闇7-奪われた出玉ver.-
予選第2戦 ノリオ
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予選第2戦 ノリオ
実戦に入る前に、なぜスロ7編集部の末端の末端、イチ新米編集部員のこの僕が闇7に参加しているのかって話ですが、取りあえず僕の現状を一言で申しますと…常に金がねぇーんですよ、金が。
そんな万年金欠の僕に、何でかしゃっく氏からこの企画に参加しないかとの声がかかったのですが、これまでの神7の内容を思い出した僕は必死に断りましたよ。
機種はアナザーゴッドハーデス。ヘルオアヘブンな台なので、負けたときのことを考えればここは参加せずが必然。何度も言うように金無いんだから。しかしですね、僕の断りを無視して黙々と読み上げるルールのうちの1つが僕の心にぶっ刺さります。
「…優勝者が出玉を総取り…」
優勝者が出玉を総取り!? 何この企画。前まではノリ打ちだったハズ。マジで通ったのかいや!? こんな非人道的なルールが通るのかいや!? 優勝すれば参加したメンバーが流した出玉を全て自分のものにできんのかいや!? …あり得ない。
…
……
………!! ちょっと待てよ。ということは優勝すれば…。
予選で5人、決勝で3人が実戦をし、出玉を全てプール。そして優勝者がその積み上げた出玉を全てゲッチュするシステム。
ハーデスのポテンシャルとこのルールならば、収支はともかく平均3000枚くらいは流すことになるだろう。するとカケル8で…24000枚。およそこれだけの枚数を優勝者に与えられる企画である。という結論に達した上で僕の決断は…
「やらせてください」
エスポワール船に乗ったカイジのような状況。何故僕がこの企画にお呼ばれしたのかがわかりましたよ。これはボス(しゃっく氏)が僕にくれた人生の救済措置。自ら生を掴めッ、ということなのだろう。よしわかった! やってやるよ!! 僕は未来を掴んでやるッ!! 未来は僕(ら)の手の中にあるッ!!
そして某日の朝10時。ハーデス大量設置のホールに赴き、適当に1台をセレクト。台選びなぞ、ことハーデスに関してはどーでもいい。多分1ばっかりだし、この台に重要なのは設定よりもヒキだもん。さぁ開幕です!! マジで優勝してこの極貧生活から脱出してやるんだからッ!!
さて、投資は20K。…って早いわッッ!! 投資スピードが早すぎるんだよッ!! 400Gで突入するヘルゾーン高確を示唆する演出が一切なかったので、据え置きなのはほぼ間違いないということがわかった。前日は結構悲惨な回数だったが、もともと設定を気にしていないのでどうでもいい。
そして562GでGG。直前で中段黄7とかチャンス目とかのレア役を引いていないので…いきなり謎GG? そういえば1回プルートステージにも契機もわからずに移行したよな…。これってば、もしかして設定あるんでねーか!? というワクワク感は抑えきれぬで候。
設定なんか気にしないって言ったって設定が良いに越したことはないでしょうが。
このワンワン(ケルベロス)は80Gスタートも斜め黄7から
(C)UNIVERSAL ENTERTAINMENT (C)MIZUHOで、コレ。
(C)UNIVERSAL ENTERTAINMENT (C)MIZUHOおおっ…なかなかやるじゃない。コンボフリーズが絡んでくれたこともあって、なかなかの上乗せとなった。
そこからもう1回ワンワンを絡めて
(C)UNIVERSAL ENTERTAINMENT (C)MIZUHO大分優秀でしょ。本日の初当たりでコレって、もう今日の行く末を暗示しているのだろう。出るんでしょ、万枚が。ムフ。
今でゲーム数はちょうど1000G消化したあたりだろうか。あと3444Gだね。余裕じゃん。今思えば4444Gってそんなに大したコトないですよね。1回GOD揃いでも引けばそれだけで大分ゲーム数を消化できますし。
そっか、仮にもボス(しゃっく氏)は神7、神7Revengeと経験している身。ノルマを4444Gにしてくれたのは僕らの身を案じてのコトなんだろうな(参考:神7→7000G、神7Revenge→基本5000G)。
よし、ボスの大好きなおはぎでも手土産に、少しでもノリオ贔屓になってもらおう。ボスは甘いもの好きだからな。食い物で釣ればあんなボス、ヒョヒョイですわ。あ、ヒョヒョイは言い過ぎました。内緒にしてくださいね。
そんなことを考えながらふと頭上を見た時、猛烈な違和感に襲われた。そして即座にその原因が判明。
…あれ? …僕の台だけドル箱が1コしかないぞ。
周りの台を見渡すと、他の台には台番が記載されたドル箱が2コずつ置いてあるのですが、僕の台には1コしかない。
前任者が1箱を持って台移動していればそういうこともあるでしょう。しかし僕は朝イチから打っているワケで、前任者なぞいるわけがない。
