ギャンブルを引退して別の遊びを見つけたい
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●お悩み[3]

『ギャンブルを引退して別の遊びを見つけたい』

今まで、競馬、パチンコ、麻雀、ボートレース、競輪、オートレースに手を出して、ことごとく負けてきました。自分にギャンブルの才能はないと気づいたので引退したいのですが、今後は何を楽しみに生きればいいのか分かりません。お金がそれほどかからず、でもギャンブルと同じようにドキドキできる遊びがあったら、ぜひ教えて下さい。
(40代・男性)



●坂上氏の回答



ギャンブルに代わるドキドキは何かしらあると思います。ただ、さまざまなものに手を出してきたということはギャンブルが大好きなはず。そんな方がギャンブル以外のものを求める前に「そもそも"ギャンブルの才能"というものは存在するの?」と聞きたいですね。

割合は低いけど、ギャンブルで勝っている人は確かにいますよ。でもそれは才能によるものではないと僕は思っています。ギャンブルに必要なのは「計算・勇気・運」の3つです。数学主義の僕は、ギャンブルでの勝利の大部分はデータ分析によるものだと思っているので、才能の一言で片付けることはできません。

では話を戻して、ギャンブルと同じドキドキ感が味わえるものを挙げるとすれば、それは仕事です。昔、お付き合いしていた女性のお父さんにこんなことを言われました。

「私は仕事で毎回ギャンブル(のような大きなこと)をしているから、私生活でギャンブルをする必要がないんだよ」

と。当時それを聞いた瞬間、僕とは仕事における勝負のレベルが違うんだろうなと思い、負けを認めざるを得なかったんです。

でも後になってよく考えてみたら、仕事のドキドキ感はまったく違うと気づいた。どっちのドキドキ感が上とか下とかじゃなくて、僕は仕事のドキドキ感とは別種(ギャンブル)のドキドキ感を得ることでバランスをとるという収め方をしたんです。

考えてみれば、ギャンブルで一番楽しいのは結果が出る前かもしれません。その間は一番ドキドキできるから。ハズれてしまったらどん底ですけど、でもまた勝負ができる。

そうした度重なるギャンブルで大きな刺激やストレスがあると、普通は癒しを求めるんでしょうが、僕は要りませんね。「やられたらやり返す」ではないけど、仕事でのミスは仕事で汚名返上するしかない。ギャンブルも本質は同じでしょう。

当たれば「それみたことか」となる。それが僕にとっての癒しなんです。世の中では、ほんわかしているのが癒しだと思う人が多いのでしょうが、僕は「果たしてそうなのか?」と思っちゃうんですよね。

ギャンブルのいいところは当たれば報われるところ。それに、仕事よりも短いスパンで次々と勝負できること。ただ、なかなか勝てるもんじゃありません。

麻雀のうまい人はたくさんいるけど、強い人は少ない。強いということは、勝つということ。ギャンブルも同じで、好きな人はたくさんいるけど、本気で勝ちにいく人は果たしてどれだけいるのでしょうか。

だからこそ、この方に聞いてみたいんです。あなたは本当のギャンブルをしたことがありますか? ギャンブル好きというレベルではなく、もう一歩踏み込んで「どうしたら勝てるのか」を考えたことはありますか、と。
アツいぜ
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