同期の女性

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■PN『えいむ』さんのご相談

粗方先生はじめまして。私は30代前半、既婚、子無しのクズです。

妻とは出会って7年ほどの付き合いとなります。最近では真剣に子供が欲しいと妻が言ってくれたため不妊治療も始めました。私もそれに答えてあげたくて、4月にパチスロ生活を辞め就職しました。

ですが、ここで一つ問題が。職場の同期の女性を好きになってしまったのです。妻と出会ってから、浮気もしたことありませんし、もちろん妻を愛しています。それでも恋? に近い感情を抑えることができず、挙げ句、同期の女性の気持ちも考えずに相手のプライベートの時間も好き勝手連絡を送る始末。

自分でもどうして良いのかわからないくらい混乱しています。粗方先生。こんな駄目な質問で本当にごめんなさい。やらなきゃ行けないことと感情との向き合い方を是非とも御指南頂きたいです。



■粗方先生のお答え

恋する気持ちは誰にも止められない。なぜなら恋という感情は、人間という種が生き残るために必要な生存本能の1つだからな
。
脳が発達し、人間は考える葦となった。そのため、動物のように本能だけで生殖活動が行えなくなった。その代わりに獲得したのが、恋という感情だ。

誰かに恋をして、運よく結ばれて、子を成すことで命を次代に運ぶ。古より営々と育まれてきた大河の如きその流れは、もちろん我々の遺伝子にも何よりも深く刻まれている。

その大河を、環境の変化でせき止めようとすることが、どれほど困難なことかは想像に難くないだろう。


つまり、恋する気持ちは自然の濁流だ。

人間が文化的に生きるなかで発明してきた道徳観や倫理観というダムでは、到底その流れを完全にせき止めることはできない。

だから、その流れが氾濫する手前で勢いを逃がすための支流が、有史以来アレコレと治水工事されてきたワケだ。


小僧、とりあえずお前はその中の自分に合った支流を選び、その波ニ乗レ。

お前がもし、精神的充足を求めているのならば…とりあえずキャバクラへ行け。あそこの嬢たちは流れを整えるプロだ。

お前から迸り溢れ出る「誰かに連絡したい」という欲求の奔流も、ヤツらならきっと上手にいなしてくれる。

また、お前がもし、肉体的充足を求めているのならば…とりあえず自家発電をしまくれ。本当は伝説のあのセリフを言うべき局面なのだが…状況が状況だからな。

さすがの俺も、とりあえずソ〇プへ行けとは言いづらいよ。お内儀のことを考えるとな。

だから、とにかくヴァーチャルな世界で己の性欲をいかんなく発散しろ。

いいか、これだけは言っておく。お前のお内儀への愛情は本物だ。それだけは本当に自信を持っていい。

回胴生活を辞して就職し、不妊治療にも全力で挑むお前は、良夫の鑑だよ。

だがな、良き夫であるがゆえに、自分では気づかない内にどこかで相当に無理をしているのかもしれん。いかに良夫といえど、お前は聖人ではないからな。

どこかで自分のワガママだって言いたくなるし、何も考えずに誰かの胸で甘えて眠りたくなる夜もあるだろう。そんな潜在的な願望が、今回は"恋"という形で顕在化してはいないか?

恋は儚く移ろいやすく不確かなものだ。だが愛は、永遠不滅にすら成り得るものでもある。どちらを選ぶべきか…は、もはや言うまでもないだろう。





だから小僧、恋をしたいならキャバクラで擬似を楽しんで紛らわす程度にしておけ。

性をしたいならヴァーチャルな世界で発散しておけ。

お前がいま、最も大事にすべきなのは、愛だと俺は思うぞ。お前の愛が本物だと思うなればこそ、な。