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- 坂上忍のギャンブル人生相談室
究極の選択を迫られている
●お悩み[27]
『究極の選択を迫られている』
僕は酒、タバコ、女遊び、ギャンブルがすべて好きなのですが、ときに家族から冗談まじりで「どれか一つだけ選んで、それ以外はスッパリやめろ」言われます。仮にお金がなくなったり、体を壊したりしたら、僕はギャンブルを選びます。坂上さんだったら、何を選びますか?
(40代・男性)
●坂上氏の回答
お酒とタバコの2択なら、お酒をやめる自信はどことなくあります。タバコは、体を壊さない限りやめるつもりはないので、「どちらか一つ選べ」と言われたら、タバコをとるでしょう。もちろん、そう宣言しても裏ではお酒もやめませんが(笑)。
タバコとギャンブルのうち、どちらか一つを選ぶのは無理。「ギャンブルとはロマンだ」なんて美化するつもりはありません。でも、ボートレースや麻雀をしているときはあの独特の空気感のなかで、それまで心がとらわれていた仕事や嫌なことから解放されるという一面もあるんです。ギャンブルはそういった使い方もできるので、僕にとっては絶対に必要なもの。
屁理屈って意外と大事なもので、僕はお酒の味をそれほどおいしいと思わないけど、寝られない体質なので365日飲んでるんです。そうなると、もはや薬みたいなもんでしょ。 同じように、ギャンブルは頭や気持ちの切り替えに必要な精神安定剤。じゃあ、タバコは…麻薬!? いや、麻薬なんて言っちゃダメか(笑)。
そんな僕が、もしギャンブルをやめるとしたら、考えられる理由は収入がなくなること。でも、働いている限り無収入になる可能性は低い。
他には、僕がギャンブルをやめることで愛犬が瀕死の状態から生き返るなんてことになったら、やめるかもしれない。つまり、自分のためだったらやめられないけど、人のためだったらやめられるような気がします。
そもそも、家族から何かを「控えろ」と言われている時点で、相談者は信頼を得ていない、何かが足りないということではないでしょうか。仕事で結果を出したり、普段の振る舞いがきちんとしていたりすれば、少しくらいの遊びや趣味は許されるはずです。
男だったら、こういうことを言われてしまう"不完全な自分"を恥ずかしいと思わなければ。
僕は、ギャンブルをマネージャーにとがめられたことはありません。それは、ギャンブルが僕にとって必要なものだと相手は分かってるし、僕が仕事をきちんとして信頼を得ているからだと思ってます。
マネージャーからは「人間的には軽蔑してるけど、仕事でこんなに信頼できる人はいない」なんて言われ続けてるんです。
マネージャーは奥さんではないので、一人の異性として愛される必要はない。でも一緒に仕事をするなかでは奥さん以上につながりの深さが求められることがある。そんな関係において信頼を得るのは大事ですし、今のマネージャーとの関係はベストだと思ってます。
繰り返しになりますが、相談者が究極の選択を迫られてる時点で「まだ欠けてるものがある」ってこと。だから、信頼を得るために努力をしないと。
じゃあ、仕事をがんばって単純に大金を稼げばいいのか、というとそうではありません。仕事に対する姿勢も含めて、「あなたという人間に対する信頼感」が生まれるようにがんばることが何より大切だと思います。