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コーヒーレディ・E華さんの話[1]
今回のインタビューは、編集Xさんが昔バイトしていたホールで働くコーヒーレディのE華さんにお願いしました。
窪田サキ(以下、窪)「E華さん、よろしくお願いします! 私の働いてたホールはコーヒーレディがいなかったんですよ。コーヒーレディの裏話楽しみにしてます♪」
E華(以下、E)「よろしく~。っていうか、コーヒーレディがいないホールなんてあるの!?」
窪「そうなんです。厳密に言うとコーヒーを売る人はいたんですが、隣のカフェの店員さんがホール内に飲み物を売りにくるスタイルだったんです。だから、女の人だけじゃなくて、男の人もいましたよ」
E「へ~、めずらしい!」
編集X(以下、X)「げげ。それって、男が『コーヒーいかがですか?』って巡回してくるってことだよな? ムリムリ絶対ムリ。自分はコーヒーレディが定期的に巡回してくるのもウザく感じるタイプなんだが、それが女じゃなくて男だなんて…。そのホールに行くのをやめるレベルで嫌だわ」
窪「Xさん、現役コーヒーレディを目の前に、ずいぶんヒドイこと言いますね(笑)。まぁ、私も出玉がない時にメニューを出されると、"ちょっと…"って思うことはありますけど…」
E「やっぱり、お客さんの大半はコーヒーレディの巡回をウザいと思ってるわよね。まぁ基本は巡回しても無視されるし、ウザがられることには慣れてるけどね。ただ、メニューを手で払いのけたり、負けてるからって八つ当たりしてくる人はさすがにこっちもイラっとするわね」
窪「それは嫌ですね。そういう時ってどうやって対処するんですか?」
E「そういうお客さんはコーヒーレディ内で共有して声を掛けないようにするかな。特にムカつくお客さんにはアダ名をつけたりもしてるのよ(笑)」
窪「ははは。じゃあ、Xさんはよく行くホールのコーヒーレディにアダ名をつけられてるかもしれないですね」
X「なに!? 確かに態度は良くないかもしれんが…」
窪「Xさん、"舌打ちメガネ"とか呼ばれてそう(笑)。機嫌が悪い時にいつも舌打ちしてるし」
E「確かに(笑)」
X「あー…舌打ちはしてるかも(苦笑)」
E「舌打ちくらいならホール内じゃ聞こえないから、コーヒーレディは気付いてないと思うけどね。万が一聞こえてたとしたら、裏でボロクソに言われてるだろうね」
X「例えば!?」
E「うーん。打ち方キモいとか服ダサいとか臭いとか?」
X「オイ。例えだとしても傷つくぞ」
窪「ははは。女は敵に回すと怖いってことですね(笑)。ところで、コーヒーレディとホール店員って待遇は同じなんですか? 時給とか休憩時間とか」
E「時給はホールによって違うけど、だいたい1000円~1200円くらい。休憩時間はホール店員と一緒だけど…ここだけの話、お客さんがいない時間帯で暇な時は裏の倉庫でゲームしたりLINEしたりしてサボってる(笑)」
X「なに!? それは初耳だぞ(笑)。ホール店員は、どんなにホールが暇でもサボったりできないから羨ましいよ」
窪「コンパニオンも休憩時間以外はホール内にいなきゃいけないから、こっそりサボれるのはコーヒーレディの特権ですね(笑)」
E「そうね(笑)。ホール店員より時給は少し低いけど、正直すごく仕事内容が楽なの。だから、味を占めて長く働く人が多いかな。うちのホールは私を含め、ベテランばかりよ(笑)」
X「確かに…。自分が働いてた頃は若くて可愛いコーヒーレディばかりだと思ってたけど、数年経った今ではベテランのおばさんの集まりと化してるもんな」
E「ちょっとX! さらっと嫌味言うの止めてくれる(怒)」
窪「そうですよ! Xさんみたいに若ければ誰でも良いって人ばかりじゃないですよ」
E「そうそう。うちのホールは時給+歩合制で、1ヶ月のノルマを達成したら時給50円アップって制度があるんだけど、若くて可愛いって言われてた新人の頃よりも、ベテランのおばさん扱いされてる今の方が達成する頻度は上がったのよ」
