- TOP
- [non] fiction
酒と下町とコーヒー
※実戦部分はノンフィクションですが、それ以外はフィクションです
やあやあ、元気かね? 平凡な一介のサラリーマンである田母神だ。今週も相変わらず日常生活の雑感と簡単な実戦記を綴っていこうと思う。
唐突だが、私は酒が好きである。特に日本酒(地酒)が好みで、想像しているだけでも心がウズウズ、手がプルプルしてくるほど。花見シーズンでもあるし、嫌が応でも身体が酒を欲してしまう。
では、なぜそれほどまでに私は酒が好きなのか? 色々考えてみると、おそらく生まれ育った環境によるところが大きいのだろう。故郷は日本列島の北部に位置しているのだが、私が子供の頃は周囲の大人達が集まればそこには必ず酒があり、そしてほぼ全員が酒を嗜み、陽気に赤ら顔をさらけだしていた。もちろん我が家も例に漏れず、両親は晩酌を欠かすことがなく、毎週末には会社の同僚や友人たちと自宅でプチ宴会を催していたものだ(みんな悪酔いもせず、楽しそうに酒を飲んでいた)。
このような環境で育ったら、酒に対して親近感を持つに決まっている。要するに、私の酒好きは運命と言っても過言ではない。妻に小言を言われようが、健康診断で医者から減酒を勧められようが、ぺこ&りゅうちぇると同じぐらい、いや、それ以上に酒と私は固い絆で結ばれている。
まぁ、あれだ、色々とこじつけては都合の良い解釈をしているだけに過ぎないわけだが、自分なりに体調を考えつつ、今後も上手に酒と付き合っていきたい。
さて、酒のことを考えていると、いつも脳裏に浮かぶエピソードがある。学生時代、私は某下町に住んでいた。そこは主人公のフーテン系男子が女性に恋をしたり、フラッと実家へ帰ってきたりする映画の舞台で有名な場所…といえば分ってもらえるだろうか。
ちなみに、その頃の私は某フーテン系男子とは異なり非常に規則正しかった。学校にはロクに通わなかったが、親からの仕送りを握りしめて毎日欠かさず、きっちりと近所のパチ屋でお布施という名の散財を繰り返す。そして、人生の厳しさを身をもって受け入れる訓練に勤しんでいたわけだ。
当然だが、自分がいざ親の立場になってみると当時の私がどれほどのロクデナシであり、ゴクツブシであり、ゴキブリのような人間であったかを痛感しまくっている。あの頃のダメっぷりは今でも両親に伏せているが、もしバレようものならジャンピング土下座をするつもりだ。
話を戻そう。ある日のこと、その某下町にあった宇宙●ンターというパチ屋で初代ハナビを打っていたとき、隣に50代前半と思しき男性客が座った。店内はガラガラなのになぜか隣に座ってきたので、その時点で嫌な予感がしたわけだが、とりあえず…すこぶる酒臭かった。そこに汗と加齢臭(?)が相まって、かなりのバッドスメルをまき散らしている。
「早くどっかに行ってくれないかなぁ」と思っていたが、期待に反して男はすぐボーナスを引いてしまった。しかも目押しができないようで、ボーナスを揃えられずにいるところを私がチラ見した瞬間、怪しい呂律で話しかけてきたのである。
「あ、あんちゃん、そろえてくれよぉ~」
息の臭さに閉口したが、断るのも何か怖いので、揃えてあげることにした。
「おっ、BIGかぁ! ありがとう!」
男は嬉しそうにお礼を述べた後、席を立ってどこかへ行ってしまった。そして、数分後に笑顔で再臨。
「これ、はい、コーヒー!」
目押しのお礼に買ってきてくれたのか。酔っ払いで色々臭いし面倒だけど、根は優しいおっちゃんなんだな。臭いと思った自分を恥じつつ、私は礼を述べた。
「ありがとうございます。いただきます」
「ちょっと待って!」
「え!?」
「一緒に乾杯しよう!」
か、乾杯!? よく見たら、男は私とお揃いの缶コーヒーを握りしめているではないか。ホール内で見知らぬ酔っぱらいと、よく分からない祝杯をあげるのか…。
私が躊躇していると、男は半ば強引に私の缶と自分の缶をぶつけてきた。
「かんぱーーーい!」
ガラガラの店内にすこぶる陽気な男の声が響き渡り、私はただただ苦笑いするしかなかった。
私は、根は良い人みたいだし、まあ良いか…と心を許しかけたのだが、どうやらこのおっちゃん、先ほどよりも臭いのレベルを上げてきている。どういうことかと思ってボーナスを消化する隣人をチラ見してみると、心なしか…どころか全開でズボンを濡らしているではないか!
