松真の世界
〜5講義目:天井〜

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※パチスロ極Z2017年11月号に掲載されたものを転載しています


【天井】てんーじょう

一般的な認識

部屋の上部を限る面。屋根裏や上の階の床下を隠すためや、ちりよけ・保湿のために板などを張る(大辞林より)。



主な使用例
    

「この部屋、天井低くね?」

迫りくる天井との正しい付き合い方

カレーにとってのベストパートナーが白飯で、プロ野球選手にとってのベストパートナーが女子アナならば、我々負け組にとってのベストパートナーはやはり天井である。無論、望んで手を取り合っているわけではない。むしろ一刻も早くこの関係を解消したいと思ってはいるが、低設定とも大の仲良しである我々がその呪縛から解放されることは不可能。言い換えれば、我々がこの世界を生き抜いていくための方法は、天井と上手く付き合っていくこと以外にないのである。

では、天井と上手く付き合っていくためにはどうすれば良いのか。僕は過去の過ちを基に、「天井までハメない方法」と「天井直前で当てない方法」を編み出すことに成功した。今回はこの場を借りてそれらの方法を紹介していくので、朝イチにいきなり天井を喰らうのが得意な方や天井直前でレア役を重ねるのが得意な方は、是非この方法を参考にして頂きたいと思う。

まず、天井までハメない方法について。これは残念ながら、天井が搭載されていない機種を打つという一休さんなら絶対に言わないであろう下手なとんち的な手段を取るしかない。前述した通り、我々は今後も低設定とともにこの世界を生きていくことになる。つまり、天井までハマる機会が多いという事実は避けられないため、天井が搭載されている機種自体を避けるしかない。また、どうしても天井が搭載されている機種を打ちたい場合は、天井を追わなければならなくなるゲーム数まで打たないことを徹底するしかない。例えば、朝イチから凱旋を打つ場合、510Gまで打ってしまうと必然的に1000Gまで打たなければならなくなるため、100Gほど回して当たらなければ移動、100Gほど回して当たらなければ移動…という立ち回りを繰り返せば良い。それを10回ほど繰り返すと「最初の台をずっと打ち続けていれば今頃天井だったよ…とほほ」と嘆く羽目になる可能性はあるものの、天井までハマらないことを優先するのであればそうすべきであろう。

次に、天井直前で当てない方法について。例えば、天井まで残り200Gの凱旋を打つ場合、大半の人は手の動きを止めず、なおかつデータ表示器を意識せず、無心でレバーを叩き続けることと思う。しかし、これでは突如訪れるあのレア役ラッシュ(仕様)を回避することはできない。

そこで大切なのは、残り200Gを1回乗り切るのではなく、残り1Gを200回乗り切るという意識を持つこと。考えてみてほしい。これまでパチスロを打ってきて、朝イチ1Gで当たりを引いた経験が何回あるだろうか。仮にその経験が数回あるとして、それは実際の確率を大きく下回っているのではないだろうか。要するに、天井到達までに必要な200回のレバーONを、常に朝イチ1G目のレバーONだと思って気軽に叩けば当たらない。1回のレバーONに数分費やしても良い。レバーONのたびにトイレに行って記憶をリセットしても良い。レア役を引いてしまった直後は特に、焦らず時間を置くことが大切なのである。

事実、僕はこれらの方法を駆使することで天井絡みの悲劇にあまり遭遇しなくなった。こないだも朝から晩まで凱旋を打ち散らかして1度も天井を喰らわなかったし(3万負け)、その翌日も700Gハマリの凱旋を打って無事に天井に到達させたし(4万負け)、天井を味方に付けることによる恩恵は大きい。つまり、僕が勝ち組になるために乗り越えるべき障害はあと2つ。一向にこの世からなくなる気配のない凱旋と、こんなくだらないコラムを全国誌に堂々と書いてしまう根っからの負け組体質だけなのである。



80%ループを射止める方法募集中(松真ユウ)。

天井は一縷の望みを繋ぐ糸

天井に過度の期待は禁物




天井と無縁の人生を送っている方々のことが羨ましくないと言えば嘘になる。ただ、何度も言うように我々は天井から逃れられない運命にあるのだから、深いところまで連れて行かれた時はもう天井を信じるしかない。それまでの投資を取り返すまでに至らないことも多いけど…なんなら大体単発だけど、天井は我々にとっての救世主になり得る製作者側の優しさなのだから。

天井は到達するだけでは意味を持たない




例えば凱旋。天井に到達したのち50%の抽選と80%ループあり。