窪「なるほど。ベテランにはベテランの良さがありますもんね。Xさん! もっと中身で人を見ないとダメですよ!」
E「そうだそうだ! だからB子みたいな浮気女に引っかかるのよ」
X「E華! なぜそれを知ってるんだ!?」
E「そんな面白い話、速攻でホール従業員内で噂になったに決まってるじゃない」
窪「Xさん、ドンマイ!」
X「うぅ…。キズをえぐりやがって…(泣)」
※詳しくは第2回のインタビュー、Aさんの話をご覧ください。
窪「話を戻しますが、昔よりもノルマ達成頻度が上がった理由って何だと思いますか?」
E「それはやっぱり、長く働くことでお客さんの特徴を掴みやすくなったことかな。例えば、スロットよりもパチンコを打ってるお客さんの方が買ってくれやすいとか」
窪「なるほど! 確かに私もコーヒーレディに飲み物を頼むのはパチンコを打ってる時が多いです!」
E「でしょ? スロットはいつでも席を離れることができるけど、パチンコって大当たり中は席を離れられないじゃない? しかも、大当たり中だから出玉もあるし、飲み物も頼みやすい。そういう人を狙ってタイミングよく声を掛けるのも、飲み物を買ってもらうコツだったりするのよ」
X「なるほどな。若くて可愛いだけの新人は、その辺がわかってないってことか」
E「そうね~。よほどタイプな子がいれば、その子が巡回してくるのを待つかもしれないけど。普通は飲み物が飲みたいタイミングで声を掛けてくれたコーヒーレディから買うお客さんのほうが多いの」
窪「そういうお客さんのクセを読んで、売り上げに繋げるんですね」
E「そうそう。1パチや5スロで遊技してる人はあんまり買わないから、巡回を減らしたり…とかね」
窪「なるほどー! 1パチや5スロで飲み物を頼んだら、一気に出玉がなくなっちゃいますもんね」
E「そうなのよ。それに、1パチや5スロを打ってるお客さんは全員がそうではないけれど、資金に余裕がない人のほうが多いみたいで。4パチや20スロを打ってる人よりは断然飲み物を買ってくれる人は少ないわね」
窪「やっぱり1パチや5スロを打つお客さんはシビアなんですね。普通に自動販売機でコーヒーを買った方が安いし、量も多いですもんね」
E「ここだけの話、うちのホールで出してるコーヒーは質も缶コーヒーと変わらないの。でも、コーヒーレディに頼むと金額は缶コーヒーの倍以上するし、でもコーヒーの量は缶コーヒーの半分しか入ってないんだから。ただのボッタクリよ(笑)」
窪「えー! それは聞きたくなかった(笑)」
E「ごめんね(笑)。それでもコーヒーレディが売るコーヒーを飲みたいって人がいるから、私達の仕事が成り立ってるんだけどね」
窪「なるほどー。コーヒーの質が缶コーヒーと同じなら、サービスを買ってもらってるようなものですね。だからこそ買ってくれる人がどういう人なのかを把握してるベテランコーヒーレディの方が有利ってワケか」
X「だな。でも、そういうベテランコーヒーレディが沢山いるホールに入った新人コーヒーレディは、売り上げを出していくのが大変なんじゃないか? ベテランがホールのクセを把握して、お客さんを占拠しちゃうんだろ」
E「ちょっとX! いちいち言い方にトゲがあるわよ! まぁでも、その通りね。だから新人コーヒーレディは色々と試行錯誤して頑張ってるみたいよ」
窪「試行錯誤かぁ。例えばどんなことするんですか?」
E「まぁ簡単に言うと色恋営業みたいな感じかな。それも度合いが難しくて、やりすぎると勘違いされちゃうのよね。それで昔、ストーカーみたいになっちゃったお客さんもいたし」
窪「え!? コーヒーレディのストーカーってことですか!?」
X「E華、まさかアイツの話か!?」
E「そうそうアイツ。待ち伏せされて大変だったのよ~」
窪「えー! こわい。その話、詳しく聞かせてください」
ということで、次回はE華さんが体験したストーカー事件について話していただきます。
次回もお楽しみに~♪