マジカルハロウィン10周年
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※2017年7月26日公開分です。


このコラムが更新される今日は2017年7月26日。

そして今から10年前の2007年7月。KPEの看板タイトルの一作目「マジカルハロウィン」が登場しました。つまり今月でマジハロも10周年を迎えることになるワケです。

自分が初代マジハロに没頭する様子を初めてコラムで書いたのは2007年8月初旬でした。あれからもう10年…感慨深いモノがあります。

なお、以前のコラムで、マジハロのキャラデザインをしたのは「女ねずみ小僧」と同じ人…と書いてますが、正確にはRから同じ人がデザインしていて、初代はまた別の人が描いています。


マジハロが登場すると、そのゲーム性の面白さとキャラクターの魅力でドンドンとハマっていきました。

それが、3作目からは誌面で設定の解説なんかもするようになり、4作目が登場したときにはステージイベント登壇、かつ一冊本も作成。

5作目でも一冊本や企画などをやらせていただくようになりました。

2006年から登場した5号機のパチスロは数多く存在しますが、ここまで深く関わった台はマジハロぐらいでしょう。なので、10周年を迎えた今、改めて振り返りたいと思います。


●マジカルハロウィン(2007年)


(C)KPE

5号機初期でまだARTといった機能も浸透してない時代。今でこそARTといえば押し順ナビ管理が当たり前ですが、当時はRTがパンクしてしまうフラグを自分でハズすことで延命させるというシステムが主流でした。

で、液晶でハズす役そのものをナビすることはできないので、台が「狙え!」と言ってナビされた色を"ハズさないとイケない"んですよ。

初代の戦国無双とか、北斗の拳・天覇の章(ラオウが主人公のヤツ)とかが該当します。何も知らないで打つと、ナビされた色を目押しして速攻でパンクするでしょうね。


そんななか、マジハロは革命を起こします。

色をセリフでナビすることで、9枚役をしっかり獲得、そして同色のボーナス絵柄を狙えばパンク役のチェリーを回避できる。つまり、色で指定されたボーナス絵柄を狙えば、小役獲得もパンク回避も成功する。

これによりストレスなく打てるようになりました。


あとはBIG中。


(C)KPE

まじかるちゃんすの存在です。

それまで消化作業でしかなかった5号機のBIG中に、ARTの抽選を持ちこんだことで面白さが一変しました。

時折流れるあの心地良いハープ音は、5作目でも大事に扱われているぐらいですからね。

加えて、当時としては破格の機械割だった設定6の存在。設定6はBIG中のまじかるちゃんす当選率が他の設定より頭ひとつ抜けていました。マジハロの設定6を狙いによく朝イチからホールに行ったのも、良い思い出です。


それと、個人的にはリール制御と演出の絡みが大好物でした。


(C)KPE

左リールから押して中段まで青BARがスベってきた時の期待感だったり、中リールを押して中段にスイカが停止したときは、その時に発生していた演出との絡みでアツくなったり。

逆押しに至ってはボーナス1確目を自分で見つけてみたり。ART中のみストック抽選が行なわれるREGの1リール確定目とかね。それを狙って止まった瞬間は、パチスロが楽しんでいる実感がありました。


●マジカルハロウィンR(2009年)


(C)KPE

初代の演出などはそのままに、ARTのカボチャンスに特化したスペック。ボーナスもREGがメインとなり、BIGはプレミア的な扱いとなりました。

自分にとっての思い出は…天井でスーパーカボチャンスに入って、その後に引いたBIGで一発終了したことですかね。アレは泣いたわ。なんで約1/2000のボーナス引いて、ループ状態のARTが終わってしまうのか…。


なお、このRでは次回作である2に登場するキャラがさり気なく登場していました。ヴィクトール校長のお手伝いをしている元ケルベロスのめいぷる&みるく、後に準レギュラーキャラとなるフロストとノワールです。


●マジカルハロウィン2(2010年)


(C)KPE

2作目が出ると聞いて、メーカーの取材に無理やり付いていきましたね(笑)。

押し順ナビ管理で消化しやすくなったART、さらにはART中のカボ揃い、キングカボチャンスの存在など、かなりの進化を遂げました。

シリーズの中でもこれが一番好きって人も多いのではないでしょうか。
※個人的には初代が一番好きですが


過去の自分のコラムを見直していただくと分かるのですが、2010年1月からはもうマジハロ2ばっかり触っておりました。格段に進化したゲーム性はもちろんですが、あるキャラの登場が原因です。


(C)KPE

フロスト・アウスレーゼです。

作業場のPCも、自分のスマホの壁紙もこの娘になっております。キャラデザインのMAO氏から描き下ろしフロストという悶絶の誕生日プレゼントをいただいたので、今でも設定しています。

マジハロ2でこの娘さんは敵役でした。なのでアリスorローズとバトルをしたり、行く手を邪魔したりと色々ありましたが、最終的には姉ノワールが命がけでフェンリルとの融合を止めたことで、仲直りすることに。以降のシリーズ作品では仲間として頑張ってくれます。

シリーズを通して打っていると、各キャラクターが成長していく姿を見られるという特権もあるワケですね。そして4作目でフロストはかなり優遇された扱いになります。それについては後述。


●マジカルハロウィン3(2011年)


(C)KPE

これまではボーナス後のみART当選のチャンスがありましたが、3では通常時からのART当選も搭載されました。また、カボRUSHというカボ揃い特化ゾーンなども追加されております。

