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仲の悪い人と麻雀は打つべきではない?
●お悩み[30]
『仲の悪い人と麻雀は打つべきではない?』
先日、大学のサークル仲間と麻雀をしたら、それまでは仲の悪かった人といつの間にか打ち解けることができました。麻雀は素の自分を見せたり、相手の意外な一面を見られたりする良いツールですね。坂上さんも、そういった経験はありますか? また、本来は仲の悪い人とは打たないほうが無難なのでしょうか?
(20代・男性)
●坂上氏の回答

遊びの麻雀なら、仲のいい人と打ったほうが楽しいでしょうね。でも、僕は真剣勝負の麻雀なら、相手は誰だっていい。むしろ、遠慮せずに打てる分、知らない人を相手にするほうがいいくらいです。
打ってると、人の打ち筋を見て「この人(の打ち方)は好きだな」とか「こいつは浅ましい打ち方をするなあ」なんて感じることが多々あります。麻雀は性格が出やすいと言われますが、それは会話を通して見えてくるのではなく、打ち筋から知るものです。本気で打ってると、自然と会話は減りますから。
仮に「こいつとは二度と打ちたくない」と感じた場合、得てして、自分よりもその人のほうが勝ってたりします。そうしたときでも、もう一度その人と打ってみるべきです。
今どきの若い子にはピンと来ないかもしれませんが、昔は「仕事は教わるものではなく、見て盗むものだ」と言われてました。麻雀も同様で、教わるものではなく、うまい人から目で見て盗んだほうがよっぽど強くなれます。
それに、最初は人間的な部分で自分とは合わないと感じても「なぜこの人は勝てるんだろう?」と探ってみると、自然と理解が深まり、最終的にはその人を嫌いになれなかったりするものです。
単なるお付き合い麻雀で、早い段階から「ポンだ」「チーだ」って打ってる人は浅ましく感じますが、勝負に徹するなら、それは何ら間違っていません。ギャンブルは結果がすべてであり、勝ってる人が正しいんです。
ギャンブルの席で「俺のほうが人間的にはきちんとしてる」なんて言っても意味がありません。逆に言えば、嫌な感じの人がいても、その人は「ギャンブルの場だから人間性なんて関係ないでしょ」と割り切ってるだけで、仕事場では誰よりもきちんとしてる可能性だってあるんです。
さて、「仲の悪い人とは打たないほうがいい?」という質問ですが、嫌いな人と勝負するほうが燃えるのは僕だけでしょうか。マナーのない人や嫌いな人がいたら、イライラしたまま避けて通るよりも、勝負して負かしたいと思いませんか。僕自身、そうやって勝負の席について相手をとことん潰したこともあれば、返り討ちにあったこともありますけど(笑)。
そもそも、「仲が悪い」「合わない」というのは自分の勝手な物差しであって、とことん付き合ってみたら、「意外といい奴じゃん」なんてことは、僕自身けっこう経験してますよ。