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初心者の後悔と僥倖
※実戦部分はノンフィクションですが、それ以外はフィクションです
やあやあ、みんな元気かね? 今週も平凡なサラリーマン、田母神がお気楽で些末なコラムを綴っていきたい。
さて、先週のコラムでも書いたように、私はGW中に実家へと帰省していた。夜は連日のように友人たちと会い、語らい、飲みまくり、大いに充実した時間を過ごしたわけだが、一方で昼間は意外と時間を持て余してしまった。妻は両親や子どもと一緒に買い物や遊びへと出かけてしまうし(ある意味ではラッキーだが)、テレビや読書もすぐに飽きる。
じゃあ何をするのか? それはもうパチ屋に行くほかないだろうということで行ってきわたけだ、今回はその時のちょっとした1コマを紹介したい。
と、その前に、まずはGW前の出来事に触れておきたい。ある日、私は会社で面倒くさい事務処理をしていたのだが、気分を紛らわせようと後輩(26歳・独身)と雑談を交わしていた。すると自然とパチスロの話題へ。
ちなみに、彼は私と違ってAT機やART機なども含めオールラウンドで立ち回っており、各機種の内部仕様にもかなり詳しい。情報収集にも余念がなく、パチスロに関しては「意識高い系」と言えるだろう。少ない給料への上乗せ貢献度が高いために力が入るのも分かるが、一方で勤務中はいつもダルそうで、人間的にはクズ寄り…とも言える。
そんな彼が熱っぽく「ポセイドンは400の倍数ゲームがアツいっす!」と言うのである。さらに具体的に何がアツいのか、どのような立ち回りがベストなのかまで教えてくれたのだが、私にとっては縁がない話だし若干難しかったのでスルーさせてもらっていた。ひとまずアツいゾーンがあるんだな…ぐらいで話を聞き流していたわけだ。
そしてGW。前述の通り暇だった私は、家から一番近いパチ屋へと車を走らせ、店内をブラリ。すると790Gでうち捨てられているポセイドンが目に入る。
「これは確か…」
普段はGODシリーズなんて打たない(打てない)のだが、つい先日に「アツい」という話を聞いていたこともあり、「800Gまでなら1000円だしな。ちょっとだけなら」と軽い気持ちで腰を下ろしてしまった。
だがアツそうな変化は何も起こらず、「これはどこまでがチャンスなのか!?」とヤメ時を見失い、さらにレア役が重なったりで引くに引けず、気付けば950Gまで到達してしまった。
おそらくこのまま打ち続けるのが正解なのだろう(後輩もそんなことを言っていた気がする)。しかし、天井まで投資が続くことを考えると怖すぎる。…というか、そもそも軍資金的に天井まで届きそうもないので、残念ながら引き下がるしかなかったのである。
嗚呼、やっぱり慣れないことをするもんじゃない。きっと私がヤメた直後に若者が、「あのオッサン、ヤメてったぞ! へへ、チョロイぜ!」「GW中はヌルい客が多いな!」とか思いながら速攻でこの台を拾うのだろう。そんなシーンは絶対に目撃したくないので、振り返らずにサッサと退散した。
その後、得意分野であるノーマルタイプのシマを一応チェックしたが、混み合っていて空き台はナシ。その隣はリール一杯が赤く色づいた空き台のリノだったが、これは怖くて打てない。それじゃあ今日は終了だなと、出口の方へ歩を進めようと思ったその時…
「ん? んんっ!?」
思わず二度見してしまった。今しがた通り過ぎたリノの空き台、赤いなと思ったら、なんと右上がりにトマトが揃っているではないか!!!
ノーマルタイプ以外は疎い私でも、この状況が如何にスゴいことかは分かる。以前、例の後輩がリノについてもアツく語っていたし、私自身も雑誌などで仕組みをザックリと理解していたからだ。
「本当に誰も座っていないのだろうか?」
空き台にしては出目があまりに不釣り合いすぎる。そう思って周辺をくまなく調べたが、誰かが台をキープしている形跡はない。一瞬、「もしかすると変則押しでトマトが揃っちゃったりするのかな?」とも考えたが、そもそも3枚掛け専用&変則押しOKなので、そのようなことはないハズ。つまりは正真正銘、トマト揃い即ヤメの台である!
前に打っていた客(もしくは神?)は最後のコイン3枚でトマトを成立させ、かつ揃えた。そして、リノの仕様について知らなかったために(もしくは何らかの事情があったせいで)当該ゲームでヤメてしまったのだろう。もしこれが2G後だったら私がこの台の前で足を止めることはなかったわけで、色んな偶然が重なった末の、まさに僥倖と言えるのではないだろうか(ヤメてしまった方には申し訳ないが…)。
結局、そのリノは10連ほどのボーナスを重ねた末に1400枚も吐き出してくれました! ポセイドンを捨てた時点では「ヌルい客だと思われているんだろうなぁ」とやさぐれていた私だが、終わってみれば「もっとヌルい客もいるんだなぁ」とニンマリ。と同時に、GWなどの大型連休中は初心者が多いため、私のような知識レベルの人間でもこういったチャンスがあるんだなぁと実感した次第だ。
余談だが、コインを流した後に清々しい気持ちでポセイドンのシマを見に行ったところ、私が打っていた台は1400Gハマっていた。後輩の言葉を中途半端に信じて、無理に打ち続けなくて本当に良かった。
●5/1
【クレアの秘宝伝2】
・総ゲーム:3956G
・BIG:14回(1/282.6)
・REG:15回(1/263.7)
・合算:29回(1/136.4)
109_REG(4000円)
303_BIG(5000円)
55_REG
271_BIG
145_REG
194_ヤメ(2000円)
収支…-11000円
バラエティコーナーに力を入れている日が多いホールへ向かい、それなりのクレアの秘宝伝2を見つけて勝負。サンプルは圧倒的に少ないものの、BIG後に選択した「鏡RT」の開始画面は全て青(=偶数設定示唆)。さらにボーナス確率を考えると設定4っぽいぞ…などと思いながら打っていたら、いつの間にやら投資が1万を超えてジ・エンド。もちろん悔しいのだが、今まであまり触れてこなかった機種だけに、新鮮な気分で打てて楽しかった。
●5/2
【クレアの秘宝伝2】
・総ゲーム数:2614G
・BIG:10回(1/261.4)
・REG:8回(1/326.8)
・合算:18回(1/145.2)
24_REG(1000円)
121_BIG(1000円)
42_REG
87_BIG
364_BIG
25_REG
77_BIG
200_ヤメ
収支…+7800円
翌日も同じホールに行くと、昨日と同じ台が偶然空いていた。打ち始めのボーナス合算確率は物足りないが、設定4の据え置きかもしれない…などと自分に言い訳して勝負する(正直、単純にクレア2を打ちたかっただけだが)。昨日とは異なり、ボーナスも順調に引けるし、さらに鏡RTの開始画面も全て青。4かどうかは分からないものの、やはり据え置きかもしれない。本来ならもう少し粘りたかったが、ここはプラスを確保できるタイミングでヤメ。とにもかくにも、結果オーライだ。
通算収支…-4700円
また負債が増えてしまったが、クレア2の楽しさを知ったので良しとしよう…いや、次回こそは頑張ります(冷や汗)。