またしてもトラウマ台との勝負に
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またしてもトラウマ台との勝負に
※パチンコ必勝本DREAMS2005年7月号に掲載されたものを加筆・修正しています
先日、同業の友人からこんな質問をされた。「阿川さんは人を使ってパチンコで金儲けすることに関してどう思いますか?」と。
彼がなぜ聞いてきたのかというと、某攻略雑誌に「人を使ってパチンコで儲けている連中は心が貧しい」という主旨の記事があったからだというのだ。
この記事の詳細は知らないが、確かに私はパチンコを打っている最中は心が豊かだと思った事は一度もない。それでも我慢して打っているのは、生活費を稼いで心を豊かにする時間を持ちたいからなのだ。
私がパチプロになりたての頃は、養うべき家族と重い借金を抱え、毎月300時間以上必死でパチンコを打っていたので、心身ともほとんどゆとりはなかった。しかし経済的に何とか落ち着いてきた3年目が過ぎた頃から、パチンコ以外の時間を持ちたいという欲求が強くなってきた。
だがこれは、あくまでも最低限以上の稼ぎがあってこそ可能となることだ。最近は体力的に衰えたので、駆け出しの頃に比べれば稼働時間は大幅に減ってしまったが、未だに仕事をする時は以前にも増して真剣にやっている。それは生活費を稼ぐ以外に、少しでも自分の豊かさへの投資をしたいからに他ならない。
ハッキリ言えば、パチプロとは金を稼いでなんぼのものであり、少しでも収入を増やすためにはあらゆる努力をするのは当然である。その手段の一つとして『代打ち』を選択する人もいるということである。
その結果収入が増えて自由な時間が出来るのなら、良い事づくめなのではなかろうか。とは言っても実際はそのような優秀台を見つけつつ、人を使うのはなかなか難しいものなのだが…。
『代打ち』に関して、こんな同業を紹介しよう。私の趣味である虫が縁で付き合いを始めた、M君という30代半ばの友人である。
彼には3人の小学生の子供がいるが、奥さんはいないため、必然的に日常は子供中心の生活となる。毎朝子供を学校へ送り出してからホールへ行くのだ。
M君の立ち回りは主にパチスロである。どんな優秀台を掴んでも、子供が帰宅する夕方までには打つのを止めなければならない。とにかく時間になるとM君は一旦家へ帰り、子供達の世話(炊事・洗濯・一緒の入浴等)をした後でまた店に戻ってくるのだが、その間はバイト代を払って代打ちを頼んでいるのである。
話を聞いて一つ救われることは、彼は食事を作るのが大好きで、毎日子供の弁当のおかずを何にしようか考えて作るのがとても楽しいということだった。
少なくとも彼は、代打ちを頼むことによって家事をこなすことができるのである。心身ともに有意義な時間を過ごし、心も豊かになっているのではないだろうか。
ちなみにM君も私と同じ考えで、パチンコやパチスロは金儲け以外にはほとんど何の役にも立たないと割り切っており、できることなら一刻も早く止めたいと思っているのだ。ただ、お互いにこの仕事に対する感謝の念だけは忘れないでいようと思いで考えは一致している。
5月某日(晴)
ゴールデンウイークも終わり、一昨日からやっと本腰を入れて本業に励んでいるが、現実は厳しい。仕事を再開してから2日間ともに日当3万オーバーの台をゲットすることはできなかった。
一応今日もアテはあるのだが、これといった大本命はない。もし昼まで店回りをしてダメだったら泉ヶ岳(仙台市の代表的なアウトドアスポット)山麓で渓流釣りをしようと思っていた。
7時30分、車に釣り具一式を積み込み、最初の目的地、仙台市南部の激戦地区P店へ向かった。
8時過ぎに店の駐車場へ到着すると、予想外に人が多い。なんと200人近くも人が集まっていたのだ。よく考えてみれば、今日はパチンコ・パチスロのイベント日が重なっていた。こんな事ならもっと近くのA店に行けば良かった…。そう思ってみたが、時間的にはもう間に合いそうにない。仕方なく大勢の行列へ加わることにした。
この店で優秀台を確保するには、少なくともクジで30番以内を引かなくてはならないが、私が引いたのは112番。ほぼ落選確定の順番だった。しかし万が一ということもあるので、とりあえず入店してみることにした。
8時50分頃、先頭の人が入ってから10分近くたって、ようやく入店した。まず新海と大海のシマを覗いたが、さすがに大勢の人達が入って立錐の余地もない。
次に比較的空いていた大ヤマト2のシマへ入ってみたが、ここも数台あったサービス台は当然の如く押さえられていた。
もうどこのシマに行ってもサービス台が空いているとは思えなかったが、念のため全部見てから帰ろうと大ヤマトのシマを離れかけたその時、サービス台から入場券をはずす人を発見した。
すかさずこの台を押さえたことは言うまでもないが、何故この台がパスされたのだろう?
