100回目
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今回でこのコラムは100回目を迎えた。まず間違いなく誰もそんなことは気にしていないだろうが、わしとしてはこのさりげない出来事を万感の思いで迎えている。そしてせっかくだからと100回に渡る内容を自己検証してみたのだが、幾つかの傾向が見えてきた。それは、取り上げてきた人や機種などは、いずれも「思い入れが強い」ということだ。

場末のパチンコ打ちとしてのわしの活動期間(約10年)は京楽産業が圧倒的に強かった時代と合致する。そのため、自然と京楽の台を打つ機会が増えたし、思い入れも強くなっていった。

当時の京楽台は他と比べて機種寿命が非常に長かったため、わしの生活を支えた機種と言い換えても良い。例えば同社の代表作である仕事人シリーズや冬のソナタシリーズなどのメインスペック機、これらはともに2年以上に渡ってお世話になったはずだ。


ちなみに、この10年でパチンコを取り巻く環境は激変したが、パチンコが世間になにがしかの影響を与えかねない…なんてことも特筆すべき変化と言えるだろう。

例えば、断定するほどの根拠は持ち合わせていないが、パチンコのヒットによってBS放送では必殺仕事人の再放送を頻繁に見かけるようになったし、またわし自身もパチンコで冬ソナを知り、逆輸入的にドラマのファンになるという現象を経験している。

京楽には今後も、かつて標榜していた「稼働、命!」を体現させるヒット機種を生み出してもらい、どんどんパチンコを取り巻く環境を面白いものにしていってもらいたいものだ。


とまぁ京楽には大分お世話になっているわけだが、好きなメーカーとなるとSANKYOということになるかもしれない。

最近では往年の名機である「パワフル」や「クィーン」のリメイクがあった関係で、事あるたびにSANKYOを絶賛していたような気がする。この2機種は期待に違わない稼働結果(ホール実績)を残しており、スペックは各個人の好みが様々あるだろうが、演出的には充分満足できるクオリティーに仕上がっているのではないかと思う。

パワフルのメロン超え時などでの煽りのサウンドは相変わらず異彩を放っているし、クィーンの煽りは他人が打っている台ですらつい見入ってしまうほどに秀逸だ。

そのあたりは過去の遺産に頼っているという部分は多分にあるかもしれないが、SANKYOは現在の開発力についても折り紙つきである。古き良き時代の名機を多数持っているのだから、今後も過去と未来を融合させることで新たな価値観を生み出してもらいたい。きっとそれがSANKYOの強みとなっていくと期待しているし、そこに明るい未来があると確信している。

一介のパチンコ打ちごときが偉そうな言いっぷりで恐縮ではあるが、このシンプル系機種のヒットは今後のパチンコの方向性を示しているように思えるのだ。業界全体についても、各メーカーの開発方針に一石を投じることを期待したい。


さて、SANKYOで忘れてならないのがガンダムである。この春には個人的に期待の大きかった最新作がリリースされたが、新装初日に1時間ほど打っただけで終わってしまった。

まぁ打たないには打たないなりの理由があるわけだからそれはそれで仕方のないことではあるのだが、これが何気に痛手だった。なにせカンダムのアニメコンテンツ自体が得意分野であるため、他の機種を打つ以上に楽しめるし、コラムで触れるにしても幅広いテーマに広げられる可能性が高かったからだ。


例えば。パチンコの新作では、ミライ少尉が「逃げ切ります」とキッパリ言い切ったセリフが採用されている。

これは、疲労蓄積で倒れたブライトから代理として指揮を任されミライが、若干取り乱しながら行なった作戦が何もかも裏目に出てしまったことで追い詰められた末に出てくるセリフである。

その投げやり気味の言動はセイラから叱責を買うほどだったのだが、最終的に敵の目を欺くためにホワイトベースを自爆(カモフラージュ)させることになる。しかしこの策によって味方の被害は拡大してしまい、ミライは自己嫌悪に陥ってしまう。


