6号機の未来を変えた1台
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コラムのタイトルでなんとなく分かると思いますが、今回、私がPOWER PUSHする台…それは、


オーイズミより2020年12月に登場した『パチスロひぐらしのなく頃に祭2(以下、ひぐらし祭2)』。

初代が登場したのは、今から11年も前になる。5号機の規制内で「ビタ押し」「小役狙い」「ボーナス察知」などの技術介入要素が盛り込まれ、すべて完璧にこなせば非常に甘いスペックになることでも有名だろう。

特に、CZ中のベル成立時にビタ押しをすることで、RTのゲーム数を30or50Gではなく、50G固定にできる技術介入要素は衝撃的だった。20G差とはいえ、ひぐらし祭は完走型なので、RT中の純増やボーナスを考えると、その恩恵は計り知れない。

加えて、原作の世界観を大事にしており、特に「YOU」の楽曲発生タイミングは絶妙だった。

初代は私も一時期ハマっており、まだホールでのイベントや特定日の告知が可能だった頃、朝から並んで打ったコラムなどを毎週連載のときに書いている。

※詳細は「F山科の自堕落な日々」の2010年5月11日、2010年8月5日、2010年11月19日のコラムを参照


その内容を見返すと、まあビタ押しの技術介入が苦手でしてね(汗)。最初のコラムなんて成功率が75%を切っていたので、正直ビタ押しじゃなく成立フラグに運命を託す(75%で成功)ほうが良かったんじゃないかと思うんですが、それでもゲーム性の1つなので、果敢に挑戦していましたわ。

ただ、転落リプレイを引いた場合はビタをせず、中→左→右と押していました。枠上って難しいからね…。


そんな10年前の状況を見返しつつ、6号機で登場したひぐらし祭2。導入前からライターによる対決企画なども展開され、試打をした人の印象も高評価ばかりだった。

初代は絶大な支持を受けており、みなし機撤去となる日まで愛された名機中の名機。その続編が出るとなると、出来栄えなどが気になるのは当たり前のこと。

だが、6号機と5号機では規制が違うので「あのゲーム性を再現できるのか?」という不安はあった。

しかし、すでに皆さんも打たれているので分かると思いますが、よくぞ6号機でここまで再現…いや、進化させられたなー、と。


まず、通常時の打ち方において、


中押しで中段〜枠下2コマの範囲に白7を狙い、その停止形に応じて1枚役を獲得。配列と役構成の変更はあるものの、すべてを覚えれば違和感なく打てる。

加えて、初代では枠下じゃないと1枚役を引きこめない箇所もあったが、今回は中リール中段〜枠下2コマまでの範囲なので、格段に打ちやすくなった。さらに…


ボーナス察知の法則も完全継承。

中リール中段リプレイ停止時は1枚役を狙って、ハズれれば赤同色BIG確定。なお、今作はここからチェリーもある。

中段スイカ停止時は残りのリールにもスイカを狙い、スイカがハズれれば白同色BIG確定。

中段オレンジ停止時は2つの1枚役をフォローし、いずれもハズれれば白異色BIGor白REG確定。

中段チェリー停止時は、右リール中段ベル停止で赤異色BIGor赤REG確定。もし、右リール中段がリプレイならボーナス否定となります。

つまり、初代と全く同じように、小役狙いから最速のボーナス察知を可能にしている。そして、さらに進化した点がある。


それは…同時当選に期待できるレア役のあとで、さらにボーナスを絞り込める手順である。


中段に白7を「ビタ押し」。そして、中段に白7が停止した場合は、右リールの下段に赤7を狙う。もし他の停止形なら小役狙いの法則が適用される。

で、右リール下段に赤7が停止した場合は、目押しが正確なら白異色BIG確定なので、そのまま左リール上段に白7を狙えばOK。

もし右リール下段がベルの場合、下段にベルが揃えば(払い出しはナシ)白同色BIGor白REGとなる。

なお、この法則は中段白7ビタが条件であり、失敗した場合はハズレでも右リール下段に赤7が止まるので注意です。


この打ち方が成功した場合、絞り込めるボーナスが肝。なぜなら、中段オレンジからのハズレ目で察知した2つのボーナスは、次ゲームで同時に狙えないからである。

右リールの青7と白7は、青7を下段に押せば上段に白7を引きこめるが、青7と赤7は離れているので、中リール白7中段ビタによるボーナス察知は、ビタ押しができる者が味わえる効率のいい最速察知手順となるワケだ。

