「冬のソナタ4」はあるのか!?
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先日マイホールに「Sweetまゆゆ」が導入されたのだが、甘デジとしては異例の5台という大量導入となった。これは、それだけホール側が期待しているという証拠だろうし、機種のデキは「バラの儀式」の進化版で既にお墨付きを得ているから稼働にハズレがないという判断によるものだろう。是非ともホールやユーザーの期待通りに長期稼働に発展する台になってもらいたい。

そんな明るい話題には影もあり、Sweetまゆゆとの入れ替わりで甘デジの冬ソナ(甘ソナ)が撤去の憂き目に遭ってしまった。実は昨年、困った時の甘ソナ頼みで立ち回っていたから、得意機種を失うという意味ではかなりの痛手である。

昨年はパチンコ打ちとして歴代最低収支を記録する厳しい環境下であった。そんな厳しい中、「甘ソナが破格の優秀台で収支に多大な貢献をしてくれた」という事実は全くないのだが、パチンコ以外にすることがないわしの時間潰し、もっと言えば精神面での安定装置としてかなりの貢献度はあったと見ている。わしが単なる冬ソナ好きのオジサンだというだけの話だが。

そんなわしの稼働貢献は除いたとしても、甘ソナの全体的な稼働は冬ソナ好きのオバ様たちに支えられて概ね好調であった。しかし、さすがに設置から一年以上経過していることもあり、もうこれ以上の上積みは期待できないと判断されたのだろう。新台入替という新陳代謝は宿命でもあるから、今後は気持ちを切り替えてSweetまゆゆと対峙していきたい。


余談ながら、わしは初代冬ソナを名古屋の直営店で一般導入より1か月も早く実戦している。出立が早朝になったことは憂鬱であったが、それでもパチンコ業界としても大注目機種だった冬ソナの世界観を一般導入よりも早く体験する価値は充分にあったと思う。

また当時は韓流ブームの余韻が残っていたから、「世間を巻き込んだ韓流パチンコの登場」と言っても決して過言ではない状況だった。恐らく会社の経費で悠々乗り込んできたであろうパチンコ雑誌の面々に混じり、自腹を切って全国から集まった冬ソナ好きの一般人も数多く参戦していたのである。

この当時の京楽の台は、ステップアップ予告に赤柄とゼブラ柄のチャンスアップを加えたバリエーションの豊富さ、そして雪ダルマがキスしたら後半発展などのスペシャルリーチの見せ方は当時としては革新的だった。これまで京楽マシンには革命的試みが数多く盛り込まれてきたが、その中でも頂点に君臨するのが初代冬ソナの演出であると思う。


この初打ち以来、パチンコ台はもちろんのこと、一途過ぎるがゆえに優柔不断な性格のユジンと、「お姉ちゃんはブス」(だから私のほうが良い)と決めつけてチュンサンに迫るオマセな妹のヒジン(推定5歳ぐらい)のユジン姉妹にハマってしまった。

わしは幼児でありながらチュンサンに積極的に色目を使うヒジンが一番好きなキャラクターだ。さらには高校生に成長したヒジンがユジンに連れられて家に来たミニョンを一目見てチュンサンだと気づくという、このさりげないヒジンとチュンサンの10年の時を越えた再会に感じ入ったものだ。

冬ソナFinalはアニメ版をモチーフにしていた関係で、前作までの実写版で培ってきた名演出が減っていた。その最たる例は、「冬ソナチャンス」という京楽お得意の3択演出がメイン機に搭載されていなかったことか。この3択演出は近代パチンコ史に燦然と輝く名演出だと思っている。

しかしその冬ソナチャンスが甘ソナで復活していたのは嬉しい誤算だった。ここで「初雪リーチ」を射止めて、ミニョン群が出て当たる王道パターンが好みの当たり方だった。


ところで今回の冬ソナはFinalということで、次回作はもうないということだろうと思われる。ただプロレス界のように引退をすぐに撤回して復帰がまかり通る業界もあるし、パチンコ業界の方も牙狼FINALで牙狼シリーズは打ち止めかと思わせつつ後継機が1年も経たずに登場した例もある。もちろん、主役の変更があったため、FINALという名称に嘘はないと思うし、そこは納得しているし特に文句もない。