クギをまじまじと見ると、いつもの甘いクギ調整よりは若干ヘソ幅が狭く、そして逆段差調整になっていた。この台、以前打った時は千円あたり29回くらい回っていたが、今日は確実に回転率が落ちるていると予想された。
ひょっとして、この台を捨てた人はそれを察知していたのか? もしそうなら相当ハイレベルな人物である。ふと、データの回転数表示を見てみると思わず笑ってしまった。なんと昨日38回も当たっていたのだ。
以前、イベント台を取れるか取れないかギリギリの順番で入った時、取れるはずのない人気の新海スペシャルの甘クギ台が空き台だったという不思議な事態に遭遇した。もちろん台を確保したが、やはりその時も前日36回も当たっており、私はその台で6万円負けてしまった。
やはり人の心理として、前日爆裂した台を打つのは嫌なものなのだろうか。私も本音は同じだが、実戦ではこのような考え方を排除して台を選んでいる。
9時ちょうど、オープニングの曲が流れ打ち始めた。最初の千円で23回。やはり逆段差の影響があるのか、以前打った時と比べて感触がイマイチだ。対戦相手は分母500の博打台。もしこの回転率のまま2000回転ハマったら8万円以上使ってしまう。
「とりあえず5000円打ち込んで上がる兆しがなかったら早々に撤退して釣りに行こう」…そんな事を考えながら打ち続けた。次第に回転率は上がってきたものの、やはり以前よりは確実にペースは落ちている。
投資9500円、246回転目で今日2回目のワープ予告が発生。シングルラインのスペースゼロリーチになり、WARNINGの文字が出現した。絵柄は7。予告も短かったし、ほとんど期待できない演出に思えた。
予想通りリーチがハズれ、次の回転が始まると思った瞬間、当たり絵柄の7が横一列に派手な音を伴って揃っているではないか。一瞬あっけに取られたが、この店の大ヤマト2で初めて確率の分母数以内で初当たりを引いたのだ。
ただここまでの回転率は今日のデッドラインを何とかクリアしているものの、まだ始まったばかり。厳しい勝負になるだろうという認識に変わりはない。
ところがパチンコはまったく予想外の展開がよく起こるものだ。何とこの確変、時短中の引き戻しを含め12連チャンを達成した。あっさりとこの機種の連チャン記録を更新してしまったのである。
その後はいつものような1000回ハマリは一度もなく、初当たりの確率オーバーは584回転と942回転の2回だけ、しかも単発は1回だけと、この機種ならではの爆裂モードを初めて体験できた。
22時5分、この日38回目の大当り後の時短を消化して仕事を終えた。
本日の成績、初当たり確率…1/319.3、総回転数4680回転、千円あたりの回転数27回転弱。
遅ればせながら、この機種において初ホームランとなった。とはいえ、これまでのことを考えれば、仮に今日10万発出ても理論値には追いつかないのだ。
ちなみに、一番近くにあった同機種のイベント台は4回しか当たっておらず、スタート回数が3150回転を表示していた。もし一人で打っていたら、軽く10万以上の負けである。
私は今のところこの手の機種において、3000回ハマリも20万以上の大勝ちもないが、今後も打ち続ける限り必ずどこかで洗礼を受けるだろう。それにしてもこの大ヤマト2は一日単位で見ると、まさに博打台そのものである。
余談だが、今日私が打った台を最初に取ろうと思ってパスしたこの店の常連が、「マサガ3日ツヅゲデ4万パヅ出っと思わねおなや」と知人にぼやいていたらしい。
まったくパチンコの出る出ないの予測は、何年やっていても難しいものである。
【阿川プロへの質問コーナー】
Q.
阿川さん、こんにちは。新規則機の中で、突然確変(エヴァ、シンデレラボーイなど)の機種が人気になっていますが、こうした機種を阿川さんはどう打ち崩していますか? 良かったらご教示ください。
A.
ご質問の『突然確変』といえば、私は今のところエヴァンゲリオンSFの暴走モードしか見た事がないが、ハッキリ言ってこの手の演出は大嫌いだ。
大当たり抽選に当選しながら出玉がない…。理屈では分かっていても、以前よく打っていたCRギンパラなどの権利モノの確変パンク状態を思い出してしまい、出玉を一回分損した気分になってしまうのだ。
まあ、あくまでもオマケの機能であれば有り難いと思うのだが、実際は確率の分母が殆ど500に近い同シリーズのZFと実質確率はなんら変わることはないわけで、そう割り切ってしまえばある程度納得できるのかもしれないが、割り切れない私としては腹立たしささえ覚えてしまうのだ。
そして残念ながらヒラ打ちプロである私には、演出に対して特に打ち崩すための攻略法などというものは存在しない。
質問の答えになっていないので申し訳ないけれど、こうした『突然確変』機種は一つの演出として捉え、不確定要素が多い部分について、一喜一憂して楽しむタイプの機種だと思うのだが…。
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