待ち望んだ乙女の結果
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パチンコ業界に関わる人間にとって、トラウマともいえる2020年の4月~5月。コロナ禍により休業要請や理不尽なバッシングなど、自分がこの業界に務めて過去最悪の内容だったといわざるを得ない。

また、休業要請と相まって、各メーカーの販売スケジュールも大幅に見直しされた。

一部は導入されていたとはいえ、遊タイム初搭載の真花月2や、大物機種であるシンフォギア2、さらに、休業要請が終わってから人気が爆発した源さん超韋駄天などもある。

今回、私がPOWER PUSHする台はその影響をモロに受けた「戦国乙女6 暁の関ケ原」である。


この戦国乙女6にいたっては、5月上旬に導入される予定だったが、10月上旬まで延期された。事前情報は3月下旬あたりから出ていたので、乙女ファンにとっては実に5ヶ月ぐらい待たされることに…。


そして、10月。新台ではエヴァ決戦や真・牙狼なども導入されたが、稼働に関しては乙女6の一強だったという。実際、私も導入週と翌週の休みに朝からホールに向かったが、いずれも抽選負けで座ることができなかった。

座れなかったのは残念だが、これだけ盛り上がっているのは乙女ファンとしても嬉しい光景である。


ここまで高稼働を維持し続けている要因は、まずスペックだろう。

大当り確率1/222というライトミドルスペックで、基本は25+4回転の時短を突破して80%継続のRUSHを掴み取るというもの。

そう、戦国乙女の突破型といえば…


言わずもがな、乙女アタックである。


初代の甘デジで搭載されたこの演出。敵武将のオウガイ・ムラサメ・コタロウとの一騎打ちで、初代では敵武将のみで期待度を左右していた。

オウガイなら期待度0.5%なので、勝てば英雄レベル。ムラサメはワンチャンのようなノリ。コタロウなら負けは許されない。

甘デジの場合、突破できればST+時短の電サポ100回転が獲得できるだけに、初代の超ロング稼働の要因と言っても過言ではない。


戦国乙女6の「決戦の刻(25+4回転の時短中)」は3通りの演出が選べるが、私はこの『乙女アタック一択』。やはり、このタイマン勝負を突破したときの高揚感こそが、戦国乙女の醍醐味ともいえるからである。


もちろん、コタロウに負けて絶望に打ちひしがれるのも乙女伝統ですが(笑)。


決戦の刻を突破して突入する「天下分け目の関ケ原RUSH」は継続率80%に加え、図柄揃い時は75%で現行機MAXとなる1500発を獲得できる。消化スピードも速いので、ツボにハマれば一撃万発などあっという間にたたき出す。

さらに…


3D液晶で乙女が飛び出し、ボタンを一緒に押すようにお願いする『乙女と一緒にリーチ』の存在。

すでに10R大当りは確定しているが、こういう至福のひとときの見せ方が上手い。各乙女によるセリフも実に個性があって、ファンにとっては垂涎の演出だろう。

なお、この乙女と一緒にリーチのキャラは固定することが可能。固定すれば滞在している背景の軍を問わず出現する。例えば、東軍の背景なのに西軍であるヒデアキを出すことも可能だ。


そして、この連チャンの楽しさに加え、さらに稼働を促進しているのが通常時の演出バランスではないだろうか。


乙女といえば、シリーズ伝統の激アツ演出『萌えカットイン』があるが、実際、私は通算の初当り6回目をとるまで、萌えカットインが一切絡まなかった。大当りに欠かせない演出かと思いきや、意外性のある当り方も多数ある。1/222という確率だからこそ活かせる芸当であり、常に期待をもって打てる点も高評価に繋がっているのだろう。

もちろん、激アツ演出がたらふく複合してハズれることもありますがね。ノーマル当りも大当り時の1%で出るらしいので、1度は経験してみたいものである。


また、今回のストーリーは関ヶ原の戦いの前哨戦となっており、物語は石田ミツナリとカシン化ヒデアキが中心になって進められます。

小早川ヒデアキは戦国乙女花から登場した新武将で、個人的に私のイチ推しです。故に、今回はストーリーに関しても真のエンディングまでなんとしても到達しなければならない、と思った次第。

ちなみに、内容は全部知っています。なんなら、実機導入前から知っている。しかし、実際にホールに導入されたら、やはりそこを目指すべきだろうということで、導入後からヒデアキを救いにいく私の戦いが始まったのです。


序盤は順調だった。3日連続でマサムネの乙女と一緒にリーチに遭遇したり、初当りも比較的軽めにとれた。そして、有給をとって夕方あたりから打ちに行ったとき、猛烈な勢いで連チャン。

ヒデアキが所属する西軍からスタートし、あっという間に第2章の5話まで到達(トータルで30話アリ)。この物語を見るということは、RUSH突入から図柄揃いを9回ほど引いているということ。


ちなみに、この写真のリキュウは取材時に衝撃を受けた瞬間だったので撮った。普段は眼を閉じているリキュウが、眼を開いているのである。

一見するとただ眼が開いているだけだが、過去にリキュウがカシン化の兆候が見られたヒデアキを抹殺しようとしたり、モトナリに否定された「お友達」がリキュウの仲間である細川ユウサイであることを知っていると、このシーンが「怖い」と感じます。

