贔屓にしている(勝ち負けは別にして、店の雰囲気や店員の対応が良く気に入ってるという意味)E店に入店。

ここは最近換金率が変わったのでひょっとしたら使えるかもしれないと思ったのだが、先月来ようとした矢先に大地震が起きてしまったのだ。

先程回っていた地区の店よりはマシなものの、4パチコーナーはどのシマもガラガラである。やはりこの大変な時にパチンコで儲けてやろうなどと考える余裕のある人は少ないのだろう。


ところが釘を見ると明らかに今まで回ってきた店よりも良さげなのだ。と言っても鉄板で打てそうな台などはあるわけがなく、経験則に照らし合わせると、打てる台は10台中1台あるかないかという感じだ。

しかも良くて2万クラスの勝負ラインギリギリの台に違いない。もし10年以上前なら、さっさと見切って日当3万オーバーの台を探しに他店へ向かっていたところだが、最近はこういう台でも打たないと凌いでいけないのだ。

それに加えて今の機種は波が荒く、ミドルスペックでも1日打って10万以上負けるなんてことも珍しくはない。

当時そういう台を当たり前に打っていた優秀なパチプロたちは、店側が渋くなった上に波が荒くなったことに嫌気がさし、見切りをつけて辞めてしまった連中も多くいる。


さて、この店で打ってみようと決めたが、全体的には良さ気に見えるものの、台ごとのメリハリがさほどなく、ほぼ一律調整で、しかもまだ人はまばらである。はっきり言って選びたい放題なのだが逆に迷ってしまう。

こんな場合、自分なりの決めごとはあるのだが、取りあえずまだ入って間もない北斗百裂の1台を選んで着座した。


10時20分に打ち出し開始。実に32日振りのパチンコである。ちょっとだけ新鮮な気分ではあったが、それ以上に、連日起こっている余震が今日も必ずくるんだろうなという不安の方が強かった。

最初の1000円で19回転。まだなんとも言えないが、あまりゲージが良くないこの機種においては見た目通りといったところだろう。あとはこの台がデキの良いことを願ったが、3000円を使い切った時点でも59回転と思わしくないので他の台へ移動した。

しかし次の台も3000円でやはり回転率は1000円あたり20回転にわずかに届かない。他にも2台、計4台の百裂を試したが、どれも似たような感じで、ボーダーをわずかに上回ってはいるが打ち切れる台ではなかった。

そこで新海へ移ったが、ここも百裂と同じくらいしか回らず、3台目でドロップアウト。他にも巨人の星など3台試したが、いずれも勝負台のレベルには届かなかった。


それにしても今日のように一律で少し良さげに見える調整は本当に難しい。昔のようにジグマ状態で頻繁に通って勝手知った店ならもっとうまく立ち回れるのだろうが、この調子だと試し打ちだけで終わってしまいそうだ。

時間を見るともう11時50分。しかも勝負台に届かないレベルの台で1万9000円も使ってしまっている。とにかくこれ以上ダラダラとやってもキリがないので、もう1台打ってダメだったら諦めて他の店に行くことに決めた。そして最後と決めたのは、最初と同じ北斗百裂である。


実はこの台、初めに打っていた隣の台で、僅かの時間ではあったが、なかなか良さげな弾道でデキが良く見えたのだ。

実際打ってみると、ステージ上、横ルートともに先程打った3台より感触は良く、5000円打ち込んだ時点で112回転と、今日11台目にしてやっと終日打ち切れそうな台と出会った。

このまま回転率が持続してくれればなんとか仕事量2万円以上は確保できそうだ。そう考えていた矢先の投資6500円、138回転目で画面真ん中に赤字で「救世主」という文字が出現した。

これはセグを確認しなくても潜確当選だが、細かいことを言うと、本当はこの画面直前の大きい水晶玉が現れる時のナレーションに合わせて2個打ち(2Rは2回・6Rは6回の2個打ち)を行なわなければいけなかった。

久し振りのパチンコだったからだとしても、この厳しい現状においてはこういう些細な点にも気を遣わなくてはいけない。それにしても、潜確とはいえ、実に33日振りの大当たりは正直嬉しいものである。


しかし36回転の確変は何事もなく過ぎ去ってしまった。ただ、この後いくらハマろうが、回転率さえ落ちなければ何の憂いもない。しかし、パチンコ以外で1つ気にかかることがあった…。

昨日まで毎日欠かさずにあった余震を今日はまだ一度も感じておらず、それがなんとも不気味だったのである。できれば大当たり中は遠慮願いたいものだ。


その後も今日のデッドライン1000円あたり20.5回を下回ることはなく、なんとか打てていたが一向に大当たりを引けない。

ところが14時過ぎ、再投資2万2500円、469回転目でちょっとアツそうな演出を見ていたら、一見キノコのような子供っぽいキャラが登場(この時エイリやんという名前は知らなかった)。

初めて見る上に、あまりにも北斗のイメージとミスマッチなので、ひょっとしたらと固睡を呑んで見守っていると、これがやっと待望の7で当たってくれた。


そして大当たり直後のわずか3回転でまたしても7で当たり、さあこれからというところで当初から抱いていた一抹の不安が遂に現実になる。やはり今日も地震が起きてしまったのだ。

まあ滅多に大きいのはないと思うが、そう思っていても5日前、仙台市内を二度目の震度6強が襲った。まずは揺れが大きくならないことを願いながら上を見たが、落下してきそうな物はなかったので、そのまま打ち続けることに。

ところが揺れはおさまるどころか徐々に強くなってきた。体感では間違いなく震度4だ。しかもなかなか止まらない。

もしかしてまた震度6にでもなったらどうしようなどと良からぬことを考えてしまい、揺れが終わるまでの約1分間、ドキドキハラハラしながら必死で大当たりを消化していた。

この確変は16R5回、6R1回、2R1回で1万発以上獲得し、本来なら至福の時間であるはずなのだが、むしろ絶え間ない疲労感にさいなまれた。


その後も当たる度に地震のことが脳裏をよぎり、21時30分に店じまいした時はもうへロへロになってしまった。

結局地震がきた時の連チャンを超える爆裂は一度もなく、尻すぼみで終わってしまったが、最後まで回りが落ちなかったのでなんとか仕事量は2万円を確保。


今後も私の地元では厳しい状況が続くはずだが、果たしてこの先やっていけるか不安で仕方がない。でももうネガティブに考えるのはヤメた。とにかく生きてさえいればなんとかなるのだから。それにしてもこの余震はいつまで続くのか…早く終息して欲しいものである。



投資…41500円
回収…11599個
大当たり…23回



ボランティア活動をしていた友人

私の虫友達にT君という優秀なパチプロがいる。彼もテリトリーは宮城県なのだが、現在は県内のパチンコ店の状況が尋常ではないので、さすがに空振りの日が多いらしい。そこで彼は打てない日にボランティアセンターへ顔を出していた。

そして要請がある家へ行って部屋の片づけ、津波の瓦礫撤去、避難所の手伝いなどをやってる。なんでも、そうやって家に帰るといい感じでバタンキューになるのだそうだ。この話を聞いて非常に驚いたと同時に、改めてナイスガイのT君を尊敬してしまった。今後は是非私も参加したいと思っている。