下町のゴミ集積所
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※実戦部分はノンフィクションですが、それ以外はフィクションです


やあやあ、元気かね?

毎週火曜恒例の与太話、田母神コラムの時間がやって来たぞ。今回もワクワクするような話は何一つないかと思われるが、どうかお付き合い願いたい。


私が勤めている会社は、いわゆるオフィス街のような場所ではなく、住宅街の一角にひっそりとある。周囲は年季の入ったマンションや古ぼけた一軒家が立ち並び、良く言えば昔ながらの下町、悪く言えばガラの悪そうな(どこかダークな雰囲気が漂う)土地柄だ。

これまでに、実際に何らかの事件を目撃したことはないのだが、日当たりはイマイチで、近くに川が流れており、おまけにお寺&墓地もあるためか、明るい雰囲気は一切ない。


先日、朝の出勤途中に会社近くのマンションから口論が聞こえてきた。その声を何気なく聞いていると、どうやら同室の男女が言い争っているらしい。

男「っせーえよ! お前に関係ねえだろ!」

女「だって、うるさいじゃない! ヤメてよ!」

男「ああ!? だからお前に言われる筋合いはねぇんだよ!」

女「お願い! お願いだからヤメてよ! イヤーッ!」


…ついに私は何らかの事件を目撃してしまうのだろうか。数日後、警察が近所の聞き込みに周り、私はこの日の体験を話すのだろうか。さらにテレビの取材にも応じて、モザイクで覆われた顔&加工された声で全国デビューを果たしてしまうのだろうか。そんなドキドキ感を持ちつつ、野次馬根性丸出しの私は、引き続き口論に聞き耳を立てた。

男「ああ、わかったよ! こんなもん、捨ててやるよ!」

女「そんなこと言ってないじゃない…」

男「ああ!? そうしてほしいんだろ?」

女「…そうよ、捨ててよ! 今すぐ!」


これはどういう状況なのだろうか。私なりに話を整理すると、まず女性は男性が発する騒音を気にしていた。それに対して苦情を言ったところ、男性はキレた。そして、その騒音を発するモノ(もしくは行為)を捨てると宣言した。女性はそこまで望んでいなかったが、勢いにまかせて捨ててほしいと言った。

ケンカの原因となった「騒音の源」とは一体…。


その刹那、マンションの一室から「ガッシャーン!!」と大きな音が聞こえた。これは事態が新たなフェーズへと移行した証だ。もしかしたら、シャレにならない事件かも…。小心者のサラリーマン・田母神にとって、これ以上ケンカに関わるのは怖い。

ただ会社に向かっていただけなのに変な事件に巻き込まれるのは御免だ。警察やマスコミへの対応も純粋に面倒くさいではないか。私は一連の声を聞かなかったことにして、そそくさと会社の中へ入った。


その日の夕方。仕事を終えた私は例のマンションの前を通った。朝とは一転して、口論は一切聞こえず、周囲はいつもと同じ静寂(ダークな雰囲気)に包まれている。あの一件はどうなったのだろうか。あの2人は仲直りしたのだろうか。…そんなことを考えつつ、ふとマンションのゴミ集積所に目をやると、大きな粗大ゴミが無造作に置いてあった。

それは私にも見覚えのある物体だ。直方体の正面上部には窓があり、その中には9個の絵柄。その左下にレバー。その横に3つのボタン。そして、下部にある派手なパネルにはローマ字で「BEAST SAPP」。そう、懐かしの「パチスロ ビーストサップ」が捨てられていたのだ。

もちろん、コトの真相は分からないが、私は勝手に1つの結論を出した。きっと件のケンカの原因はこれだ。男性は朝っぱらから自宅のパチスロ台で遊んでおり、女性はその音量が気に食わなかった(むしろ朝からパチスロを打っている男性に対して怒りを覚えたと思う)。

そして口論になり、最終的には男性がゴミ集積所に出したのだろう。よく見ると、パネルに描かれたサップの顔にはヒビが入っていた。

嗚呼、大きな事件かと心配して本当に損した。当人たちには大事だったのかもしれないが、私をはじめとする近所の方々には良い迷惑である。しかし「人の振り見て我が振り直せ」。今回のような形ではないにせよ、私もパチスロ関連の話で家族と揉めることがないよう、襟を正したいと思う。



●9/7

【ハナビ】
・総ゲーム数:2764G
・BIG:8回(1/345.5)
・REG:14回(1/197.4)
・合算:22回(1/125.6)

120_REG(5000円)
297_ヤメ(5000円)
収支…-10000円


今週は仕事の関係上、1度しか打てなかった。その唯一の実戦となった木曜日、夕方7時から近所のホールでハナビを打ったのだが…ご覧の通りREG1回のみで玉砕。なかなか打てないストレスと、良いところが一つもなかった実戦によって、かなり消化不良な一週間となってしまった。

総収支…+35500円

まだプラス収支は確保しているものの、先週に引き続いて貯金を減らす結果に。来週は相当な危機感を持って実戦に望みたい。

アツいぜ
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