※2014年6月10日公開分です。
「べチン」。
時計の針は、もうすぐ22時を指す。こんな時間に住宅地のど真ん中でこんな大きな音を出していれば通報されても文句は言えない。が、2日前から続く雨がその音をかき消してくれた。
さらにもう一回「ベチン」。気分は雨のようである――。
事の発端は、その前日。俺は町民プールの旧イベント日を狙っていた。最も打ちたいのは「パチスロ化物語(以下、化物語)」。だが、一応担当でもある「緑ドンVIVA2(以下、VIVA2)」もチェックしておきたい。
数日前、俺がとある企画で化物語を打とうとしたら、編集に「化物語はもう人気ないんで、別の機種にして下さい」と言われたばかりだった。なので、おそらく化物語はVIVA2の変判をチェックしてからでも確保できるだろう。
いざ開店――。化物語をスルーし、一切ムダのない流れるような動きでVIVA2を3台チェック。時間にして約2分。高確挙動の台はなかった。
さあ、化物語に移…ば、バカな!! 化物語は満席だった。
なんだよ! 見ろよ、ホラ見ろってんだよ!! まだ人気あるじゃんかよ!! 化物語はよ!!!
化物語を逃したショックを引きずり、いろんな台で散財していると、追い打ちをかけるように「今日は化物語に力入れてますよ~」的な内容の店内アナウンスが。恐る恐る化物語のシマを覗いて見ると、出てる。ことごとく出てる!
当然、化物語が空くことはなく、俺は45Kのドマイナス。収支よりも、今お気に入りの機種の高設定を逃した…それがショックだった。
翌日、今度は別の町民プールだ。狙いの機種は言わずもがな化物語。これはもはや立ち回りではない。純粋な意地である。
悔しい思いを引きずったまま日々を過ごすなんて、俺にはムリだ。出したい。昨日、化物語を楽しそうに打っていた彼らが嫉妬するくらい、暴力的に出してやりたいッ!!
打ち始めると投資5Kで強チェリーからCZへ。難なく解除して本日初のATへ。これは上乗せナシでスグに終わるが、その後は解呪連にいたようでポコポコとCZ、そしてATが当たる。
解呪連が終わり、追加投資をしながら「ここからが本当の勝負だな」なんて思っていると――

(C)西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト (C)Sammy
あわわ、あわわわわわわわ…フリーズしやがった!!!

(C)西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト (C)Sammy
もちろんフリーズを"引く気"で家を出たが、こんなに早く引けるとは!! この白7ボーナスで650枚を上乗せし、その直後の倍倍チャンスで――

(C)西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト (C)Sammy
912枚の上乗せ! 正直、なにが起こったかは覚えていない。怪異揃いからのエクストラサービスで倍率を上げまくったんだったか、超倍倍に入ったんだったかな!?
フリーズからスタートしたこのATは一撃2438枚まで伸びた。が、そのあとはお約束の500Gハマリ。
はいはい、「あの時の出玉がピークだったね」って後悔するパターンね。しかし529Gで当たったATからレア役での引き戻しが2連続し、その最後のATで――

(C)西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト (C)Sammy
979枚の上乗せ。これを皮切りに倍倍チャンスに入りまくり、

(C)西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト (C)Sammy
ボーナスも当たったりなんかして――

(C)西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト (C)Sammy
3578枚を獲得!!
いや~、よくやった俺! まさか化物語でこんなに出せるとは。
…な、なに!? また解呪連が続いているだと!? そこからも「CZ→AT→倍倍で乗せる」の流れを繰り返して――

(C)西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト (C)Sammy
獲得枚数表示は5879枚に! 見たか、これがラッシーさんの執念ってヤツよ!!
ちなみにたくさん出ていた昨日も、ここまで出玉を積んでいた人はいなかったなあ。でもここから2千枚くらい飲まれて、結局負けた気分で帰宅することになるんでしょ? …と思いきや――

(C)西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト (C)Sammy
まだ解呪連にいて、

(C)西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト (C)Sammy
倍倍でソコソコ乗せたり、ボーナスを引いたりして

(C)西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト (C)Sammy
また約2800枚を獲得。
万枚? ああ、余裕で超えてるっしょ!? カチ盛りのドル箱が9箱に、さらにサラ盛りが1箱だもん。
この店のドル箱はカチ盛りなら1200枚くらい入るから、少なく見積もっても11000枚くらいはあるハズ。
投資は7K。差枚でも万枚を超えている。時刻は20時を過ぎたところ。設定はピンポイントでは分からないが、TOTALでのCZ出現率もCZ初当たり出現率も設定6を超えている。
…う~ん、まだまだ追って良いだろう。が、今年に入ってそうやってギリまで追っかけて万枚を逃したケースがあったし…ヨシ、撤退だ。
なにより「化物語で万枚出したった!」という事実が大事!!! さあ、忘れずにマイスロも終わらせたし、あとは店員さんを呼んで…。
店員「ヤメですね? では9箱お預かりします(台車に積みながら)」
俺「ハイ…エッ!? 9箱???」
店員「ええ、9箱ですよね…?」
俺「…は、はい」
そう、俺はなぜかカチ盛りは9箱あると思い込んでいたが、実際は8箱だったのである。ヤバい、万枚に届いているのだろうか。でもきっと大丈夫。ここの箱、案外大きいから!!!
9494枚だった。
ショックすぎて、さらにそのあとノーマルタイプに13Kも使っちまったよ。
その帰り道のことである。
「べチン」。セルフ往復ビンタだ。
15~16年パチスロを打っているのに、いまだ「万枚の枚数感覚」を身に付けていない自分が情けなかった。そして最後に13Kもムダにした自分が許せなかった。
収支は+169500円。しかし、気分は――