元コンパニオン・窪田サキの場合[2]
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-前回のインタビューの続き-


編集X(以下、X)「で、どんな感じでナンパされたんだい?」

窪田サキ(以下、窪)「あれは確か、コンパニオンの仕事を始めて1年くらい経った頃ですね。久しぶりに早番で出勤したんですけど…」

X「ほう。窪田さんは確か、基本遅番で出勤してたんだよね。K奈さんのせいで(笑)」
※K奈さん…『S代ちゃん・再インタビュー[2]』に登場。

「そうですね(苦笑)。で、ホールの裏口から出勤しようとしたら、男の人から声を掛けられて」

X「おっ! 朝からナンパとは、なかなかアクティブな男性だな」

「そうなんですよ。で、『いつもホールの前を車で通ってるんですけど、僕のことわかりますか?』って言われたんです」

X「ふむふむ」

「だから『わかりません』って答えたんです」

X「冷たっ!! 窪田さん、ダメだよ! 勇気を振り絞ったその男性が可哀想じゃないか!」

「だって、本当にわからなかったんですもん。しかも、ホールの裏口って薄暗くて人気がないんです。そんな所までわざわざ付いて来て、イキナリ話しかけてくるなんて気持ち悪いじゃないですか」

X「ま、まぁそう言われてみればそうだな」

「そうしたら『僕はいつも見てました。もし良かったら連絡先教えてもらえませんか?』って言われて」

X「ほう」

「だから『嫌です』って言ってホール内に入ったんです」

X「ヒドっ! その男性が気の毒だよ…」

「そうですか? だって、よく考えてみてくださいよ。私が声を掛けられたのって、久しぶりに早番で出勤した日の朝ですよ?」

X「そうだな」

「それまで遅番メインで出勤していた私が、なんでその日だけ早番で出勤するって知ってたんだと思います?」

X「確かに。怖い! まさかストーカー?」

「違います。その人がいつも見てたのは、私じゃないんです」

X「ん? どういうことだい?」

「その人は、いつも早番で出勤している別のコンパニオンのことを見てたんです。で、その日たまたま早番で出勤した私のことを、いつもの子だと勘違いしたんです」

X「え?」

「つまりその人は、いつも見てた子と私の顔の区別がつかなくて、私のことをいつもの子だと勘違いして声を掛けちゃったんですよ」

X「え、本当に!? そんなことあるの!?」

「まぁよくいるんですよね。同一人物だと思って話しかけてくる人。私たちコンパニオンは同じ衣装を着てるし、髪型やメイクも似たような感じにしてるので。ただ、間違えて連絡先を聞かれたのは初めてでしたけど」

X「マジか…(笑)。間違えずに本当にいつも見てた子に声を掛けていれば、結果は変わっていたかもしれないのに…」

「そうかもしれないですけど…。そもそも気になってる子の顔、間違ってる時点でダメでしょ(笑)」

X「まぁな(笑)。…ん? ということは、その男性は窪田さんにナンパしたかったワケじゃないってことだよね?」

「そうですね」

X「じゃあ、それは窪田さんがナンパされたことにはならなくない?」

「そ、そんなことないでしょ! 間違いだったとしても、彼は間違いに気付かず私に連絡先を聞いてきたんですから! あれはナンパです!」

X「必死だな〜(笑)」

「私だってナンパくらいされますもん!」

X「そっかそっか(笑)。じゃあ他には? 他にナンパされたことってある?」

「他には…70歳くらいのおじいちゃんに『今度フグを食べに行こう』って電話番号渡されました」

X「おじいちゃん…(笑)」

「渡された番号は、固定電話の番号でした」

X「ははは。まぁおじいちゃんだもんな(笑)」

「印象的なナンパはそのくらいですね」

X「なるほどな。色んな人がいるんだなー」

「そうですね。そういえば私の話じゃないですけど、一緒に働いてた子はお客さんに『ビンタしてください』って言われてましたよ」

X「なにそれ(笑)。それで、ビンタしたの!?」

「してないですよ。『ビンタは業務外なので、できません。』って断ってました」

X「その断り方、斬新だな(笑)」

「意味がわからないことを言ってくるお客さんには、『業務外です』って断るのがマニュアルなんです」

X「へぇ〜、そんなマニュアルあるんだ。まぁそんな感じで、コンパニオンとして今まで働いてきたワケだね」

「そうですね」

X「じゃあ、コンパニオンからライターになったキッカケは何だったの?」

「ライターになったキッカケは、必勝本の紙面で募集していた『スロ姫カップ』っていう素人の女性がパチスロバトルをする企画に応募したことです」

X「あー! なんかやってたね。それに出場したの?」

「いや、それには出場できませんでした。書類選考で落ちたんです…」

X「そうなんだ(笑)。窪田さんって色々と残念だよね」

「まぁ、そうですね。でも、その後編集部から"ライターの面接を受けてみませんか?"って連絡が来たんです」

X「ほう」

「自分がライターになるなんて考えてませんでしたけど、コンパニオンの仕事も年齢的にキツくなってきたし…今後もパチスロに関わる仕事が出来るなら嬉しいなと思って面接を受けてみたんです」

X「なるほどね。それで見事採用されたってワケだ」

「そうですね。今となっては、あの時スロ姫カップに応募してみて良かったなって思います」

X「そうだね。じゃなかったら今頃就活で大変だったんじゃない?」

「ですね。もしくは、ホールから辞めろって言われるまで意地でもコンパニオンを続けて、ホール専属コンパニオンの"お局オバさん"になってたと思います」

X「お局オバさんって(笑)」

「私たちコンパニオンのゴールは、結婚か再就職ですからね。みんな三十路に近付くにつれて危機感を覚えるんです」

X「三十路がボーダーラインなんだ(笑)。みんなお局オバさんにはなりたくないと」

「そりゃそうですよ。なので、30歳を目前に新たな目標が出来て良かったです」

X「そうだね。これからはライターとして仕事を続けていけるよう頑張らないとね」

「はい。頑張ります! なので、Xさん、これからもお仕事くださいね♥」

X「そうだな。その代わり、巨乳で可愛い女の子を紹介するんだぞ(キラーン)」

「うわ〜、ゲスい。そんなことばっかり言ってると、彼女が出来てもまた浮気されますよ」

X「グサッ! せっかく傷が癒えてきた頃だったのに…思い出させやがって! うぅ…(泣)」


といった感じで、最後のインタビューは終了しました。これにて3ヶ月間連載させていただきましたLadyWorldは終了です。

第1回のインタビューから毎週更新してきましたが、ホールで働く色々な女性の裏側を覗くことができたのではないでしょうか。

短い間でしたが、『LadyWorldが毎週の楽しみです』だとか『LadyWorldのファンです』なんて言ってくださる方がいて、凄く凄く嬉しかったです。

LadyWorldは終了してしまいますが、これからも私はパチスロライターとして読者の皆様に楽しんでいただける記事が書けるよう、精一杯頑張ります! なので、今後とも窪田サキをどうぞよろしくお願いしますね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました♥

では、良いお年を〜♪
アツいぜ
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