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若手アルバイトの扱い方が難しい
●お悩み[15]
『若手アルバイトの扱い方が難しい』
僕はパチンコが好きすぎてパチンコホールの店員になったのですが、最近の若いアルバイトはやる気がなくて困っています。残業をしない、言われたことしかしない、叱ると出勤しなくなる。若者を「ゆとり世代」とひとくくりにして批判するつもりはありませんが、とにかく扱いが難しくて…。一体どうすればうまく付き合えるのでしょうか?
(20代・男性)
●坂上氏の回答

これは、いろんな企業の方が悩んでいるはずです。世代の違いがあるのでこっちの物差しでは単純に計れないのが難しいところ。
僕の場合は小さい個人事務所なのですが、若いスタッフにも言うべきことは言い、叱るときはきちんと叱る。それでも突然来なくなったら仕方ないというスタンスです。それに、相手の様子を見て「こっちの言ってることが今イチ響いてないな」と感じたら、代わりの人を探すように指示を出しておきます。何かあったときに、会社として穴をあけるわけにはいきませんからね。
それでも僕は「骨のある若者は必ずいる」と信じてます。この方も「ゆとり世代をひとくくりにするつもりはない」と言ってるわけだし、同僚の若いスタッフにもっと期待すればいいと思うんです。
この方がどこまで責任ある立場かは分かりませんが、自分が経営する会社ではないだろうし、そこまで何かを背負ったり、自分を変えたりする必要はあるのかな? とも思います。
もし、パチンコが好きすぎて周りの人との間で気持ちの温度差が出てしまうのなら、もう少しパチンコ好きなところを抑えたほうがいいかもしれません。趣味や遊びではなく、あくまでも仕事ですから。
僕が身を置くテレビの世界では考えや意見が偏りすぎるのは良くないし、とても怖いこと。なので僕は自分の番組のスタッフに「僕を嫌いな人も呼んで下さい」と言ってます。
どんなに動物好きなスタッフが集まっても、主観が強すぎて新鮮な番組を作れないことがある反面、動物に興味のないスタッフの方が客観的な立場から斬新な意見を出せる、なんてことも。仕事は、得てしてそういうところがあるもんです。
つまり、パチンコ好きな人がパチンコユーザーの気持ちを完全に理解できてるとは限らない。好きすぎるからこそ、知りすぎているからこそ、見えなくなってるものがあるかもしれませんよね。逆に、パチンコを知らない人の「こうしたほうがいいのでは」という意見に、ベテラン店員が「なるほど」とうなることだってあるはず。
パチンコホールで働く人の中にはパチンコ好きもいれば、時給の高さに惹かれて入ってきたパチンコの素人もいるでしょう。だからといって、そこで心の壁をつくるのではなく、「仕事をしている中で変えたほうがいいと思う部分ってある?」と聞くなど、いろんな人の価値観や意見を知ろうとすれば新発見があるはずです。
うまく付き合うために自分を変える必要はありませんが、自分とはタイプの違う相手を否定することも避けるべき。仕事をする上での理想は、いろんな価値観の人が集まり、その上で主観と客観のバランスがとれてることじゃないでしょうかね。