つまり…アレだ。ホール側が意図的に1コにしたのだ、と推測できる。念のため、パチスロコーナー全台のドル箱を見て周りましたが、やはり僕の台だけだ、1コしかないの。
これはもう間違いない。ホール側が何かを訴えているということで相違ない。果たして何を訴えているのか。それはもちろん高設定、さらに言うと設定6に決まっている。
当ホールは超大型店。その中でただ1台、ドル箱が1コだけなのだ。もちろん、このときにはもう前日ダメ台の据え置き濃厚な挙動だったなんてことは忘れている。
もし仮に思い出したとしても、高設定の不発台だったという考えに切り替わっていたことだろう。
人間というものは不思議なもので、少しでも光が見えたならば都合のいいように物事を考えようとする生き物。微かな光がポジティブを呼び、ポジティブが大量の出玉を呼ぶものです。
(C)UNIVERSAL ENTERTAINMENT (C)MIZUHOさて、この黄ヘルからのGGですが、1236Gでの当選である。バカヤロウ。
出玉はもちろん全て無くなり、総投資は34K。最初の出玉が多少あっただけに、エグいほどの追加投資とまではいかなかったが、ただひたすらバカヤロウとだけ唱えた。心の中でね。
この1236Gまでの道中、ヘルっても全然当たりゃしねぇ。
黄ヘル5G…スカ
青ヘル5G→黄ヘル5G…スカ
赤ヘル5G→赤ヘル5G…スカ
黄ヘル5G…スカ
黄ヘル5G…スカ
青ヘル5G…スカ
黄ヘル5G…スカ
青ヘル5G→黄ヘル5G…スカ
黄ヘル5G…アタリ
特に赤ヘル10Gをスルーしたのが痛すぎる。ヘルゾーンとは出玉がただただ「減る」ゾーンのことなのか。ぷっ。そんなダジャレを思いついたが、当選したGGに集中することにした。
(C)UNIVERSAL ENTERTAINMENT (C)MIZUHOうん…まぁワンワンなら致し方ない。こんなもんだ。
(C)UNIVERSAL ENTERTAINMENT (C)MIZUHOってGG開始1Gで赤ヘルキタァァッ!! よし、これを仕留めてもう1回ジャッジメントを…
(C)UNIVERSAL ENTERTAINMENT (C)MIZUHOそりゃあ当たるよね。なんてったって15Gの赤ヘルでしたから。
まるで1975年、ミスター赤へルこと山本浩二が主力だった頃の広島カープを見ているかのよう。ホプキンス、浩二、衣笠の最強クリーンナップ。ホプキンス(最初の5G)と浩二(次の5G)は凡退してしまったものの、衣笠(最後の5G)の豪快なホームラン!! ってな具合にね。
(C)UNIVERSAL ENTERTAINMENT (C)MIZUHOあれ…ホームランは打ったものの、その後は凡退ですか。という感じでふっつーに593枚で終了。次の当たりも461Gとちょっと引っ張られ、213枚。そして只今、570G。総投資は51Kにまで膨れ上がりました。
んだよ、これ。本当に人をバカにしている。パチスロはいつだってそうだ。朝の謎GGもドル箱が1コしかなかったのも全てたまたま。どーせアホ店員がどっかにポイッてやっちゃったんだろ。全ては台の挙動が教えてくれた。どう考えても低設定。
いや、マジでどーしよう。たとえ今すぐにGOD揃いを引いて、あれやこれやで万枚出たとしよう。としてもその出玉は全てプールされ、僕にはただ51Kの負債しか残らないのであって。
決勝に行って優勝すればもちろん済む話なのですが、そんな自信も僕にはなく、今になってただただこの現実が怖くなってきた。破壊力バツグンのスメルを誇る僕のワキ汗の量がそれを物語っている。
今ハッキリわかった。僕はこの世界に足を踏み入れてはいけない人間だ。もう勘弁してくれ。今すぐ帰りたい。だが悲しいかな、51Kを入れたところで総ゲーム数ジャスト4000G。
(C)UNIVERSAL ENTERTAINMENT (C)MIZUHOあと444G。これが遠く感じる。現在570Gだから総ゲーム数4444G到達時には1014G。ここまで行ったらもう1570Gを目指さなければならなくなる。怖い。この台はヤメよう。
そして、空いている2台のうち、初当たり確率の良い方に腰を下ろすことにしました。アウアーなどとよくわからない独り言をブツブツと言いながら打ち始めようとしたその時、目がくらむほど眩しい光景を目の当たりにする。
ばちょーん。
ん? いや、確かにこう聞こえた。ばちょーん、って。おっ? 右隣の台にフリーズからGOD様が降臨なさったのだ。
さらに数分後。
ばりょりょりょ。
んん? いや、確かにこう聞こえた。ばりょりょりょ、って。右隣の台が全回転フリーズしております!! しかもGOD様。つまり俗に言うGODinGOD。
……これだ! これこれこれっ!! これがあれば現状を打破できるッッ!! 前作のミリゴZEUS、そしてハーデスと、かなり打っているのに1回もGODを引いていないのです。そろそろまとまって来るんじゃなかろうか!?