しかしながら、冬ソナは2代目まででドラマ版で使えそうなシーンは使い切った感があるし、Finalでもアニメ版の名シーンを使い切ってしまった感もある。するとやはり、冬ソナシリーズは完全に打ち止めなのだろう…と思っていたら、今月中旬に韓国で冬ソナドラマのパート2が制作されることが発表された。前作の脚本家や監督などの制作スタッフは集結するようだが、キャスティングは未定とのことである。

個人的にパート2は、これまでの設定を活かして40代に突入したチュンサンとユジンの"恋バナ"を期待したいところ。しかし40代女性が主役ではホームドラマの母親役が高じた泥沼の不倫ドラマになってしまうかもしれない。この辺りのテーマは韓流ドラマが最も得意とするジャンルだから、怖いもの見たさで見てみたい気もする一方で、ドラマ版のラストでチュンサンは失明してしまっているから、介護ドラマ(?)でも良いかもしれない。

とにかく冬ソナを名乗るのであれば、ペ・ヨンジュン氏とチェ・ジウ氏はキャスティングして欲しい。この2人が出てくるのであれば、ドラマ放映後にパチンコ版の登場もかなり現実味を帯びてくるのではないか? 今の段階では全てが夢物語でしかないが、冬ソナ4を打ってみたいと思うのは決してわしだけではあるまい。

さしあたって、わしにとってチームサプライズと並んで冬のソナタも次回作を待望しているキラーコンテンツというわけである。



追記
ここ10年のパチンコ人生で、わしが打った全機種のスペシャルリーチの中で一番見ているのが冬ソナの初雪リーチだ(海シリーズは除く)。それほどに歴代のシリーズを打ち込んでいる。

これはユジンが街ですれ違ったミニョンを必死に追いかけるシーンを見事に組み合わせたリーチで、ドラマで使用されている秀逸な楽曲群とともに展開していく。そして印象的な「ヨォニィ〜」(と聞こえる韓国語)と同時に「微笑みの貴公子」と呼ばれたヨン様が最高のスマイルで大当たりまで誘ってくれる。わしもヨン様スマイルに心奪われた一人で、初雪リーチで当てることが大好きだ。

また、チュンサンのどことなく陰のあるキャラとミニョンの軽いキャラを演じ分けるヨン様の好演が感動の涙を誘わずにはいられない。初代版でのチュンサンが失ってしまった10年前の記憶を甦らせる旅を基にしたリーチでは、実際に号泣しながら液晶を見つめる冬ソナ好きのオバ様を見かけたこともある。この現象はリーチ演出自体がドラマの名場面続きで編集されているうえに、印象的な挿入歌や韓国の美しい冬景色を見事取り入れたカメラワークも感動を増長させたのだろう。


ちなみに、わしはユジンに散々振り回された挙句、ドラマ終盤でチュンサンの腹違いの弟だと判明してしまうサンヒョクの悲しい物語を「忘れないで」という曲に乗せて振り返るサンヒョク全回転リーチで慟哭した。この曲は気の毒なサンヒョクの心情をよく現しているメロディーだと思う。

また、初代版ではパチンコを全く打ったことのない冬ソナ好きのオバ様たちをホールへ動員することに成功した。この"一種の社会現象"と言える状況の中、初めてパチンコに接した何割かの人たちは、そのままパチンコファンになったことだろう。

アニメがモチーフでドラマ版の内容が減少していたFinalの稼働状況を見ても、冬ソナにはパチンコに採用されたコンテンツの中で最上級のファン数が確実にいることが初期稼働の段階から立証された。またドラマ版の制作決定のニュースのコメント欄には賛否両論あるものの、他のエンタメ情報に比べて投稿数が圧倒的に多い。なんだかんだ言っても、冬ソナは他の追随を許さない特別な存在なのだろう。

これらからも昨今は遊戯人口の減少が叫ばれて久しいが、パチンコ復権のガギは「冬のソナタ」が握っているような気がするのだ。
アツいぜ
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