ちなみに、ひぐらし祭2のベルは2択ベルが存在するので、ボーナスを狙うなら左リールから押すことをオススメする。2択がハズれた場合に揃えることができるので。


次に、ひぐらしのRT関連について。ひぐらし祭2は正確に言えばRTではなく「ART」となっている。先ほど述べた、2択ベルを完全にナビしてくれるためだ。

また、ARTにしただけでなく、CZとなる運命分岐モードの仕組みも変更されており、コレが進化したゲーム性を生み出しているのだ。

ここからは、順を追って説明します。


【1.ボーナス終了後】

カケラ紡ぎと呼ばれるRT突入準備状態。2択ベルを取りこぼすことで、CZへと移行する。

6号機は有利区間があるため、早くベルをこぼしてCZへ移行させたい…と思いがちだが、ここにゲーム性が加わっている。

カケラポイントという概念があり、これは小役を揃えるたびに加算されていく。で、最終的に100%まで貯まるとARTを1セットストックする。

また、カケラ紡ぎは規定ゲーム数を消化すると、上位版であるカケラ回想に移行。


カケラ回想に移行すればARTを1セットストックかつ、そこからポイントが高確率で貯まるようになる。

ちなみに、ボーナス終了画面で規定ゲーム数の示唆があり、鷹野三四なら残り34G以内、レナなら残り10G以内が濃厚となるので、出現した場合はなんとか延命してARTをストックしたいトコロだ。


【2.運命分岐モード】

ここが1番の進化。まず、ART突入フラグはベルリプレイとチェリー(リプレイ)の2つ。

転落フラグもリプレイだが、今作では転落フラグが成立していた場合、第1リールを押した後に「2択」が待っている。この2択を成功すれば「再悪回避」となり、CZ状態を維持。

これを利用して、ARTのストックを持っているときは、ART突入フラグを引くまで回避ナビを出して「実質ART確定」にしているのだ。

ストックがない場合は、ナビ発生抽選に当選すれば回避ナビが出現、抽選に漏れていた場合は自力での2択に。

もちろん、転落フラグを引く前に、ART突入フラグのほうが先に成立すればART確定。なのでここはレバーの叩きドコロとも言えるだろう。


そして、中リールを押して中段にベルが止まったらART確定かつ、技術介入の時間。


初代同様、左を押せば75%でART50Gとなる。右を押した場合は左リール中段に白7を狙うビタ押しに挑戦し、ビタ押しが成功すれば必ず50GのARTに。

まさに、初代ひぐらし祭のゲーム性である。コレを6号機で完全に再現したのだ。

リアルボーナス搭載機が不遇の扱いとなる出玉規制だった6号機において、このシステムを完成させただけでも賞賛に値するだろう。


さらに、ARTを"ストック"する仕組みにしたことで、フリーズや特定の演出が進化することになった。


まずはなんと言っても『YOU演出』。今作のYOU演出はART中にBIGが成立した場合の一部で発生する可能性があり(復活演出で発生)、発生時はART3セット分のストックが確定する。

ART3セット分ということは、ビタ押しができれば実質150GのARTと同じだ。

また、他にも通常時のフリーズはエラーなら2セット、ロングなら5セットのARTストックが確定する。どちらも特定状況下のBIGを契機に発生するので、ロングARTによる出玉増加も見込めるだろう。