そして、自分にとってはこの3作目からマジハロに大きく関わることになるのです。


(C)KPE

マジカルハロウィン3解析フルコンプ。

この本を制作する上で、進行担当であった編集の大百科K太から「キャラ設定や世界観の解説をしてもらえませんか?」との依頼があり、それを引き受けることになりました。

これは相当な重圧がありましたね(汗)。なにせマジハロ2の時に出た公式イラスト&設定資料集は、超プレミアとなったほどの一品で、それだけファンの人が設定関連の資料を欲しているのは知ってましたから。

加えて、公式サイトの「マジハロ情報局」でもさり気なくプレッシャーをかけられてたり(笑)。
※マジハロ情報局の2011年9月27日更新のヤツを読むとわかります


世界観と舞台設定の解説を行なうために、色々な資料に目を通し、それをまとめるのは本当に大変でした。壮大かつ細かいところまで決められた設定になっており、それを限られたページに収めなければなりませんからね。

ただ設定を載せるだけじゃ面白くないので、マジハロ豆知識と呼ばれるモノを可能な限り載せたり、BIG終了後のイラスト集などもしっかり掲載。プレゼントページもマジハロ情報局に出張してもらったり。

その努力の甲斐もあって、読者の方々から好評価を得られたのは嬉しかったですね。


●マジカルハロウィン4(2013年)


(C)KPE

ART特化型となり、ボーナスも擬似ボーナスに。ゲーム数上乗せなどシステムも今までと大きく異なっています。

そして設定上、フロストが仲間として活躍するのですが、その扱いが別格です。キャラの期待度の序列ではアリスとローズの上をいき、前兆ステージ・ART中のカットイン、さらには継続バトルで出てきた時は期待大になっていました。


(C)KPE

なにせ継続バトルでフロストが出ると、滅多に選ばれない継続率50%以上のARTか、特化ゾーン突入の可能性があるんです。

これだけ優遇されているので、私は導入前の感謝祭イベントで「フロスト好きなら神台である」と宣言したのです。

まあ、9月に行なわれた感謝祭の後は、これまでにない重圧との戦いになるんですが。一冊本の「パーフェクトコレクション」の制作と進行。これらを全て自分一人でやることになったためです。



(C)KPE

他の人に仕事を割り振ればよかったんですが、マジハロの世界観やキャラ設定を教えて、さらに校正をすることを考えると…一人でやったほうが早いかなと(汗)。

キャラ設定などの紹介は、昔からやっているパチキャラ魂という企画で慣れていたので問題なかったのですが…一冊まるごとほぼ自分一人で作るというのはボリュームがありすぎました。作り始めた時は本当に完成できるのか不安でしたけどね。


さらに、この本は自分の判断でパチスロ実機の解説要素をほぼなくしました。導入と同時の発売だったので全部の情報があるワケでもないし、何よりも世界観と大幅に増えたキャラの解説で、一冊本のページ数がほとんど埋まったんだもの。圧巻の情報量でした。


●マジカルハロウィン5(2016)


(C)KPE

いわゆる5.5号機で登場したマジハロシリーズ最新作。メイン基板管理のARTとは思えないほど様々な工夫が施されており、旧基準機がなくなった後にも活躍できると思います。

そしてこの5で、主人公であるアリスとローズの物語は幕を閉じます。シリーズ全体の黒幕であるソーマ・ロッゾも登場し、全ての謎が解き明かされるのです。


(C)KPE

その設定集でもあるパーフェクトコレクションは、前回同様、私が制作を担当しました。ただし最後のイラストの一文だけは、キャラデザインであるMAO氏にいただいています。


設定解説も全ての世界観を解説する必要性があったので、ページ数も前回より多くなるという圧巻のボリュームに。それでも前に1人でこなした経験が活き、そして発売時期にも余裕があったことから、納得のいく物が作れたという実感があります。

それだけ力を込めて作ったので、パチスロ7のDVDで5のストーリー解説をする際には、カンペを見ずにペラペラとしゃべっておりました。正直、学生時代の歴史なんかよりもよっぽど勉強したんじゃなかろうか(笑)。


そして2017年である今年、マジカルハロウィンシリーズは10周年を迎えることになりました。

今でもマジハロ5だけでなく、それ以前の機種も現役で稼働しているホールをチラホラ見かけます。

そもそもこの業界においてオリジナルコンテンツで続編を出し続けるのって、簡単なことじゃないんです。成績が悪ければ、続編を作ることもできません。制作費用も出してくれないでしょう。

元のゲーム性などがしっかり完成していて、市場に受け入れられなければ、どれだけ魅力的なキャラクターや世界観があっても「無駄」になります。

初代マジハロが発表されるだいぶ前から、壮大な世界観や設定は考えられていたらしいんですよね。1作目で失敗すれば全て無駄になることも覚悟し、だからこそパチスロとしてもちゃんとしたものを作る必要がある。その想いを胸に開発を進めていた結果、10年も続くコンテンツが出来上がったワケです。

現在でも「続・まじおつ。」で開発者の方がブログを続けております。実機登場からすでに1年以上が経過しているにも関わらず、一般ユーザーである投稿者とのやり取りが定期的に更新されています。

それだけマジハロはファンからも開発者からも愛されているのでしょう。そして、それを支えてきたのは、繰り返しになりますが、しっかりと作られてきたゲーム性と、妥協しない設定と世界観でしょう。

パチスロ業界は何かと暗い話が多いですが、5号機が低迷した時代に一石を投じてくれたのが、このマジハロです。だからこそ、この10周年を機に何かアクションを起こしてくれることを期待しております。


(C)KPE

もし最新作が難しいのであれば、スピンオフとして魔法少女アイシクル・フロストのボーナス+RT機とかを出してもいいのよ!?



アツいぜ
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