2014年の総括
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本年のパチンコ時給が3桁台を彷徨っていることは上半期が終了した時点で報告した。その際、「わしには3桁時給でもパチンコ道を邁進するしかない」と悲壮感に打ちひしがれつつもリベンジを誓ったのだが、早いもので下半期も終了。2014年を総括すべき本年最後のコラムを執筆したい。

とはいえ、下半期の過程を説明しても「負け犬の遠吠え」や「敗軍の将、兵を語ってしまう」レベルのみっともない話になるから全て割愛する。まぁ解説するまでもなく、これまで書いてきたコラムで偽りなき真実を語っているわけだから、興味のある方はそちらを参考にしていただきたい。


ということで結果について白状すると、下半期は、結局上半期をも下回る収支を叩き出してしまった。つまり、年間トータル収支も3桁台時給のまま終了と相成った。言うまでもなく、わし史上、歴代最低収支の達成である。金字塔である。マイルストーンである…。わしも恥を知る身として具体的な金額はお披露目できないが、その点はご容赦願いたい。兎にも角にも、この燦然と輝く3桁時給が、紛れもない現在のわしの実力であり現実だ。

そんな実力を自覚したある時から、さりげなく自分自身のことを「パチプロ」とは表現せず「パチンコ打ち」と呼称するようになった。実際問題として、パチプロとは「パチンコで稼いだカネで生活する者」と定義するならば、わしは明らかにそこから外れる存在に成り果てたからだ。

というのも、今年はパチンコの低収支から家計が赤字に転落してしまい、僅かな蓄えを食い潰しながら生活してきたのだ。俗にいう「穀潰し」状態である。このザマでは遠からず家計の破綻が確実な情勢だから、ついに「年貢の納め時」(落日からの都落ち)がやってきたのかもしれない。


1つ目の年貢は、そもそもこのコラムの人選が、「パチプロ」というところから始まっているという問題がある。わしの低収支では、このままいけばお役御免なのは確実であろう。あとは、「泣く子も黙る地頭」である担当の胸三寸といったところだ。

まぁ資格がなくなった身としては、自ら職を辞すべきだと思うし覚悟もできている。しかしながらわしの家計は赤字に転落しているわけだから、収入源の1つである仕事が切れればそこに追い打ちをかけることになる。さすれば、何らかの示唆なり脅しがあれば、「今しばらくのご猶予を! 来年こそはパチプロとして恥かしくない収支を上げてみせますから!」と泣き叫んで頼んでみるつもりだ。無論、黙るつもりは毛頭ないことを付け加えておこう。


2つ目の年貢は、1年間かけて叩き出した3桁時給の件だ。秘してはいるが、これは高校生マッククルーの募集金額より遥かに低賃金である。唯一持つ技量であるパチンコで稼げなくなったからには、わしですら雇ってくれるバイト先を見つけて細々と生きていく道が最良の選択肢に思えてくる。

ただし、わしは労働者として必要な職業的技量や社会常識は一切持ち合わせていないから不安が募る。そもそも社会人としての適正が全くないからパチンコ打ちをしていたわけで、稼げないからバイトを見つけるというのもなかなかに逆説的であり、自虐的でもあり、諧謔的でもある。が、これは泣き付ける地頭がおらず、自分自身で解決せねばならない厄介な問題だ。来年はこの難儀に真正面から向き合うハメになるのだろうか。

典型的日本人としては、明るい希望を持って年始を迎えたいところなのだが、寒色で縁取られた“未来”という言葉の裏に、見えない恐怖が口を大きく開けて待っているような気がしてならないのだが…。

とにかく、来年以降の「生きていけるプラン」が描けていないのが実状だ。無残を嘆いてみても現実には逆らえない。しかし米櫃の中身を減らしてでも、破綻寸前まで「パチンコだけは打ち続けていこう」と考えている。いずれにせよ、わしにはパチンコ道しかないのだ。来年末には1パチプロとして華麗な復活を遂げているかもしれないが…。


パチンコ以外でもいろいろな懸念があった。特に気がかりなのが、夏場以降にハイペースで円安が進んでしまったことで、渡航先での生活が高嶺の花になってしまったことだ。

この12月にはドル円ベースで120円を超える安値を付けた。これは海外旅行を人生唯一の楽しみにしているわしにとって、とんでもない直撃バズーカ弾である。しかも「今後しばらくは円安基調が続き130円を超えてくるのではないか」との見通しが専門家の間でも多いようだから、もう途方に暮れるしかない。

余談ながら、為替レートに最も敏感なのは渡航者たち(わし)かもしれない。円高局面では日本円の価値が騰がるから渡航先で品物が安く買える。逆に円安局面では日本円の価値が目減りするから買い物が高くつく。これはリーマンショック後の円高局面から最近の円安局面(行って来い)だった約7年間、定期的に足繁く渡航を重ねてきたわしには語り尽くせぬ実感がある。

まぁ為替レートについて様々な議論があるのは承知だ。しかし、庶民感覚では円高の方が融通性も高く、トータルで考えればメリットの方が多いのではないか、また国力をあらわす指標の1つでもあるから円高の方が良いのではないか、と思っている。このまま円安が進んだ先にパチンコで良い影響が出てくるなら甘んじて受け入れるのだが…。ともかく、著しい円下落の影響で人生唯一の楽しみであった海外旅行も、カネが続かなくなり放棄せざるを得ない状況に追い込まれてしまったのだ。


結局わしの2014年は、主要な稼ぎを失い、人生の楽しみを失うというダブルパンチに見舞われたというだけの一年だったわけだ。もう断末魔すら出ない厄年である。果たして来年はどうなるのか。全ての事柄で手仕舞いの準備を進めることになるのだろうか…。

一旦狂い出した歯車は、そう簡単に元に戻らないことはわしの骨の髄まで染み込んでいる。一度転落した後は、加速度的に落ちていくことを体験として知っているからだ。

あぁなんたることだ! 一年の最後のコラムでこんな暗い話を延々としてしまった。わしは本当に大丈夫なのだろうか…。決してみなさんには同志になってもらいたくない。幸せに包まれつつ大掃除でもされていることを祈念するばかりである。


ところで、消費税が17年ぶりに引き上げられ、さらに10%への引き上げが議論されたことから今年の漢字は「税」に決まったそうだ。

個人的意見では佐村河内氏、小保方氏の釈明会見が特にインパクトが強かった。また急転直下の犯人自白によって解決した遠隔PC事件にも関心が高かった。そして突然の御嶽山噴火は、大自然の猛威を改めて現代人に突き付けた意味で印象的だった。したがって、「偽」「騙」「猛」辺りが選ばれるだろうと予想していたが、結果は大ハズレだった。

では、みなさんにとって2014年を一文字で表すとどうなるのだろう? わしについてはここまで書いてきたように「転落」「落日」「都落ち」「円下落」が現実問題として浮上してきた。これらから、今年を象徴する漢字を「落」としたい。


※編注
米櫃→こめびつ