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- 打チ人知ラズ。(わし)
それぞれの立場での夢
わしがホールでパチンコと対峙した場合、完全に「一般ファン」と「場末のパチンコ打ち」の両面に分けることができる。
一般ファンとして向き合うのが「Sweetまゆゆ」を打つ時で、この時ばかりは「まゆゆ推しで打ちたい」とか「いただき~まゆゆ~が聞きたい」とか「松井氏が見たい」など、本能の赴くままに行動してしまう。
しかし、それではダメだと少しだけ本能を抑えて再考してみるも、やはり「まゆゆ推しで超絶楽しみたい」という思いが最前列を陣取り、「たくさん当てたい」というのは次点となってしまう。しかも当てたいという部分についても、「色んな演出を見て楽しみたい」「もっともっと松井氏のことを知りたい」というものに繋がっているというのが実情だ。いずれにせよ、Sweetまゆゆはわしの要求や希望をほぼ完璧な形で叶えてくれた、他の追随を全く許さない夢の台と言える。
ただし、まゆゆ一人とってもファンには各自の思い入れがあるハズで、十人十色の思い込みがあるだろう。当たり前だが、わしもまゆゆに対して超絶深い思い入れと夢を持っている。すると、自分の描くイメージやセンスでテイストされている台ならサイコー! となるだろうが、気持ちが入り込みすぎていればこそ、そこから少しズレているだけて微妙な台という烙印を押されてしまうだろう。
しかしSweetまゆゆは、演出のバリエーションの豊富さがあらゆる方面の欲求を満たしており、故に万人が納得できる仕上がりになっている超絶素晴らしい台だと思っている。
一方、場末のパチンコ打ちの立場で考えれば、とにかく消化の早い機種を求めることになる。パチンコで勝つことを追求した場合、通常回転数をいかに積み重ねるかが最も重要なので、ノーリアクションでバジバジ通常回転を消化してくれる台が理想的ということになる。これに該当する現行機といえば、言うまでもなく海シリーズとなる。
もちろん海シリーズは今でも充分に素晴らしい台なのだが、わしの密かな願い(夢)の一つに、「海すら超える消化の早い台をリリースしてもらう」というのがある。まぁ場末のパチンコ打ち以上にガチプロ達から熱烈に望まれてしまうような台など、一般プレイヤーはもとより、ホールやメーカーなど、誰からも祝福されないのかもしれないが…。
ところで、わしはあるメーカーの株式(最小単位を一口)を所有している個人投資家でもある。その立場になれば、彼らに希望するのは「数多くの台を販売して前年を上回る収益を叩き出してもらう」ということになるだろう。最終的な利益の一部が配当金として還元されるため、利益が薄ければ配当が見送られかねない。逆に順調に業績を伸ばしていけば今後の増配にも期待が高まるし、株価の上昇にまで繋がれば含み益も増えていくだろう。
ちなみに、台を売るといっても、ただ売れればよいというわけでもないから難しい。感覚としては、あるヒット機種から10弾以上のシリーズ作品を展開できるまでに成長させれられればサイコー、逆に期待が大きい大型版権が一発目でズッコケたらサイテーということになる。この場合、導入後にズッコケても販売自体は成功している可能性はあるのだが、今後の展開が期待できないという意味では「売れたけど失敗」だと言えるのだ。
さて、株主の立場では、そろそろ通期予想に対する進捗率が見えてくる第三四半期の決算発表時あたりで「上方修正」が出るぐらいのセールスを記録(例えば7万台の予定が10万台売れた)していれば嬉しいし、逆の話が出れば大きな誤算になる。
これは規模の大小を別にすればしばしば起こる現象ではあるが、1万台レベルという、誤差の範囲を超えた場合は特に見逃せない。運悪く他メーカーの強い機種と販売時期が重なって下方修正のパターンに該当すれば、長期間の「塩漬け」を覚悟せねばならない悲しい運命が待っているかもしれないのだ。
