スロカイザー×SLOT魔法少女まどか☆マギカ
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今から約5年半前、原作アニメが好きだったということで、私は『SLOT魔法少女まどか☆マギカ』の担当ライターに任命された。

そして、メーカーのショールームで初めて筐体を見て、初めてレバーを叩いたとき、私は感じた。



「この機種は絶対にヒットする!!」



…と書きたいところなのだが、今だから本音をいうと本当は不安だった。


[1]この台を始めて打ったときの印象


面白かった。初打ちの感想は面白かった…のだが、

規定ゲーム数到達がボーナス当選のメイン契機
CZとレア役解除もある
ART中は上乗せ特化ゾーンが存在している

とまぁ、今まで登場した擬似ボーナス+ART機の「良いとこ取り」という印象を強く受けたので、あまり目新しさは感じなかった。そして、そこに不安を覚えた。

また、原作ファンのユーザーがどう感じるかということに不安…を通り越して危惧の念を抱いた。原作を知っている人なら間違いなく違和感を覚える演出の数々。代表的なのが、

まどかが普通に変身する
まどかの変身=嬉しいこと

ということだ。「まどかの変身」は物語において重要なポイントなのだが、パチスロではかなり軽く扱われていたので、ここに「原作愛がない」と腹を立てる者がいてもおかしくないと感じた。


そして、初打ちからしばらく経って導入開始。不安をぬぐい切れずにホールデビューを迎えたのだが、これらは全て私の杞憂に終わった。

ショールームでの実戦はどんなに長くても朝から夕方までしか打てず、また、データを採りながらなので、ぶん回すこともできない。打ち込みが浅かった故に、私は機種の本質を見極めることができなかった。

この機種は「良いとこ取り」なんてレベルではなかった。「擬似ボーナス+ART機の完成形」といっても過言ではなかったのだ。


[2]この機種の一番好きなトコロ


この機種の一番好きなところで、この機種が完成形たる所以は、「ユーザーが喜ぶ仕様を追求した」という点だ。

その最たる例は「特殊なセット継続」だ。

他の台だと、本前兆中にARTの残りゲーム数が少なくなったら、前兆が短縮されて放出というのが一般的だった。それで嬉しかったし、それで満足していた。

だが、この機種は前兆が短縮されるのではなく、ARTが終了したあとに丸々1セットが上乗せされるという仕様だった。

なので、ボーナスでARTに当選して天国に移行していれば、あと10G上乗せるだけでART中のボーナスが約束される。故にART開始50Gはレバーを叩く手に気合が入り、よりエキサイティングに。

また、ボーナス本前兆・準備中のレア役はヒキ損感を覚えやすいが、ここでARTに当選すれば「ART中のボーナス扱いになる=10G以上の上乗せが確定」する。この10Gが重要となるので、ヒキ損感はナシ。

さらに、当然のことながら「あと10G上乗せすれば、ゾーンに届く」という場面に遭遇すれば、普段は軽く扱われる弱チェリーですら引くと気持ちが昂ぶる…などなど、

「ART中は本前兆中にARTが終了すると、セット継続する」

この要素が加わっただけで、ゲーム性がガラリと変わり、何気なく消化する部分にも力が入るようになった。


「ユーザーが喜ぶ仕様を追求」はこの他にも、「上乗せ特化ゾーン中でも規定ゲーム数のカウントが進む」、「ストレスを感じる部分がプラスとなる穢れシステム」など、挙げたらキリがない。

この機種は「不満を感じているところ」が改良されているのは当然で、「改良されていなくても、誰も文句は言わないところ」も改良されていたのだ。

それ故に、「擬似ボーナス+ART機の完成形」なのである。


ちなみに、私の感じていたもう1つの「原作ファンはどう思うか」という不安だが、こちらも取り越し苦労だった。

原作との食い違いを補って余るぐらい、パチスロとして深く作り込まれていたので「原作愛がない」とはされなかった。むしろ、今では「原作愛のある機種」としてのこの機種の名を挙げる者も多い。

あと、時間ループモノの作品なので「まどかが魔法少女に変身した世界線」という解釈ができたことも大きいだろう。


[3]印象に残っている最高の出来事



(C)Magica Quartet/Aniplex・Madoka Partners・MBS
(C)UNIVERSAL ENTERTAINMENT


最高の出来事は間違いなく初打ち万枚達成だ。これは当時のコラムでも書いたし、誌面などでも何度も触れているが、私は初打ちで1万4141枚獲得した。



しかも、最初に引いたボーナスがエピソードボーナスで、ボーナス後のARTで一撃万枚達成という快挙。通常時はわずか82G、加えて、エピソードボーナスは初当たり時の1回のみで、裏ボーナスもアルティメットバトルも0回だった。もちろん、確定役も中段チェリーも引いていない。




(C)Magica Quartet/Aniplex・Madoka Partners・MBS
(C)UNIVERSAL ENTERTAINMENT


兎にも角にも直乗せが強く、時間遡行フリーズを引きまくった。二度と再現できない奇跡と魔法の時間を過ごした。


[4]印象に残っている最悪の出来事


基本的にプライベートで打つときは「最悪」になる前にヤメているので、やはり、仕事で実戦したときだろう。人気機種なので、手を替えて品を替えて色々なテーマで実戦を行なった。

「同じ台を丸1日打ったら(営業中+深夜実戦)、穢れは何回発動するのか」という実戦もあったぐらいだ。ただ、一番キツかったのは、

「穢れMAXになるまで打ち続ける」

これだろう。当時の『パチスロ必勝本DX』の副編集長センチメントス氏の「穢れるまで打ち続けると甘い」という言葉を信じて3日間実戦をしたのだが…。

その時の実戦DATAは当サイトの機種ページ内にある「穢れ特集」で見ることができるので、気になった人はチェックしてほしい。

チェックするのが面倒な人のために、簡単にまとめると「1日目、2日目は何とか切り抜けたが、3日目は穢れが発動することなく14万円使って実戦終了」。

心が死んだ。



そんな感じで、酸いも甘いも経験した『SLOT魔法少女まどか☆マギカ』。設置期限があとわずかとなっているので、残された時間を使って悔いが残らないよう満足するまで打ち尽くしたいものだ。

アツいぜ
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