皆は6号機の設定1の挙動について訊かれたら、どんなイメージをするだろうか。
おそらくは、あまり良い印象を抱かないだろう。かくいう私も同じだ。設定1が勝ちにくいことは分かっているが、6号機の設定1は「何もチャンスを与えられないまま、ただ負ける」ということが起きやすい印象がある。その影響もあってか、5号機が姿を消してからは…
「あのとき、アレがああでこうだったら勝っていた」
そんな負けたときの"たられば"をあまり聞かなくなった気がする。"たられば"の代わりによく耳にするようになったのは…
「低設定だから負けた」
である。勝敗は設定が握っていて"事故"なんてまず起きない、という気持ちの変化を強く感じる。
だが、2022年6月。6.5号機が登場してパチスロは新時代に突入した。
今までの機種と6.5号機の違いを大雑把に説明すると「いっぱい出るようになった」だろう。どんなに展開が悪くても、奇跡の大逆転が起きる可能性はゼロではないのだ。もちろん、それは設定1でも例外ではない。
同年7月にサミーから1発目の6.5号機である『パチスロ甲鉄城のカバネリ』が登場する。今回はこの機種の設定1がどんな挙動を示すのか、その実戦記を書き綴っていこうと思う。
結果から書いてしまうと、私は負けた。途中、ST間1000Gハマリを喰らい完敗だった(ST突入までゲーム数はリセットされない)。
「なんだ、やっぱり設定1は設定1か」
そう思う人も少なくないと思うが、打った感じの印象は「今までの設定1とは似て非なる」だった。
まず、1発目のボーナスは300G弱回して規定ゲーム数から駿城ボーナスに当選。このボーナスのST期待度は約20%で、ボーナス中は成立役を参照してポイント獲得抽選が行われ、最終的な獲得ポイントでST抽選となる。
貯まったポイントは2200pt。これがどの程度期待できるのかは分からないが、数字が"青"だったので、まぁそういうことだろう。
で、案の定スルー。おそらく、赤になるまで貯める(8000pt以上)と大チャンスなのだろう。
2回目のボーナスも同じく300Gほど回し、規定ゲーム数から今度は青7揃いのエピソードボーナス(ST突入確定)に当選。
これでST間600Gほどハマってしまったが、6.5号機は2400枚が出玉の上限ではなく、差枚2400枚獲得まで有利区間が継続できるようになった。つまり、「2400枚+投資した分」が戻って来る可能性があるのだ。
なので、「やったるでー!」と気合いが入らないワケがない。加えて、本機はツラヌキSPEC、完走しても再びSTに突入するので夢は広がる無限大。
ちなみに、STは25G+α継続し、チャンス目が出現するとボーナス当選のチャンス。また、カバネリ高確というものがあり、液晶下部で光っているチャンス目(上の写真だと、無名or美馬チャンス目)が引けたらボーナス期待度は大幅にアップする。
さあ吐き出せ、今まで吸い込んだ分を全部吐き出せ。そう鼻息荒くレバーを叩いていると…
苦戦することなく、あっさりと対応チャンス目を引き、それがボーナスに当選して2連チャン。
そして、サクっと3連チャンと順調そのもの。コレはこのまま完走する流れではないか、初STで完走するのではないか。流石はスロカイザーだ、と自画自賛しようとしていたが…
失速して、STは3連で終了。その後は大きなハマリもなく、軽めの初当たりが続いて…
順調にSTにも突入したが、冒頭で書いた通り…
ST間1000Gハマリを喰らい絶体絶命の状態まで追い込まれてしまった。これが天井だったのか、エピソードボーナスに当選してSTに突入。
6.5号機は2400枚が出玉の上限ではなく、差枚2400枚獲得まで有利区間が継続できるようになった。つまり、「2400枚+投資した分」が戻って来る可能性があるのだ。なので、「やったるでー!」と気合いが…
まぁ、冒頭でネタバレしているので、逆転できなかったのはバレバレだ。
大ハマリしたのはこれが最後で、そのあとは順調に初当たりが引けるし、STにもよく突入した。だが、肝心のSTが不発で上手く連チャンできず、まとまった出玉を得ることなく実戦終了の時間を迎えた。
今回の敗因は明確で「チャンスは与えられたが、それを活かせなかった」だ。
公式サイトに「ST終了後125G以内のボーナス引き戻し期待度50%OVER!?」と書かれているように、低設定でも引き戻しのチャンスは十分にある。
今回の実戦では50%OVERに届かなかったものの、浅い当たりは何度も確認できたし、初当たり2回に1回ぐらいのペースでSTにも突入した。
そう、チャンスはあったのだ、チャンスは。だが、STが下手すぎた。
ST中は3択チャレンジが発生することがあり、押し順正解でチャンス目出現となるのだが、私はコレがとことん下手だったのだ。
今回の実戦ではトータル15~20回ぐらい3択チャレンジが発生して、正解したのはわずか3回。3択チャレンジの発生回数はカウントしなかったのでアバウトだが、正解した回数は少なすぎたので、しっかりと覚えている。