おそらくコーヒーを買いに行くついでにトイレに立ち寄り、足もとが覚束ないせいで、うまく彼自身のアシストを行なえなかったのだろう。その手でコーヒーを掴んだのか…と思うと、私はこれ以上コーヒーに口をつける気にはなれず、いたたまれなくなってすぐに退散してしまった。
あれから20年余りが経つが、スロット話が盛り上がると自分の鉄板ネタとしておっさんを馬鹿にしてきたわけだが…。
ある晴れた春の日、私は会社の花見で大いにはしゃいでしまった。勢い余って、部長を差し置いて最後の三本締めを買って出てしまうほどに。
「よーおっ!」
あまりにも気分が良かったために気を抜いていた部分はある。そして尿意を感じていたのも事実である。しかし、まさか掛け声で勢いあまって尿漏れ事案に発展するとは思ってもみなかった…。
とはいえほんの少量なので未遂といっても良いほどだ。このままいけばバレないだろう。
スーツのスラックスはあまり水分を吸わないため内腿あたりが冷たかった、ごまかしながら電車へ乗り、自宅の最寄り駅でまで辿り着く。しかしもうすぐ自宅というところで抑え切れない衝動(尿意)に襲われ、立ちションを試みざるを得なくなってしまった。
すると、ものすごい恍惚感に浸った瞬間、生ぬるい濁流が内腿を流れていくのである。ビショビショのズボンはほんのりと湯気と臭いを放っている。要するにチャックの開放が間に合わなかったわけだ。
…あれから20年余り。あの時の酔っぱらいは元気にしているだろうか。彼と同じぐらいの年齢になった私は、あの日のおっちゃんすらも受け止められる心の広い大人になったのである。
●4/12
【マイジャグラー】
・総ゲーム:4852G
・BIG:24回(1/202.2)
・REG:14回(1/346.6)
・合算:38回(1/127.7)
142_BIG(4000円)
161_BIG
300_ヤメ(1000円)
【ケロット3】
・総ゲーム:2544G
・BIG:12回(1/212.0)
・REG:7回(1/363.4)
・合算:19回(1/133.9)
220_ヤメ(6000円)
収支…-11000円
先週と同じくジャグラーシリーズに力を入れている(と思われる)ホールへ。良さげなマイジャグを打つも、パッとしない展開にシビレを切らして勝負を諦めた。軍資金&勝負時間が乏しいだけに、やはり早い段階でジャグ連を引き寄せないと厳しい。
その後、もう帰ろう…と思ったのだが、バラエティコーナーにあるケロット3が目に入った。このホールのバラエティは、そこまで客付きも良くないし、高設定の可能性は決して高くない(ゼロではないと思うが)。おそらく前の客がヒキ強だったのだろうが、他に目ぼしい台もないし、ケロット3のほのぼの系演出がちょっと好きだし(苦笑)、とにかくここは確率を信じて勝負開始。…結論。打たなきゃ良かった(泣)。
●4/14
【ジャグラーガールズ】
・総ゲーム:2744G
・BIG:9回(1/304.9)
・REG:12回(1/228.7)
・合算:21回(1/130.7)
110_BIG(3000円)
113_REG
96_BIG
261_BIG
189_BIG
147_BIG
102_ヤメ
収支…+3000円
前回の負けが悔しくて、再び同じホールのジャグラーガールで勝負。早い段階でBIGを引き、その後も追加投資ナシでボーナスを引けるのだが…ジャグ連しない。この日は遅い時間から打ち始めたこともあり、プラスを確保できるタイミングでヤメ。ショボい額でも、勝ちは勝ちだ。次回への布石にしたい。
通算収支…-3300円
通算収支がマイナスに転落してしまったが、まぁこんな状況もあるだろう。来週以降もコツコツ打ち続けたい。