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- 打チ人知ラズ。(わし)
まゆゆの勝利
色々な意味でお世話になっている「Sweetまゆゆ」だが、やはり時間の経過と共に新陳代謝の激しい波に晒されている。すなわち、羽根デジコーナーにおけるセンター的役割は既に担っておらず、この機種で勝ちを模索する行為自体が無謀、もっといえば苦行とまで言えそうな状況になり果ててしまった。悲しいことである。
図らずも時候は秋。この夜長に至福の物想いに耽っても罪はなかろう。つまり、Sweetまゆゆで今までで一番勝った時の自慢話に花を咲かせてみたいというわけだ。
あれは、猛り狂う暑さが連日連夜東京を支配していた夏のある日。日課にしている朝イチの株価チェックで、当日の地合いが悪いこと、そして保有株が前日より安値で取引きされていることを確認し、いきなり寝起きから暗澹たる気分にさせられた。
まあ、それは日常茶飯時なのでどうでもいいのだが、この日はお盆休みの前週ということもあり、片付けなければならないことがいくつかあったのだ。まずホールに行く前にかかりつけ医院へ行き、その後は木造長屋のボロ屋の更新手数料を振り込まなければならない。
わしは案外要領が良いもので、こういったちょっとした物事についても月曜と金曜、そして五十日(ごとおび)を避けるのを習慣としている。しかし不慣れなATM操作で時間を相当に喰ってしまい、わしの用意周到さを無に帰するほどの大失態を犯してしまった。
それらをようやくこなしてホールへ到着すると、開店から30分ほどが経過している。とはいえ狙い台があるわけではないので、流れを見誤ったことが腹立たしい…というだけなのだが。
さっそく店内を一巡するも、一瞥だけでの明らかな優秀台が見当たらなかったので、いつも通りSweetまゆゆに着席する運びとなった。
出だしは決して順風ではなく、単発から持ち玉壊滅後の追加投資を3度ほど繰り返した。そして迎えた初当たり4回目、ここで待望のRUSHを引き当て、12R×4回、6R×2回の6連チャンを引き当てることに成功。
さて、ここまでに約2時間を費やしているのだが、実際のところ回転率はそれほどパッとしない。それに持ち玉壊滅が続いたから帰りたい衝動に何度も駆られているという状況である。
しかしここで帰るとすれば、死者を出しかねないほどのピーカンの中で30分ほど日差しに曝される覚悟が必要だ。まさに地獄の行軍となろう。しかし一方のホール内、気温的な部分でいえば間違いなく天国である。
もろもろ天秤にかけてみたところ、とりあえず確率通りに当たってくれさえすれば安くてもプラスの期待値が見込めたことを理由に続行に傾いた次第である。もちろん、まゆゆ好きの本性が出たという部分も否定はしない。
そんな消極的選択ではあったが、持ち玉獲得以降は前半戦とは様子が異なり出玉の快進撃が始まったのである。
ちなみに、この時はどんな予告を伴ったリーチだったなどの記録は一切採っていない。メモは期待値判定に必要な通常時の回転数と大当たりの内訳程度のもの。つまり、この日の稼働がネタになるとは考えてもいなかたったということだ。
とにかくこの日は初当たりが早かった。一番ハマったのですら前半戦での持ち玉壊滅&現金投資の179回転。そして136回、127回、123回と続く。オマケに大当たり終了後1回転での大当たりもあり、ぱちログポイントが伸びまくった当たりもあった(わしは貯めてないから関係ないのだが…)。
さらに、普段は3連がやっとというのが現実のRUSH継続だが、この日は猛り狂う暑さに負けないほどのハッスルっぷりである。10連クラスを2回も絡ませ、さらに7連クラスも2度ほど! 初当たりが22回(RUSH突入8回:非突入14回)、そしてラウンド内訳は6R×35回、12R×30回、出玉なし×1回の合計66回の大当たりを獲得した。