3択チャレンジの成功率が20%以下、そりゃ苦戦する。
あと、CZは3種類あってその中で1番アツい、期待度約77%もある美馬CZの成功率が0%(0/4)だったのも地味に痛い。ST終了後、20Gで美馬CZ突入という引き戻しの大チャンスがあったのに、それを棒に振ってしまった。
もし、3択チャレンジの成功率が期待値通りだったら、もし、美馬CZをしっかりと射止めていたら、間違いなく結果は大きく変わっていただろう。
【パチスロ甲鉄城のカバネリ】設定1実戦DATA |
ゲーム数 |
役 |
備考 |
(241) |
無名CZ |
失敗 |
(284) |
駿城ボーナス |
|
645 |
エピソードボーナス |
|
(1) |
ST |
|
22 |
カバネリボーナス |
生駒→200枚 |
24 |
カバネリボーナス |
無名→223枚 |
26 |
ST終了 |
318枚 |
(42) |
無名CZ |
失敗 |
(254) |
生駒CZ |
成功 |
(276) |
駿城ボーナス |
|
(322) |
無名CZ |
失敗 |
473 |
駿城ボーナス |
|
(1) |
ST |
|
3 |
カバネリボーナス |
無名→222枚 |
28 |
ST終了 |
221枚 |
(20) |
美馬CZ |
失敗 |
122 |
駿城ボーナス |
|
(1) |
ST |
|
24 |
カバネリボーナス |
生駒→300枚 |
12 |
カバネリボーナス |
無名→315枚 |
24 |
カバネリボーナス |
生駒→200枚 |
29 |
ST終了 |
582枚 |
(69) |
無名CZ |
成功 |
(83) |
駿城ボーナス |
|
(117) |
駿城ボーナス |
|
(191) |
生駒CZ |
失敗 |
(336) |
無名CZ |
成功 |
343 |
エピソードボーナス |
|
(1) |
ST |
|
26 |
カバネリボーナス |
生駒→300枚 |
24 |
カバネリボーナス |
生駒→200枚 |
27 |
カバネリボーナス |
生駒→300枚 |
33 |
ST終了 |
571枚 |
(57) |
無名CZ |
失敗 |
(119) |
駿城ボーナス |
|
(641) |
無名CZ |
失敗 |
(792) |
生駒CZ |
失敗 |
(814) |
駿城ボーナス |
|
(988) |
美馬CZ |
失敗 |
1022 |
エピソードボーナス |
|
(1) |
ST |
|
25 |
カバネリボーナス |
生駒→200枚 |
2 |
カバネリボーナス |
無名→321枚 |
30 |
ST終了 |
416枚 |
(24) |
無名CZ |
成功 |
(31) |
駿城ボーナス |
|
(64) |
無名CZ |
成功 |
(86) |
駿城ボーナス |
|
(119) |
生駒CZ |
成功 |
141 |
エピソードボーナス |
|
8 |
カバネリボーナス |
無名→338枚 |
4 |
カバネリボーナス |
無名→359枚 |
2 |
カバネリボーナス |
生駒→200枚 |
29 |
ST終了 |
693枚 |
(138) |
美馬CZ |
失敗 |
(319) |
美馬CZ |
失敗 |
(375) |
生駒CZ |
成功 |
397 |
エピソードボーナス |
|
(1) |
ST |
|
4 |
カバネリボーナス |
無名→275枚 |
12 |
カバネリボーナス |
無名→278枚 |
25 |
ST終了 |
427枚 |
122 |
ヤメ |
|
TOTAL DATA |
総ゲーム数 |
3708G |
通常時ゲーム数 |
3265G |
初当たり |
駿城ボーナス |
10回(1/326.5) |
エピソードボーナス |
5回(1/653.0) |
初当たり合算 |
15回(1/217.7) |
CZ |
無名CZ |
9回(1/331.6) |
生駒CZ |
5回(1/596.8) |
美馬CZ |
4回(1/746.0) |
CZ合算 |
18回(1/165.8) |
仮想投資金額 |
46000円 |
仮想獲得枚数 |
593枚 |
差枚数 |
-1707枚 |
※CZ出現率はCZ中のゲーム数を除いて算出したもの
『パチスロ甲鉄城のカバネリ』は「高設定だから勝った」「低設定だから負けた」といったような設定に依存しすぎたゲーム性ではなく、「どれだけチャンスを上手く活かせたか」で勝敗が決まるといっても過言ではない。
もちろん、高設定ほどチャンスは多く訪れるので勝ちやすくなっているが、設定1だったとしても大勝ちの可能性があるポテンシャルの高さを感じた。負けた私が力説しても説得力はないが、今回はヒキが弱かっただけで"ヤレる感"はビンビン感じた。
「あのとき、アレがああでこうだったら負けていなかった」
「あのとき、アレがああでこうだったらもっと勝っていた」
きっと『パチスロ甲鉄城のカバネリ』を打ったあとは、そんな"たられば"談義で盛り上がれることだろう。
※編集部調べ