余談ながら、先ほど触れたシリーズ化を指標にした"成功"という価値観とは異なり、上方修正などのIR情報はホールでの稼働実績とは一切連動しない。これは端的に言えば、短期or長期のどちらの視点に立つかということになるのだが、市場は短期的な利益を求めがちなので、こちらへの反応の方が極めて高くなる。つまり上ブレインパクトは投資家心理を強く刺激させるため、そんな朝は寄り付きから売買が成立せずに「特買い」となり、大引けでのストップ高…なんていう夢まで持てるのだ。まぁ夢なのだが…。
ちなみに、最近の動きとしては極めて例外的だが、じんわりと増産されることで販売台数がジリ高で伸びることもある。これは同じ販売台数でも時間軸に対する右肩上がりぶりが緩やかになるから、中長期的にジワジワと株価が上昇する。こんな銘柄も押し目買いが入りやすい(一方的に売られにくい)から安心して安定株主として夢を見続けられるだろう。
ところで、わしが所有しているものと同じ銘柄を個人投資家仲間で友人でもあるロートルの「アキオ」も所有している。このアキオが6月下旬に集中していた株主総会のいくつかにツラを出してきたと、聞いて欲しそうな口ぶりで言ってきた。アキオは自分だけがお宝銘柄(アキオの夢)と信じ込んでいる某医薬品メーカーの話をひたすらして、あまりにもうるさいので共通で所有している上記銘柄のことに話題をすり替えてやった。
数件の株主総会に出席したアキオの話では、企業とはいかなる案件でも「国策」に乗ることが重要で、一般投資家から会社側への質問でもこの点が多かったらしい。わしらが保有している銘柄は訴訟案件が多く問題視されているが、日本国内にしかシェアがない内需系の枠を超えて海外事業を果敢に推し進めている有望企業である(と信じている)。
そう、わしはこの企業の社長の経営手腕に最大級の夢を寄せているのであった。それはアキオも同様で、「とにかく祈るのは社長の健康だな」と言っていた。全くその通りで、普段から意見の相違から揉め事の多いアキオと珍しく意見が一致してしまったのだ。さしあたって、わしもまだまだパチンコ関連で夢を見られるかもしれない。こんな思いに至ったのは久しぶりだ。
追記
七月場所は関脇を二場所で通過した新大関・照ノ富士春雄、二場所全休からの復帰となる横綱・鶴竜、八勝七敗の不本意な成績が続く大関・豪栄道、体重の増加ばかり報道される関脇・逸ノ城らに注目している。この中でも春雄の「大関通過場所数」が、これからの最大の関心事になるだろう。
ところで先月、元大関・貴ノ浪の音羽山親方が急逝された。持病があったのは聞いたことがあったが、つい最近までテレビ解説や審判委員として土俵周りで元気な姿を見せていただけに衝撃的なニュースだった。まずは心からご冥福をお祈りしたい。
いわゆる若貴時代のお相撲さんで一番好きだったのが実は音羽山親方だった。例えば肩越しの上手を取った場合、並の力士ならセオリー通りハズ押しを喰らって押し出される。しかし音羽山親方は上背を活かして肩越しの上手を取ると充分(並の力士なら苦しい体勢)で相手を強烈に引きつけて寄り切ってしまうのだ。
一方でピンチに陥っても河津掛けのような珍手を見事に決めてしまう器用さも持ち合わせていた。こんな音羽山親方にしか取れないダイナミックな相撲が魅力的だった。
最近では貴乃花一門を立ち上げた貴乃花親方の右腕としての活躍が期待されていた。新興の一門だけにゴタゴタも多く世話人とか若者頭はいるのかもしれないが、貴乃花親方が新弟子の頃から苦楽を共にしたのは一門内に音羽山親方ぐらいしか残っていない。
貴乃花親方の父であり、それぞれの師匠でもある元大関・貴ノ花の二子山親方との絆は美談として語り継がれている。音羽山親方の断髪式に病床から駆けつけた時のエピソード、そして二子山親方から「あいつ(貴乃花親方)のことを頼むぞ」と託され、その言葉を生涯守り抜いた素晴らしい師弟関係だったと思う。今後は音羽山親方の意志を継ぐお弟子さんが貴乃花部屋から出てくることを期待しているところだ。