…という流れを汲んだこの「逃げ切ります」というセリフだが、昨年あたりから自分の中でキーワードとなっているため、一度触れておきたかったのだ。

何を逃げ切るのかといえば、ズバリ、人生だ。誰しも一度は考えると思うが、わしはここのところ、『死ぬ日が分かれば全て解決するのになぁー』という考えに支配されることがある。

仮にその日が40歳の誕生日ならば、今持っているものを急いで使い切らなくてはならないと思うだろうし、70歳の誕生日に命運が尽きるのであればもっと備えを増やして老後までを見据えなければならない。後者は今後の稼ぎ方にも関わってくる切実な問題だ。

しかしそんなものは誰にも分からないわけで、結局のところ「今」を頑張り続けるしかないのだ…。つまり、どうあがいても逃げ切れないわけだが、そういうこと夢想してしまう精神状態ということだけは確かなのだろう。


まあ、わしのことは本題ではないからどうでもいい。とにかく、セリフ絡みのネタは書けたとしても、パチンコを打っていないわけだから演出絡みのネタについて掘り下げるには限界がある。ただ、パチンコのことを書かずに1本終えるのは気が引けた…ということ以上に、昨年のルパン(消されたルパン)について書いた時に、ちょっと考えさせられることがあったのだ。

このルパンは導入直後から大人気となり、増産に次ぐ増産でホールでの設置台数を大幅に伸ばしていった。その勢いに乗ってルパン絡みのネタを何度か書いたのだが、あまりのつまらなさに自らボツにしてしまった。

これはわしがルパンを打っていないのが原因(この期間は甘ソナを打っていたから)で、原稿に骨がないというか、腰がないというか、要するに"打っていないことが透けて見える"感じがしたのだ。

その時の感覚がよみがえり、深く打つことなく新作のガンダムを取り上げることを危惧したというわけだ。ただし、1時間打っただけの感想ではあるが、機種のデキについては満足できた。特に映像の進化が著しくとても素晴らしいように思える。兄弟機なり甘デジなりが登場した暁には、ここまで溜めに溜めた情熱をぶつけてみたい。


余談ながら、思い入れが強い"人"と言えばチームサプライズの面々で、さらに1人に限定すれば間違いなく「ゆきりん」となる。選抜総選挙終了直後にスキャンダルが炸裂したことも手伝って、なんだかんだで触れているのはゆきりんのような気がしている。まあスキャンダルにまみれても夢中にさせられているのだから、もうどうしようもない。

ところで、浴衣抱擁写真などとくだらないレッテルを貼り、スキャンダル第一報を報じた週刊誌には辟易している。それは同業他社の後追い報道がないとの理由から、第一報以降、こちらもだんまりを決め込んだらしいからだ。

これでは虎の尾を踏んでビビったと思われても仕方ないだろう。ケンカを売った側と売られた側の双方がだんまりではケンカすら成立しないではないか。このバカバカしすぎる結末はケンカを売った側にとしては実に情けないように思う。


これからもどんな火遊びがバレるか分からないが、スキャンダルには決して負けないふてぶてしい女性に成長したゆきりんを応援し続けたい。今回は週刊誌報道を徹底的に無視した結果、わしのキーワードの理想型である「逃げ切り勝ち」を見事に収めた(このネタは世間的に収束したと思われるから)。

最近では、こんなにも図太いゆきりんが超絶魅力的で評価が天井知らずになっている。この「沈黙は金なり」(お咎め無しの意味。当たり前だが、報道を認めると相応のペナルティーを喰らっていたハズ)の姿勢でダメージを最小限に留めた強欲な生き様(わしは完全にクロだと思っている)は、これからの人生の指針として大いに見習いたいとも思っている。

さしあたって、ゆきりんの話を始めると長くなってしまう傾向もあるようだが、思い入れの深さから不問としたい(笑)。
アツいぜ
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