この振り分けが何気に凄い。RUSH中に44回の当たりを引いているのだが、そのうち30回が12R当たりとなった(振り分けは50%)。そりゃあPフラッシュが鳴りまくるわけだ。1回あたりのRUSH継続数も5回オーバーと、期待値を大幅に上回っている。その結果、差玉で23360玉という特大勝利を収めたのだ。
これは約1500玉入るドル箱が17箱まで積み上がるほどで、背後を通る人々からの視線が痛かった。思わず「おおっー」と感嘆の声を上げる者もいたぐらいだ。MAXのシマであれば何とも思わないだろうが、打っていたのは羽根デジなわけで、普段の凪的状況を知っていれば、何事かと思うのは不思議ではない。
しかし、この吹き方こそがSweetまゆゆの実力でもあり真骨頂なのだ。多少出来過ぎ感は否めないが、ポテンシャルはここまでのものがあるということだろう。それはまゆゆ本人にも劣らないのだ(さすがに言い過ぎか)。
余談ながら、通常時の演出的には「じゃんけん大会CHANCE」での勝利、「超絶カットイン」絡みでよく当たった。特にじゃんけんでは歴代チャンピオンである篠田氏や島崎氏(当方はまゆゆ)は異様に強いイメージがあったが、篠田氏には勝利を収めることに成功した。何気に演出的にも普段とは少し違う当たり方が多かったのかもしれないが、ツイている時はそんなもんだろう。
とまぁ、この日の実状は単にツキまくったロン毛のオッサンがいたというだけの話ではあるのだが、沖海3の甘デジで90回ほど当たって差玉25000玉以上という個人レコードを塗り替えられなかったことは心残りである。
追記
数年前、BS放送に加入して幕下以下の取組を見られる環境が整ったことで、幕下格行司「木村千鷲(きむらちしゅう)」に注目するようになった。特に理由はなかったのだが、あえて言えば千鷲の声の良さと、持っていた軍配が目を引いたからだろうか。
わしが勝手に「鷲」の字に共感を持ったのかもしれないし、部屋の出羽疾風が十両昇進を決めた時に我が事のように喜ぶ姿を見たからかもしれない。このような部屋の一体感は大相撲の大好きな部分の1つである。
ちなみに、幕下格以下の行司は素足で袴の裾を捲っている。これが十両格へ昇進すれば袴を降ろして足袋を履き、三役格ともなれば草履が履けるようになる。加えて房の色などにも格式があるようだが、見た目的には足元が一番目を引くだろうか。
さて、昨年の九月場所に国技館へ観戦に行った時、友人のアキオがチケットを手配してきたのだが、座席は西方のほぼど真ん中だった。少し想像して欲しい。テレビ中継(正面側)を反時計回りに90度回した映像を…。
そう、仕切り時には西方力士の尻と東方力士の顔しか見えないのだ。こんな場所しか確保できないアキオは役立たずで決まりだが、このおかげでテレビでは分かりづらいタテの動きがヨコの動きとなって見えたのが新鮮だった。
具体的には仕切り時の駆け引きというか、仕切り線の幅を最大限に活用している(正面側では微妙な前後の動きになるから実に分かりづらい)ということだ。そして行司さんも大きく足を広げて自らの体勢を作ってから軍配を返すことを知った。
実は昨年停年になった木村玉光(たまみつ)という三役格行司が好きでさりげなく応援していたが、玉光は土俵上でのポジショニングが悪く差し違えや事故が多いのも特徴だった。晩年の玉光は休場が多く、その存在自体がプレミアム化するほどだったが、とにかく玉光を見ているとキャリアの重要性を痛感させられる。
晴れて今年、千鷲は十両格行事に昇進した。千鷲が十両土俵入りの先導役を務める姿を見るとなんだか嬉しくなってくる。三役格辺りまでは千鷲を名乗るだろうから、千鷲の名前と共にキャリアアップしてほしいものだ。