100%の勇気を隣から頂戴して、気分も新たに打ち始めます。よくよく考えりゃ、1枚も流さなかったら必然的にビリ。少しでも流さなきゃダメ。いや少しじゃダメ。四帖半パイセンが3691枚。これが目標。これを超えてこそ決勝への道が開かれる!!
すると3Kで赤ヘルからGGゲット。こりゃあ幸先いいッ!! この赤ヘルは天才・前田智徳と名付けよう。
(C)UNIVERSAL ENTERTAINMENT (C)MIZUHOワンワンで8G継続の110G。うん、まぁオッケー♪ 50G終了なんかより全然オッケー♪
このGGはそこそこの出玉を獲得。
(C)UNIVERSAL ENTERTAINMENT (C)MIZUHOこれで少し回して消化ゲーム数はピッタリ4444Gとなりました。さて、ここでヤメるか続行するかの選択を迫られるんですが。取りあえず現状を把握しておきましょう。
・ノルマはクリアし、いつでもヤメられる状況になった
・総投資は54K、出玉はおよそ200枚
・設定は正直わかんない(初当たりは良さげ)
・4444G回してGODが引けていない
・てか確定役を引けていない
ん…? 確定役系を引けていない? 確定役はGOD揃いに紫7揃い、そして冥王。合算すると約3100分の1。
なんだ、4444Gも回しているんだし、そろそろ引けそうじゃん。
ってことで続行です!! いや、そもそも四帖半パイセンの獲得枚数に届いてないワケだしね。ヤメられるかっての!!
…。
……。
さて、只今750Gハマリ。総投資は7万に到達。出玉はもちろんナシ。
なんで、なんでよ、なぜなのよ。さすがにこんなにハマるとは思っていなかったよ。この台、初当たり確率も良かったから、ぽこぽこ当たると思っていたのに。
お財布の中の諭吉はあと3名様。今日のこの実戦のために、色々な困難を乗り越えて、なんとかピッタリ10万円を用意してきた。できれば全員は投入したくない。
…あんな狭いところに僕等をガガガーッと入れないでくれ。助けてくれ。暗いよ、狭いよ。
イカン…諭吉達の悲痛な声まで聞こえてきた。ハーデスの大音量にめまいがし、吐き気もする。そこまで僕の精神は異常をきたしている。本当に危険な台だ。
いや違う、本当に危険なのはこの企画。弱者への救済措置とはよく言ったものよ(←自分で言った)。この出玉ゼロの状態でヤメると7万の負債。残りの人がよほどのお馬鹿さんじゃない限り、僕の単独ビリが確定し、恐怖の罰ゲームが待っている。それゆえ…投資を止めることが出来ない。
しかし、かすかな光も見える。今現在750Gなので、残りの3万をブチ込めば、ギリギリ天井に到達する計算。つまりプレミアムオブハーデスによる一発逆転も見えなくもないのですよ。
ま、天井には届かず微妙なところで当たって、しょっぱいゲーム数としょっぱい出玉で終了するのが目に見えていますがね。
(C)UNIVERSAL ENTERTAINMENT (C)MIZUHO…投資は10万ジャスト。天井到達。本当に天井に到達してしまった。
これ、どーせちょっと出てもプールされて決勝に持っていかれちゃうんだから、それで終わりさ。僕という存在も今日で終わりさ。天井ハーデスは400Gだったけどこの期に及んで、全く喜べないんだからね。テキトーに消化して終わりさ。
(C)UNIVERSAL ENTERTAINMENT (C)MIZUHOスゲー微妙に出ちゃったじゃんかよオイッ!!
このまま続行? …いや、もうヤメよう。もう戦うのに疲れた…。ひどく疲れた。時間はまだ19時だがもういい。この出玉が全て飲まれたら続行するお金もない。というか財布に札がない。戦いの螺旋から僕は降りる。
こうなってしまっては、もう後任がひたすらグシャグシャにヘコむことを願うしかない。言っても約1400枚。あとの3人は僕の出玉を超えようとしながら打つのだろう。それが意外と難しかったりするもんです。
最後に一言、言わせてもらうとしたら、やはりこの企画には乗るべきでなかった。利根川…じゃなかった、ボスの口車にまんまと乗せられた。奴隷も同然な人間が参加すればこうなるのは目に見えていた。
現時点ではただ10万が無くなり、空っぽの財布が残っただけという今回の実戦。決勝に残ることをひたすら神に、…いや冥王に祈ろう。アーメン。
終わり。
▼TOTAL DATA
総ゲーム数:6467G
GOD:0回
冥王:0回
紫7:0回
総ジャッジメント:9回
├ケルベロス:6回
├ペルセポネ:2回
└ハーデス:1回
投資:100000円
出玉:1397枚
換金:27500円
収支:-72500円
ノリオ、1397枚(27500円)をプール!!
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