さらに、その次の図柄揃い大当りでみられるシーンも必見。


ヒデアキを助けにいくことで、ヒデヨシがお館様であるノブナガと対峙するシーン。漫画版からのやり取りを見ている人にとって、このシーンはヒデヨシが成長した姿を感じ取れる光景なのです。

このように、戦国乙女シリーズが好きな人にとって、要所要所の見せ方が深く刺さるものが多い。知らなくても楽しめるが、知っているとより深く楽しめるのである。

ちなみに、この日の連チャンはカシンが復活する仮のエンディングまで到達。


西軍スタートなのに、東軍のリザルト画面。つまり、図柄揃いを15回以上引いていることになる。25000発以上の払い出しで大きな勝ちとなった。


だが、ここから先はこれまでの好調が嘘のように、初当りが遠くなる。それだけならまだしも、連チャンにも見放され、ストーリーも思うように進まない。

そして、ようやく進行したのは導入日から2週間半。


666回転ハマリで遊タイム発動。遊タイムの時短が171回なので、当たらずに駆け抜ける恐怖もあったが、これをなんとかモノにして、図柄揃い当りを6回ゲット。これにより、東軍第2章からロード機能を使うことが可能に。

※打-WINのストーリー引き継ぎは章区切りのため



その翌日。


再度遊タイムに突入。しかもこれ、666回転まですべて自分で回したものである。そして、これを…


スルーした。


遊タイムは大当り間で1回しか発動しないので、このあとはどれだけハマっても発動することはない。よほど回転率がよくない限り、ヤメの一択である。それでも「もう少しだけ…」と抗ったら、899回転で金保留からなんとか大当りを射止めた。

これで始まった乙女アタック。一番槍のトシイエで、待ち焦がれたコタロウが!!!!!


合掌。

しかし、これはまだ傷が浅いほうだった。なぜなら、持ち玉があったので投資は3万弱だったのだから。


その2日後。休みということもあって朝から出陣。この日は自分にとって最大の「地獄」となる。

朝イチから打ち始めて…


525回転(2連)
470回転(8連)
565回転(2連)
217回転(2連)


2回目の初当りの時点で投資は4万超。すべて乙女アタックを突破。なんなら、217回転目の当たりは玉ちゃんというプレミア保留が出現→乙女の詩全回転というRUSH直行ルートだったにも関わらず、2Rしか引けなかった…。

ちなみに、565回転の乙女アタック突破ですが…


ヨシモトがオウガイを倒しました。もう1度いいます。ヨシモトがオウガイを倒しました。

あの巨体が崩れ落ちるときは目を疑った。内部的に昇格するオウガイだったのかもしれないが、基本負けて当たり前と思っているだけに、インパクトがすごすぎる。さすが近距離最強武器「非常の短剣」の所有者だけのことはある。


そんなこんなで、5回目の初当りを目指している。投資はもう7万を超えた。あと少しで遊タイムが発動するが、1度スルーを喰らっているので、スルーの恐怖が襲い掛かってくる。

それでもRUSH直行という恩恵はデカいのだから…と一心不乱に打ち続けていると、ヒデアキ解放リーチ発展時になにやら赤い紋章が見えた。初見である。


629回転。遊タイムまであと37回転なのだが、右下をよーく見てほしい。ペカっている。白いのが。天晴ランプが。つまり、大当りが確定しているのである。

総投資76000円。時間的にもこの大当りからの連チャンが終わったらヤメだろう。まあ、そもそもRUSHに入るかどうかが分からぬが。

そして、この乙女アタックで…


一番槍のトシイエがムラサメを撃破。これで本日の初当りは、すべてRUSHに入ったことになる。足りないのは連チャンだ。


このRUSHでは、なんとかヒデヨシとノブナガの対峙(2章クリア)まで進め、必死の思いで連チャンは継続。そして…


朝から打ち始めて10時間47分後。ようやくヒデアキがモトナリの元に戻ってきた。

一冊本のパーコレを制作しているとき、真のエンディングで見られるモトナリの笑顔は実に印象深かった。戦国乙女2で初登場したとき、ミステリアスな雰囲気をもったこの人が、ヒデアキが目覚めたときに見せたあの笑顔。それはシリーズを追ってきた人にとって、成長した証をみる涙ぐましい場面でもあった。

そして連チャンは、このエンディング後に終了した。投資の半分も返ってきてはいないが、少しだけ救われた気分になった。財布は大惨事ですが、すべて自己責任なので致し方ナシ。


全キャラレベルMAXというミッションもあるが、おそらく私は無理なので、MAXになったヒデアキを愛でて今後も戦国乙女6を嗜んでいこうと思います。


ちなみに、レベルMAX専用インターフェースを使用すると、乙女と一緒にリーチのイラストが通常時の背景に表示されます(ヨシテルのみチャイナドレスコスプレ)。もしホールでこんな背景の乙女6を打っていたら、私かもしれません(笑)。