【3.祭具殿ステージ】

レア役の一部で移行する可能性があり、初代ではボーナス当選期待度が高いステージとして存在していた。

ひぐらし祭2でも突入時はボーナスのチャンスだが、同時にステージ滞在中のボーナスは、ARTストックが確定する(BIGは常に1セットのストックが確約)。なので、突入時にボーナス非当選だった場合でも、滞在中に引ければ…という期待感が加わった。

ARTに入ればビタ押し成功で50GのART。しっかり出玉も増えてボーナスも抽選。ARTの有無で展開が劇変するので、富竹ボーナスでもARTが約束されるのは、かなり強力といっても過言ではない。


【4.周期によるCZ】

CZ中の転落フラグ成立時に、2択に不正解した場合は残ったリールの上・中段に白7を狙おう。成功すれば400Gの周期が200Gに短縮される。

初代では左リール枠上白7ビタだったので、激ムズでした。今作ではこれが、劇的に難易度が優しくなり、恩恵も特大。

で、通常時の周期によるCZでもART突入のチャンスはある。周期で突入したCZは初期回避ナビポイントがあり、その数値は30%、50%、70%、200%(2セットストック)となっている。

これに加えて、おそらく周期直前では回避ナビポイントの加算抽選も行われているハズ。なぜなら、40%とか60%も実戦で確認しているから。

そして、1番驚かされたのはコレ。


通常時の周期によるCZ発動なので、獲得出玉はゼロの状態。これで右下が「羽入モード」=ARTストック状態である。つまり、周期到達と同時にARTが確約されたのだ。

また、これとは別に通常時からの周期CZでARTが3連したケースもある。


獲得枚数が150枚を超えているので、異色BIGと同性能。ARTは第4のボーナスと言っても差支えないレベルだ。

他にも、周期からのART4連目でボーナスを引いて窮地を脱出したりと、とにかく色々な面で技術介入の甘さが光っている。



いやはや、ホントにすごい台が出たものだ。だってこれ「6号機」ですよ? 今年中に絶対お別れしなきゃいけない旧規則の台ではなく、なんなら再認定込みで、2026年末まで使える可能性もあるんですから。

ボーナス+ARTってだけでも目をひくのに、さらにそのARTが完走型で初代そのまま。ストック要素も加わって、ゲーム性が格段に進化したのがひぐらし祭2である。

あとね、自分もこの10年間で目押しが上達したのが分かるんですわ。バーサスとかディスクアップで鍛えられたので、初代の時より格段にビタ押しが出来るようになっている。己の成長を噛みしめた台でもあります。

ちなみに、実戦初日は4連続でビタ押しを失敗して自信喪失しました。で、後日打ったときに技術介入ナシでやったら成功率が25%を切りまして…。それで、初めて引いたBIG中に練習をして自信つけ、今ではほぼミスなしで消化できています。

ビタ押しの技術介入と、小役狙い&ボーナス察知の知識介入を万全にすれば確実に戦える6号機。まさにこれからの業界の希望の光です。一部ホールでは30台超えの導入もあるらしいので、これから業界自体を牽引してくれる存在になってくれることを期待します。


最後に、登場人物の中にいる「羽入」なんですが、普段は可愛いのに状況次第で一変するその姿がホントにカッコいい。


ボーナス確定画面で、鷹野三四と対峙するとき(BIG確定)。


CZ中に(ボーナス非当選の)チェリーが成立してART90Gが確定したとき。

ちなみに、羽入と同立場にいる梨花ちゃんは、ARTの第二章が個人的にオススメ。この話、小此木に捕えられそうな梨花ちゃんを、昔の約束を守って赤坂さんが助けにくるんです。で、ボーナスが当選してBIGだった場合、その後にムービーが流れることがあるんですわ。


私は、これを見たくてART中は第二章を選択しがちである。


ART消化中の会話でも赤坂さんが話題にあがると顔つきが「女」になるので必見です。

原作の世界観を大事にして作っている点も初代を継承&進化。ひぐらし祭2は全力でオススメできます。6号機に未来を感じられない人ほど、この台は1度触ってみていただきたいです。

アツいぜ
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